田熊みうま会 尾道市因島から発信中

昭和40年度生まれで 田熊小学校・田熊中学校に通った人のブログ

因島・田熊の方言・慣用句(42)「ころく」

2021年11月24日 | 因島・田熊の方言・慣用句
古語が方言化して残ったものだと思います。
「小碌」と書くようで、「小」は「何を小癪(こしゃく)な」の「小」と同じで、語気を強める働きをしています。なので「碌なものではない」を強調しているということでしょう。

「あんたに剪定を頼んだら、残すはずの枝まで落としてしもうて、"ころく"なことをせんね("ろく"なことをしませんね)」
とか
「夏休みの自由研究は自由なんじゃけ、やらんのも自由じゃ言うて、あんたは"ころく"なことを言わんね("ろく"なことを言いませんね)」
とか
「遅くまで遊んで勉強もせんとからに、あんたは"ころく"なもんじゃないわ("ろく"な者ではないです)」
全部、実体験です(笑)

島内での常用度★★★☆☆(それなりの頻度)
島外での難解度★★★☆☆(単語としては難しいが会話の流れでなんとか)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(41)「つばえる」

2021年11月16日 | 因島・田熊の方言・慣用句
子供などが、ふざけたり調子に乗って戯れあう様子を意味します。
古語の「そばえる」が訛って「すばえる」になり、さらに訛って「つばえる」となったようです。

例1
「そがぁに"つばえ"とったら、転げて怪我するで」
(そんなに"ふざけて戯れあって"いたら、転んで怪我をしますよ)

例2
「ワシが家に帰ったら、飼うとる犬がすぐ"つばえて"きてのぉ、散歩に連れて行け言うんじゃ」
(私が帰宅したら、飼い犬がすぐに"戯れて"くるんです。散歩に連れて行くように言っているんでしょう)
てな感じで使います。

命令形は「つばえるな」ですが、短縮して「つばえな」の方がお洒落です笑
「お前ら、そこで"つばえな"。火鉢があって危ないけぇ」
みたいな感じです。

「ええ歳こいて"つばえな"」と注意されないようにしましょうwww

島内での常用度★★★☆☆(まずまずの頻度)
島外での難解度★★★☆☆(瀬戸内沿岸は通じそう)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(40)「あんけつこく」

2021年11月11日 | 因島・田熊の方言・慣用句
基本的に「あんけつ」(名詞)+「こく」(動詞)で成立します。
「油断して」「安心しきって」「うっかりして」という意味です。
「安気(あんき)に構える・過ごす」が高度に(w)訛ったものですかね。

「相手が8番打者じゃけいうて"あんけつこいとったら"打たれるど」
(相手が8番打者だからと思って"油断していたら"打たれますよ)
とか
「得意科目でも"あんけつこいて"勉強せんと、赤点とるで」
(得意科目でも"安心"していたら、赤点をとってしまいますよ)
てな感じで使います。

あるいは
「つい"あんけつこいて"忘れとったんじゃ。わりぃ、わりぃ」
(つい"うっかりして"忘れていました。ごめんなさい)
どんな用事か知りませんが、説得力に乏しい言い訳ですね、、

「予想外の結果に驚く」という意味もあります。
「昨日のカープのサヨナラ勝ちには"あんけつこいた"で」

意外と利用範囲が広いですね。。。

島内での常用度★★★★☆(結構多い)
島外での難解度★★★☆☆(微妙)
ではまた次回
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第5回ブラタクマ(田熊探訪)開催しました

2021年11月07日 | 令和3年因島・田熊・仲間の話題

今日は立冬。週間天気予報では少し怪しかった天気も問題なく、晴天の下開催出来ました(10月28日既報)。

今回は、田熊文化の中心的存在である田熊八幡宮(お宮)での小社、灯篭、碑などを見学 ~ 浄土寺で田熊の代表的な氏と家紋を研究 ~ 岡野明神・藤原神社で中世以降の田熊の歴史を振り返る コースでした。

旧田熊小学校を出発し、田熊八幡宮(お宮)へ。明治絵図を観ながら第2灯篭の移設や神踞石の由来などに触れ、表参道の第2鳥居付近のピットから東側防火水利、以前は池だった田熊小学校下校庭へのかつての水の流れを感じながら、境内へ向かいました。参拝の順路通り猿田彦神社から奥本宮の大頭三社、東側に回って各小社にお参り、絵馬殿の由来や造りを見学して、拝殿にお参り。






ミカン収穫の季節。天候にも恵まれ足取りも軽く、裏参道から、浄土寺へ。田熊の岡野氏を始めとする6氏と田熊村上氏、江戸時代に田熊に派遣されてきた2氏の家紋を見学しました。






クライマックスは、岡野明神と再建された藤原神社。皇室領の時代から鎌倉武士の田熊派遣、因島村上氏の始まりとなる釣島箱崎浦の合戦などに触れ、田熊の岡野、藤原、そして村上氏の繋がりを確認しました。


そのあとは因島スーパーまで下って食料を調達。旧田熊小学校で昼食をとりました。皆さんお疲れさまでした。


素顔ともう少し詳しい内容はコチラからパスワードを入力してご覧ください(画像21枚)。

第4回ブラタクマ
第3回ブラタクマ
第2回ブラタクマ
第1回ブラタクマ
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因島・田熊の方言・慣用句(39)「どうげんさく」

2021年11月02日 | 因島・田熊の方言・慣用句
遊び人、道楽者、放蕩者、怠け者、みたいな意味ですね。
語源は、①「とうじんさく」が訛って意味が変化した、②又は、ひたすら座禅することを説く道元禅師の教義を揶揄したもの、と推測します。
なんとなくわかり易い①のように気もしますが、道元は曹洞宗で、因島にも縁の寺院があること、同様な意味で「どうげんし」(道元師?)というのも聞いたことがあったりするので、②も捨てがたいです。

例1
「寒いけぇいうて、いつまでこたつで寝よんね、"どうげんさく"じゃのう」
(寒いからといって、いつまでこたつで寝ているのですか、"怠け者"ですね)
例2
「ウチは昔はそこそこ"ぐべんしゃ"じゃったのに、ひい爺さんがよいよの"どうげんさく"でのぉ。今じゃぁすっかり"わや"よぉ」
(当家は昔はそこそこの"資産家"でしたが、祖父が全くの"放蕩者"でしてね、今ではすっかり"没落"してしまいました)
みたいな感じで使います。

どこにもポジティブな要素はありませんね(笑)

島内での常用度★★☆☆☆(減ってきました)
島外での難解度★★★★★(通じません)
ではまた次回
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