田熊みうま会 尾道市因島から発信中

昭和40年度生まれで 田熊小学校・田熊中学校に通った人のブログ

因島・田熊の方言・慣用句(30)「一人称~」

2021年08月25日 | 因島・田熊の方言・慣用句
記念すべき30回目は、方言というより慣用句的な表現を取り上げました。
皆さんの一人称はなんですか?
私(ワタシ、ワタクシ)、僕、拙者、我輩、某(それがし)、麿(まろ)、小生、妾(わらわ)、、、色々ありますが、当然「わし」ですよね。「わい」も良いことにしましょう笑
男性の言葉に感じるかもしれませんが、女性も十分使えます。

では二人称は?
やっぱり「わりゃ」ですかね。‘「おどりゃ」も中々香ばしいです。

ついでに三人称は?
「こんな」「こんなら」(複数形)でしょうか。「あんな」「あんなら」もありますね。

例1
爺さん「”わりゃ”、”ワシ”が”とらげとった”はっさくゼリー食うてしもうたんか」
(”あなた”が私が”しまっておいた”はっさくゼリーを食べてしまったのですか)
婆さん「帰省した孫たちが全部食べてしまいましたよ」
爺さん「”こんなら”が食べたんか。じゃあ”おらえて”やろうわ」
(”彼ら”が食べたのですか。なら”許す”こにしよう)

自らを語るときには「わしゃ」もしっくりきます。
「わし」「は」が結合して訛ったものでしょう。
例2
「”わしゃ”、注射がどうも嫌いでのぉ」
とか
「”わしゃ”知らんで。”あんなら”が勝手にやったんじゃろう。”わりゃ”知っとったんか?」
(”私”は存じません。”彼ら”が勝手にやったことでしょう。”あなた”ご存知でしたか?)
てな感じですね。。
「”わし”が知るもんのぉ。”こんなら”が勝手にやりぉかったんじゃゃろうが。”おどりゃ”知っとったんか?」
何があったかわかりませんが、この位になると、ひと騒動ありそうですね(笑)

あまりに馴染んでいるので、フォーマルな場でもうっかり使ってしまいそうです(大笑)

島内での常用度★★★★★(全開)
島外での難解度☆☆☆☆☆(当然通じる)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(29)「つるく」

2021年08月18日 | 因島・田熊の方言・慣用句
血筋とか同族、親戚、係累のことを意味します。
慣用句(方言)で「引きづり引っ張る」なんて言いますので、その辺りが関係しますかね。

例1
A「こないだ、五十回忌の法要をしたんよ」
B「お宅ら”つるく”が多いけぇ、一大イベントじゃったろう」
とか、
例2
「あの人の爺さんは10人兄弟じゃけぇ”つるく”が多いんよ」
てな感じで使います。

なので、
例3
A「ウチの母方の婆さんの妹がXさんとこの父方の爺さんの兄貴と一緒(夫婦)じゃったんよ」
B「ほんじゃあ、Yさんとことも”つるく”じゃろう?」
A「ほうよ、Yさんのお袋さんがXさんの叔母さんじゃけのう」
B「じゃあ、ZさんとYさんはお袋さん同士が姉妹じゃけぇ従妹になるんか」
A「そうそう、じゃけウチはXさんもYさんもZさんも、みな”つるく”になるわのぉ」
B「ということは、・・・」
みたいに、延々と会話が続くこともあります。。。
1回聞いただけでは覚えられませんが(笑)、とにかく「つるく」のようです。
そういえば、同学年で「いとこ」や「ふたいとこ」がいるのは珍しくありませんでした。

島内での常用度★★★☆☆(時々聞く)
島外での難解度★★★★☆(難しいかも)
ではまた次回
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田熊村回想録(昭和16年)動画

2021年08月15日 | 令和3年因島・田熊・仲間の話題


田熊村回想録YouTube(5分50秒)

昭和16年8月に発行された「田熊村回想録」を動画にしました。詳細な資料はないのですが、おそらく紀元二千六百年(昭和15年)を記念して、前年頃から撮影された写真集だと思います。お祝いムードの中でも既に満州事変、上海事変、支那事変と続く戦時色の濃い時代でした。昭和16年12月には対米英戦争が始まり(大東亜戦争)、田熊村も大きな影響を受けました。
動画前半は、田熊村の公的機関や各種団体、内海造船の前身である占部造船所などが登場します。本編にある占部造船所の事務所は、内海造船田熊工場が閉鎖するまで存在した貴重な建物でした。
動画後半では、軍人遺族や各地区ごとの出征軍人家族の写真が続きます。
資料によると、田熊村の英霊は日清戦争1名、日露戦争4名、大東亜戦争161名に達しています(田熊の文化財第11巻)。
BGMには、当時の世相を意識して「紀元二千六百年」「愛国行進曲」を使用しました。
貴重な文化と文化財を紡いでこられた先人と、志半ばで倒れた英霊の御霊に衷心より感謝申し上げます。
田熊村回想録YouTube(5分50秒)









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因島・田熊の方言・慣用句(28)「おらえる」

2021年08月11日 | 因島・田熊の方言・慣用句

「我慢する」「抑制する」或いは「許す」など意味。
「こらえる」がなまったものと想像しますが、港湾や船舶の用語で「荷崩れしないように押さえる」という意味で「おらえる」という言葉があるので、その辺りに由来するかもです。
否定する場合は「おらえん」となります。

例1
旦那「ワシのプリンを食べやがって”おらえん”ど」
奥さん「また買うてきてあげらぁね」
旦那「じゃったら”おらえて”やるわ」
直ぐ機嫌が直りましたね笑

例2
A「また期日に仕事ができてないじゃなぁか、もう”おらえん”ど」
B「まぁ、そう言わんと”おらえて”つかぁ」
そうそう許してくれそうにありません。。。

例3
「あんなが、ワシのパソコンをめぎゃぁがってのぉ、ワリャ”まどえ”よ言うたら、”おらえて”くれ言うけぇ、ワシもなんとかん”おらえて”やったんじゃ」
(彼が私のパソコンを壊してしまったので、君”弁償”して下さいと言ったら、”許して”下さいと言うので、私もなんとか”我慢”したんです)
気が良すぎますね♪

てな感じで、トラブルの大小に関わらず、幅広く使われる言葉ですね。

島内での常用度★★★★☆(結構聞く)
島外での難解度★★☆☆☆(伝わる気がする)
ではまた次回
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2回目ワクチン接種

2021年08月04日 | 令和3年因島・田熊・仲間の話題
8月2日09:35、2回目の新型コロナワクチンの接種を受けました。
2回目は副反応が強く出る場合があること以外、基本的な説明は前回とほぼ一緒でした。1回目(7月12日)はいつ針を刺したかわからないくらいでしたが、今回はちょっとチクっと感じました。
14;00頃、注射部の痛みが出てきました。これは前回と同じ。晩酌は湿らせる程度で(笑)。寝るころになると膝や足首の関節痛。風邪をひいたときにたまに”なる痛だるい”感じです。
翌8月3日も同様に関節の違和感はありましたが、倦怠感というほどでもありませんでした。しかし23:00頃になると悪寒を感じ熱を測ったら37.4度の微熱。寒いので厚着をして布団をかぶって就寝。明け方には平熱に。
8月4日注射部の痛みは多少ありますが、他は特に感じません。一応副反応は脱したかも。
管理人は取り合えずこんな感じです。。。
みなさんはいかがですか。

写真は接種当日の因島総合支所、土生水道、竹島城跡(本文とは関係ありません)





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因島・田熊の方言・慣用句(27)「てーてく」

2021年08月02日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「てー」→「連れて」「く」→「いく」の複合で、「連れていく」の意味になります。
「てー」の後には色々くっつきます。

「てーてってー」は依頼として「連れて行って」
「てーだって」は「連れだって」となります。


旦那「明日は婆さんを病院に”てーてく”日じゃ」
奥さん「じゃあ、ウチも”てーてってー”」
旦那「おう、3人で”てーだって”行くかぁ」
てな感じで使います。

「犬を散歩に”てーてく”」みたいな使い方もできますが、「”てーそい”(連れ添い)の方は・・・」とか「ネジが”てーまい”(連れ回り)しとる」など名詞としては使われないので注意が必要です(笑)。

なので
歌謡曲の矢切の渡しは
「”てーて”逃げてよ~♪」
原田知世主演の映画は
「私をスキーに”てーてってー”」
となります。

島内での常用度★★★☆☆(それなりの頻度)
島外での難解度★★★☆☆(微妙。会話の流れ次第)
ではまた次回
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