三浦あんしんBlog!

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8/12 本

2010-08-13 01:04:17 | 日記
今日は本を1冊 ↓


トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか/羽根田治, 飯田肇, 金田正樹, 山本正嘉


8人の犠牲者を出した昨年の登山事故を検証した本。 

同行したガイドのインタビューが載せられていて内容にショックを受けた。

このガイドはサブとして、亡くなったリーダーのガイドを助ける役割だったようだ。

このガイドも含め3人のガイドはいずれも面識がなく、空港で初めて顔を合わせたそうで、なおかつリーダーのガイドはこの山の登山経験がない。

そのことを初めて知らされたサブのガイドは「冗談じゃない、帰りたい」と本気で思ったそうだが、仕事なので放り出すわけにはいかない、という心理が働いてそのまま引き受けたそうだ。


また、登山が始まってそれぞれのポイントでリーダーの判断に疑問を持ったそうだが、サブの立場なので「おかしい」と思っても従うしかなかった。。。とも言っていた。



この本はいろんな人に教訓を与えてくれる内容を持っている。

自分がおかしい!と感じたときに言えなかったことによる後悔。

リーダーがどんな人かを見極めること、リーダーという肩書きだけを信じたことによる後悔。

自分でものごとを判断せず、人に任せっきりにしてしまったことによる後悔。



上に立つ、ということは、強いところに迎合せず、弱いところに気を配れる、そのようなことが大切なのではないか、と思う。

特に最近は、そんな点が気になる。。。

この遭難事故の教訓である、リーダーがサブの意見を聞く、とか、体力の弱い登山者に気を配る、などということは、登山の団体行動という枠に限らず、
まわりの意見を聞いて決断する(ある一部の話だけを信じて決断しない)、 全体の状況を確認して判断する(ある一部の者だけが良くても全体がダメならそれはダメ)ということが、いろいろな団体活動の上に立つ者の判断材料として大切なのではないか、と感じた。