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田熊みうま会 尾道市因島から発信中

昭和40年度生まれで 田熊小学校・田熊中学校に通った人のブログ

因島・田熊の方言・慣用句(31)「もぶれる」

2021年09月01日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「まとわりつく」「からみつく」「つきまとう」などの意味ですね。「もつれる」が訛ったものと思われますが、ほこりや砂に「まみれる」ことも「もぶれる」と言いますので、「もつれる」と「まみれる」のハイブリッド&訛りという方言に時々あるパターンかもです。

「ワシが新聞読みよったら孫が”もぶれて”きてのぉ。遊んでくれ言うんかと思うたら小遣いくれじゃった」
とか、
「8月下旬に泳ぎに行ったらモバやらクラゲが”もぶれる”んじゃ」
てな感じで使いますね。

久しぶりに物置を掃除したら蜘蛛の巣が”もぶれ”ついた人いませんか?
私がそうです(笑)

島内での常用度★★★★☆(普通に使用)
島外での難解度★★☆☆☆(なんとなく通じるはず)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(30)「一人称~」

2021年08月25日 | 因島・田熊の方言・慣用句
記念すべき30回目は、方言というより慣用句的な表現を取り上げました。
皆さんの一人称はなんですか?
私(ワタシ、ワタクシ)、僕、拙者、我輩、某(それがし)、麿(まろ)、小生、妾(わらわ)、、、色々ありますが、当然「わし」ですよね。「わい」も良いことにしましょう笑
男性の言葉に感じるかもしれませんが、女性も十分使えます。

では二人称は?
やっぱり「わりゃ」ですかね。‘「おどりゃ」も中々香ばしいです。

ついでに三人称は?
「こんな」「こんなら」(複数形)でしょうか。「あんな」「あんなら」もありますね。

例1
爺さん「”わりゃ”、”ワシ”が”とらげとった”はっさくゼリー食うてしもうたんか」
(”あなた”が私が”しまっておいた”はっさくゼリーを食べてしまったのですか)
婆さん「帰省した孫たちが全部食べてしまいましたよ」
爺さん「”こんなら”が食べたんか。じゃあ”おらえて”やろうわ」
(”彼ら”が食べたのですか。なら”許す”こにしよう)

自らを語るときには「わしゃ」もしっくりきます。
「わし」「は」が結合して訛ったものでしょう。
例2
「”わしゃ”、注射がどうも嫌いでのぉ」
とか
「”わしゃ”知らんで。”あんなら”が勝手にやったんじゃろう。”わりゃ”知っとったんか?」
(”私”は存じません。”彼ら”が勝手にやったことでしょう。”あなた”ご存知でしたか?)
てな感じですね。。
「”わし”が知るもんのぉ。”こんなら”が勝手にやりぉかったんじゃゃろうが。”おどりゃ”知っとったんか?」
何があったかわかりませんが、この位になると、ひと騒動ありそうですね(笑)

あまりに馴染んでいるので、フォーマルな場でもうっかり使ってしまいそうです(大笑)

島内での常用度★★★★★(全開)
島外での難解度☆☆☆☆☆(当然通じる)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(29)「つるく」

2021年08月18日 | 因島・田熊の方言・慣用句
血筋とか同族、親戚、係累のことを意味します。
慣用句(方言)で「引きづり引っ張る」なんて言いますので、その辺りが関係しますかね。

例1
A「こないだ、五十回忌の法要をしたんよ」
B「お宅ら”つるく”が多いけぇ、一大イベントじゃったろう」
とか、
例2
「あの人の爺さんは10人兄弟じゃけぇ”つるく”が多いんよ」
てな感じで使います。

なので、
例3
A「ウチの母方の婆さんの妹がXさんとこの父方の爺さんの兄貴と一緒(夫婦)じゃったんよ」
B「ほんじゃあ、Yさんとことも”つるく”じゃろう?」
A「ほうよ、Yさんのお袋さんがXさんの叔母さんじゃけのう」
B「じゃあ、ZさんとYさんはお袋さん同士が姉妹じゃけぇ従妹になるんか」
A「そうそう、じゃけウチはXさんもYさんもZさんも、みな”つるく”になるわのぉ」
B「ということは、・・・」
みたいに、延々と会話が続くこともあります。。。
1回聞いただけでは覚えられませんが(笑)、とにかく「つるく」のようです。
そういえば、同学年で「いとこ」や「ふたいとこ」がいるのは珍しくありませんでした。

島内での常用度★★★☆☆(時々聞く)
島外での難解度★★★★☆(難しいかも)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(28)「おらえる」

2021年08月11日 | 因島・田熊の方言・慣用句

「我慢する」「抑制する」或いは「許す」など意味。
「こらえる」がなまったものと想像しますが、港湾や船舶の用語で「荷崩れしないように押さえる」という意味で「おらえる」という言葉があるので、その辺りに由来するかもです。
否定する場合は「おらえん」となります。

例1
旦那「ワシのプリンを食べやがって”おらえん”ど」
奥さん「また買うてきてあげらぁね」
旦那「じゃったら”おらえて”やるわ」
直ぐ機嫌が直りましたね笑

例2
A「また期日に仕事ができてないじゃなぁか、もう”おらえん”ど」
B「まぁ、そう言わんと”おらえて”つかぁ」
そうそう許してくれそうにありません。。。

例3
「あんなが、ワシのパソコンをめぎゃぁがってのぉ、ワリャ”まどえ”よ言うたら、”おらえて”くれ言うけぇ、ワシもなんとかん”おらえて”やったんじゃ」
(彼が私のパソコンを壊してしまったので、君”弁償”して下さいと言ったら、”許して”下さいと言うので、私もなんとか”我慢”したんです)
気が良すぎますね♪

てな感じで、トラブルの大小に関わらず、幅広く使われる言葉ですね。

島内での常用度★★★★☆(結構聞く)
島外での難解度★★☆☆☆(伝わる気がする)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(27)「てーてく」

2021年08月02日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「てー」→「連れて」「く」→「いく」の複合で、「連れていく」の意味になります。
「てー」の後には色々くっつきます。

「てーてってー」は依頼として「連れて行って」
「てーだって」は「連れだって」となります。


旦那「明日は婆さんを病院に”てーてく”日じゃ」
奥さん「じゃあ、ウチも”てーてってー”」
旦那「おう、3人で”てーだって”行くかぁ」
てな感じで使います。

「犬を散歩に”てーてく”」みたいな使い方もできますが、「”てーそい”(連れ添い)の方は・・・」とか「ネジが”てーまい”(連れ回り)しとる」など名詞としては使われないので注意が必要です(笑)。

なので
歌謡曲の矢切の渡しは
「”てーて”逃げてよ~♪」
原田知世主演の映画は
「私をスキーに”てーてってー”」
となります。

島内での常用度★★★☆☆(それなりの頻度)
島外での難解度★★★☆☆(微妙。会話の流れ次第)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(26)「かやる」「かやす」

2021年07月27日 | 因島・田熊の方言・慣用句
標準語の「返る」がなまったもので、「ひっくり返る」「倒れる」などの意味ですね。

例1
「珍しゅうに島に雪が降るもんじゃけ、嬉しゅうして外に出たら、いなりひっくり”かやって”腰を打ってしもうたんじゃ」
(珍しく島に雪が降ったものですから、嬉しくなって外に出たら、いきなりひっかり”かえって”腰を打ってしまいました)
てな感じで使います。

例2
「子供の頃、田熊の桟橋から向かいの平内島へゴムボート漕いで行ったら、途中で”かやって”」のぉ、観音丸が助けてくれたんじゃけど、親と先生にぶち怒られたわ」

例3
「公民館で入れてくれたコーヒーを”かやし”てしもうて、テーブルの上をわやにしてしもうた」

訳不要の常用語ですね(笑)
ニュアンス的には「倒れる」より「ひっくれ返る」に近い感じがします。
飲みすぎて”かやれん”ようにしたいものです。。。

島内での常用度★★★★☆(多い)
島外での難解度★☆☆☆☆(通じるはず)
ではまた次回
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令和3年7月28日加筆修正しました
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因島・田熊の方言・慣用句(25)「まがる」

2021年07月18日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「その先を右に曲がって、、、」
もちろんその「まがる」ではありません。。。
「さわる」「触れる」「よりかかる」みたいな意味合いです。島の言葉というより四国地方の影響を受けた言葉の様で、伊予では「触れる」、讃岐では「邪魔になる」みたいな意味の様です。

例1(おじいちゃんが孫に)
「ワシは脚が悪いけぇ"まがったら"いけんで」
(私は足が悪いので"よりかかって"はいけませんよ)
同じく方言の"さばる"的な使い方ですね。

例2
「庭のクロガネモチの枝が家の屋根に"まがって"きょうるんじゃ」
(庭のクロガネモチの枝が家の屋根に"触れて"きているんです)
かつての因島市の木も大きくなると困りものです。。。

例3
「ウチが書類を運びょったら、彼が"まがって"きたんよ」
(私が書類を運んでいたら、彼が"ぶつかって"来たのです)
やや強めの意味でも使うことがありますね。

人物評として使うこともあります。
「あんなに"まがった"ら大事になるで」
(彼に"関わる"と大事になりますよ)
「急カーブをすると事故になりますよ」という意味ではありません(笑)

25年ほど前、重井のとあるアパートの駐車場の鉄の溝蓋に、手書きのペンキで「マガルナ !」と書いてあるのを見た時には、つい笑ってしまいました。。。車や人が乗ると危険な状態だったのでしょう。

島内での常用度★★☆☆☆(少なくなってきました)
島外での難解度★★★★☆(方向かと思われます笑)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(24)「まどう」「まどせ」

2021年07月13日 | 因島・田熊の方言・慣用句
弁償する、償(つぐな)う、などの意味ですね。
てっきり方言だと思っていた「まどう」は「償(まど)う」で調べてみると標準語(共通語)でした。もっとも現代日本の共通語としてはほとんど使われず、主に西日本に広く分布する言葉のようです。方言的には「まどす」(弁償する)又は「まどせ」(弁償しろ)となり、やはり京都から西の方言ということになります。

実は「まどす(せ)」は使ったことがありません。なので、なじんでいる「まどう」で少しお話をば、、、

例1
「こがぁな高そうなゴルフクラブ貸してもろうて、もしめぇだら、ワシゃよう"まど"わんで」
(こんな高価そうなゴルフクラブを貸してもらって、もし折ってしまったら、私にはとても"弁償"できませんよ)

例2
「お前の言うた馬を買うたら大はずれじゃ。"まどう"てつかぁ」
(あなたの勧める馬券を買ったら大はずれしましたよ。"償っ"て下さい)
自己責任ですね、、、

例3
「息子がワシの釣り竿を勝手に使うて折りゃぁがってのぉ、わりゃ"まどえ"言うたんじゃ」
(息子が私の釣り竿を勝手に使って折ってしまいましたので、あなた"弁償"しなさいと言いました)

例4
「孫が"もこ"の万年筆をのうした言うて泣きょうるけぇ、ワシが"まどう"ちゃるけぇ心配すな言うたんじゃ」
(孫が"娘の旦那"の万年筆をなくしたと泣いているので、私が"弁償"するから心配しないで良いよと言いました)
おじいちゃんはお孫さんには随分優しいようです。。

これからは「まどせ」も使ってみたいですね。
「オドリャー"まどせ"ぇよコラッ!」

島内での常用度★★☆☆☆(少なくなったかも)
島外での難解度★★★☆☆(微妙ですがそもそも標準語)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(23)「わやくそ」「わぁわぁにする」

2021年07月05日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「わやくそ」めちゃくちゃにする
「わや」は西日本中心に北海道でも使われる地方語(方言)ですが、「くそ」をつけると途端におしゃれになります笑

「わぁわぁにする」いい加減にする、うやむやにする、駄目にする
「わや」が訛って高度に進化?したものと推測します。。

例1
「ネコが障子を"わやくそ"にしゃぁがった」
(ネコが障子を"めちゃくちゃ"にしてしまいました)

例2
「あんなに任せたら"わぁわぁ"にしてしまうで」
(彼に任せたら"うやむや"してしまいますよ)

セットで使われることもあります。
例3
A「どうせ見えんとこじゃけいうて"わぁわぁ"にしたんかのぉ」
(どうせ見えないところなので"いい加減"に施工したのでしょうか)
B「ほんまじゃ、こりゃ"わやくそ"じゃのう」
(そうですね、これは"めちゃくちゃ"ですね)
施主さんの怒りが伝わってきます・・・

どうやらネガティブな使われ方が多いようです。

「わやくそ」
島内での常用度★★★★☆(多い)
島外での難解度★☆☆☆☆(通じやすい)
「わぁわぁにする」
島内での常用度★★★★☆(多分多い)
島外での難解度★★★☆☆(なんとなく通じるかも)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(22)「ひょうとぎも」

2021年06月27日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「小心者」「気が小さい人」「気の弱い人」「臆病者」を意味します。
元々は、愚か者、ばか者を意味する「ひょうたくれ」(瓢たくれ)又は「へったくれ」が、語感の良さに度胸を意味する「肝」が合体したものと推測します。

例1
「ウチの孫は"ひょうとぎも"でのぉ、夜怖いけぇトイレに一人で行かれんゆうんじゃ」
(我が家の孫は"小心者"で、夜怖いのでトイレに一人では行くことができないそうです)

例2
「相手が4番じゃといっこもストライクが入らんのお。ホンマ"ひょうとぎも"の投手じゃ」
(相手が4番だと全然ストライクが入りませんね。本当に"気が小さい"投手ですね)

略して「ひょうと」という事もあります。
「こんなぁ、よいよの"ひょうと"じゃわい」
(彼は全くの"小心者"です)

自らに使うこともできます。
「ワシャ"ひょうと"じゃけ、あがぁな高いとこには登れんわぁ」
(私は"臆病"ですから、あのような高いところには登れません)
あんまり「ひょうと」を連発すると信じてくれなくなるかもです笑

島内での常用度★★★★☆(常用語でしょ)
島外での難解度★★★☆☆(中国・四国地方は通じそう)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(21)「からすね」

2021年06月23日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「からすね」、、痛いですよね。。
「こむらがえり」とか主に脚が「つる」「痙攣」ことを言います。
文献によっては「からすなり」ともあります。
「こむらがえり」は昔から「からすなえ、からすなえり、からすなめり」などと言われていたようで「からすね」「からすなり」もこの辺りの方言として残ったのでしょう。

私的には「からすね」は「空脛」、すなわち「すね」がむき出しになることから転じて、主にふくらはぎが「つる」意味になったのかなと思っていました。ついでにふくらはぎはカラスに似とる気がするし。。。
とある文献には、カラスナヘリ(空筋綯)。カラスはカラスヂ(茎筋)の略で、カラ(茎)は腓(こむら)の意。ナヘはナヘ(蹇)の義、リは添えた語。とあります。もっと調べたらさらに諸説ありそうですね。

因みに「からすね」になる(なった)ではなく、「からすね」がいく(いった)という使い方しか聞いたことがありませんが皆さんはいかがでしょう?

例1
「夜中に急に"からすね"がいって飛び起きたで !」
例2
「久しぶりにビーチ(ボールバレー)に行ったら、いきなり"からすね"がいってのぉ」

余談ですが漢方薬の68番を御存知ですか?
「からすね」がいった際の特効薬です、漢方薬なのに速効性があり早い人だと1分程度、通常でも5分ほどで「からすね」の痛みから解放されます。
島のお医者さんに「"からすね"がいくんじゃ」と伝えたらほぼ確実に処方してくれます。

島内での常用度★☆☆☆☆(あまり聞かなくなった)
島外での難解度★★★★★(通じたら奇跡的)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(20) 「ぶち」「たいぎい」

2021年06月16日 | 因島・田熊の方言・慣用句
20回記念にふさわしい(?)「ぶち」と「たいぎい」の登場です。
どちらも説明不要ですが、一応、、
「ぶち」は形容詞の連用形である「すごく」、或いは副詞の「とても」で、「ぶち」はハイブリッドの副詞といってよいでしょう。なので単独では成立せず、後ろに肯定語なり否定語なりが続きます。
「ぶち面白い」「ぶち美味い」「ぶち弱い」「ぶちくだらん」等々、「ぶち幅広く」使えます。「ぶちスゴイ」なんかは、副詞+形容詞の組み合わせでより強調されていますね。。

他地方への進学や就職などでうっかり使ってしまい、あだ名が「ぶち」になった人は一定数存在すると確信しています笑。。

「たいぎい」は「面倒くさい」とい意味で、元々は古語である「大儀」から続く言葉のようです。時代劇などで殿様から部下に「この度の戦は誠に"大儀"であった」みたいな台詞がありますが、「お疲れさまでした」みたいな意味から、いつの間にか「たいぎい」→「面倒くさい」となったのでしょう。

「雨の日の仕事は"たいぎい"わ」とか「庭の草取りは"たいぎい"で」てな感じで使いますね。
さらに意味が拡大されて
「カープの負け試合ばぁ見るのは"たいぎい"のぉ」など感情や体調を表す言葉としても使ったりします。

周りに「たいぎい」を連発する人はいませんか?
「日曜日に食事に行かんか?」「"たいぎい"のぉ」
「家の掃除をしんさい」「"たいぎい"のぉ」
「犬の散歩を・・・」・・・キリがありません笑

因みに「とても面倒くさい」は
「ぶちたいぎい」となりますね。ある意味最強の組み合わせですが(笑)、最近は間に「くそ」を加えて「ぶちくそたいぎい」なんていう"ぶちお上品"な言い方も存在します♪

島内での常用度★★★★★(全開)
島外での難解度☆☆☆☆☆(もはや標準語です)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(19) 「ずえる」

2021年06月09日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「ずえる」は、山の斜面や崖、石垣などが崩れ落ちることを表します。

例1
A「大雨で裏山が"ずえて"のぉ」
B「あすこは時々"ずえる"所じゃのぉ」

例2
「ありゃウチの畑が"ずえとる"がぁ」
てな感じで使います。

ズホンや靴下が「ずる」(ずり落ちる)からの派生で、事が深刻なケースが多い分、大げさな意味合いになったのでしょうか。

なので
「ベルトせんとズボンが"ずえる"んじゃ」
というような使い方は少ないようです。もし、「ズボンが"ずえとる"で」とか言われた場合には、お尻が露わになる位の状態かも知れませんので注意が必要です(笑)

田熊の「ずえた」記事はコチラから
平成30年7月豪雨レポート(2018年7月7日記事)
大雨であちこち「ずえとる(ずっとる)」(2016年6月24日記事)

島内での常用度★★★★☆(割りと多い)
島外での難解度★★☆☆☆(雰囲気から多分伝わる)
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因島・田熊の方言・慣用句(18) 「ぐベんしゃ」

2021年06月02日 | 因島・田熊の方言・慣用句
分限者(ぶげんしゃ)、すなわちお金持ち、資産家、財産家の事ですね。
時代劇とかに時々出てくる武士の身分や俸禄を記載した「分限帳(ぶげんちょう)」が由来だとずっと思っていましたが、調べてみると「分」は身分、「限」は限度を表し、自らの身分と支払い能力を知っている人、という説もあるようです。
そういえば、映画で「分限をわきまえんといかんよ~君ぃ」なんて台詞もありました。


「あすこの家は"ぐベんしゃ"じゃけぇ、固定資産税もようけ払ようるじゃろう」
(あそこの家は"資産家"ですから、固定資産税もたくさん納めているでしょうね)
てな感じ使います。

素封家、篤志家、旧家のような意味に拡大して使うこともあるためか、しゃ(者)をしょ(所)に代えて「ぐべんしょ」或いは「ぶげんしょ」と使われているのも聞いたことがあります。

宝くじを買って「ぐベんしゃ」を夢見ますかね♪

島内での常用度★★★☆☆(それなりに聞く)
島外での難解度★★★☆☆(中国地方は通じるみたい)
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因島・田熊の方言・慣用句(17) 「ねんごう」

2021年05月26日 | 因島・田熊の方言・慣用句
生意気とか屁理屈みたいな意味ですね。
短く「ねんご」ということもあるようです。
「ねんごう」の後には「たれる」や「くる」をくっつけるとしっくりきます♪。

例1
「よいよ、こんなぁ"ねんごう"ばぁ"たりゃぁがって"、ひとつも仕事しゃぁがらん」

「まったく、彼は"生意気(屁理屈)"ばかり言って、全然仕事をしませんね」

ドギツク聞こえますが、とある現場では標準語です(笑)
因みに「"ねんごう"ばぁ"くって"」でも成立します。

例2
「おどりゃ、"ねんごう""くりょ"ったら、ぶちくらわすど!」

「君、"生意気(屁理屈)"なことを言っていると、許しませんよ!」

もちろん、とある現場では標準語です(笑)

「"寝言"ぬかすな!」という表現がありますが、この"寝言"は、生意気とか屁理屈という意味ですから、なまって「ねんごう」となったのでしょうか。
なので「"ねんごう"ぬかすな!」でもしっくりきますね。。

島内での常用度★★★☆☆(普通)
島外での難解度★★★☆☆(会話の流れが大切)
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