田熊みうま会 尾道市因島から発信中

昭和40年度生まれで 田熊小学校・田熊中学校に通った人のブログ

因島・田熊の方言・慣用句(22)「ひょうとぎも」

2021年06月27日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「小心者」「気が小さい人」「気の弱い人」「臆病者」を意味します。
元々は、愚か者、ばか者を意味する「ひょうたくれ」(瓢たくれ)又は「へったくれ」が、語感の良さに度胸を意味する「肝」が合体したものと推測します。

例1
「ウチの孫は"ひょうとぎも"でのぉ、夜怖いけぇトイレに一人で行かれんゆうんじゃ」
(我が家の孫は"小心者"で、夜怖いのでトイレに一人では行くことができないそうです)

例2
「相手が4番じゃといっこもストライクが入らんのお。ホンマ"ひょうとぎも"の投手じゃ」
(相手が4番だと全然ストライクが入りませんね。本当に"気が小さい"投手ですね)

略して「ひょうと」という事もあります。
「こんなぁ、よいよの"ひょうと"じゃわい」
(彼は全くの"小心者"です)

自らに使うこともできます。
「ワシャ"ひょうと"じゃけ、あがぁな高いとこには登れんわぁ」
(私は"臆病"ですから、あのような高いところには登れません)
あんまり「ひょうと」を連発すると信じてくれなくなるかもです笑

島内での常用度★★★★☆(常用語でしょ)
島外での難解度★★★☆☆(中国・四国地方は通じそう)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(21)「からすね」

2021年06月23日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「からすね」、、痛いですよね。。
「こむらがえり」とか主に脚が「つる」「痙攣」ことを言います。
文献によっては「からすなり」ともあります。
「こむらがえり」は昔から「からすなえ、からすなえり、からすなめり」などと言われていたようで「からすね」「からすなり」もこの辺りの方言として残ったのでしょう。

私的には「からすね」は「空脛」、すなわち「すね」がむき出しになることから転じて、主にふくらはぎが「つる」意味になったのかなと思っていました。ついでにふくらはぎはカラスに似とる気がするし。。。
とある文献には、カラスナヘリ(空筋綯)。カラスはカラスヂ(茎筋)の略で、カラ(茎)は腓(こむら)の意。ナヘはナヘ(蹇)の義、リは添えた語。とあります。もっと調べたらさらに諸説ありそうですね。

因みに「からすね」になる(なった)ではなく、「からすね」がいく(いった)という使い方しか聞いたことがありませんが皆さんはいかがでしょう?

例1
「夜中に急に"からすね"がいって飛び起きたで !」
例2
「久しぶりにビーチ(ボールバレー)に行ったら、いきなり"からすね"がいってのぉ」

余談ですが漢方薬の68番を御存知ですか?
「からすね」がいった際の特効薬です、漢方薬なのに速効性があり早い人だと1分程度、通常でも5分ほどで「からすね」の痛みから解放されます。
島のお医者さんに「"からすね"がいくんじゃ」と伝えたらほぼ確実に処方してくれます。

島内での常用度★☆☆☆☆(あまり聞かなくなった)
島外での難解度★★★★★(通じたら奇跡的)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(20) 「ぶち」「たいぎい」

2021年06月16日 | 因島・田熊の方言・慣用句
20回記念にふさわしい(?)「ぶち」と「たいぎい」の登場です。
どちらも説明不要ですが、一応、、
「ぶち」は形容詞の連用形である「すごく」、或いは副詞の「とても」で、「ぶち」はハイブリッドの副詞といってよいでしょう。なので単独では成立せず、後ろに肯定語なり否定語なりが続きます。
「ぶち面白い」「ぶち美味い」「ぶち弱い」「ぶちくだらん」等々、「ぶち幅広く」使えます。「ぶちスゴイ」なんかは、副詞+形容詞の組み合わせでより強調されていますね。。

他地方への進学や就職などでうっかり使ってしまい、あだ名が「ぶち」になった人は一定数存在すると確信しています笑。。

「たいぎい」は「面倒くさい」とい意味で、元々は古語である「大儀」から続く言葉のようです。時代劇などで殿様から部下に「この度の戦は誠に"大儀"であった」みたいな台詞がありますが、「お疲れさまでした」みたいな意味から、いつの間にか「たいぎい」→「面倒くさい」となったのでしょう。

「雨の日の仕事は"たいぎい"わ」とか「庭の草取りは"たいぎい"で」てな感じで使いますね。
さらに意味が拡大されて
「カープの負け試合ばぁ見るのは"たいぎい"のぉ」など感情や体調を表す言葉としても使ったりします。

周りに「たいぎい」を連発する人はいませんか?
「日曜日に食事に行かんか?」「"たいぎい"のぉ」
「家の掃除をしんさい」「"たいぎい"のぉ」
「犬の散歩を・・・」・・・キリがありません笑

因みに「とても面倒くさい」は
「ぶちたいぎい」となりますね。ある意味最強の組み合わせですが(笑)、最近は間に「くそ」を加えて「ぶちくそたいぎい」なんていう"ぶちお上品"な言い方も存在します♪

島内での常用度★★★★★(全開)
島外での難解度☆☆☆☆☆(もはや標準語です)
ではまた次回
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因島・田熊の方言・慣用句(19) 「ずえる」

2021年06月09日 | 因島・田熊の方言・慣用句
「ずえる」は、山の斜面や崖、石垣などが崩れ落ちることを表します。

例1
A「大雨で裏山が"ずえて"のぉ」
B「あすこは時々"ずえる"所じゃのぉ」

例2
「ありゃウチの畑が"ずえとる"がぁ」
てな感じで使います。

ズホンや靴下が「ずる」(ずり落ちる)からの派生で、事が深刻なケースが多い分、大げさな意味合いになったのでしょうか。

なので
「ベルトせんとズボンが"ずえる"んじゃ」
というような使い方は少ないようです。もし、「ズボンが"ずえとる"で」とか言われた場合には、お尻が露わになる位の状態かも知れませんので注意が必要です(笑)

田熊の「ずえた」記事はコチラから
平成30年7月豪雨レポート(2018年7月7日記事)
大雨であちこち「ずえとる(ずっとる)」(2016年6月24日記事)

島内での常用度★★★★☆(割りと多い)
島外での難解度★★☆☆☆(雰囲気から多分伝わる)
ではまた次回
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"Tやす"来訪

2021年06月07日 | 令和3年因島・田熊・仲間の話題
福山の"Tやす"が来訪。月曜日がお休みということもあり、ちょっとした用事で帰島したらしいです。ウチに来る前はがっさんとこにおったらしい。
管理人「お前、ちぃと肥えたんじゃないか?」
T「そがぁなことはないよ」
管理人「よ~日焼けもしとるし、ゴルフ焼けか?」
T「去年はよ~行ったで。月曜は人も少ないしえ~ど」
てな感じで、仕事の事やコロナの事や散髪の事や(笑)その諸々ウダウダと話しました。

写真は似た構図ですが、微妙に表情が違うので。。。
素顔はコチラからパスワードを入力してご覧ください。




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因島・田熊の方言・慣用句(18) 「ぐベんしゃ」

2021年06月02日 | 因島・田熊の方言・慣用句
分限者(ぶげんしゃ)、すなわちお金持ち、資産家、財産家の事ですね。
時代劇とかに時々出てくる武士の身分や俸禄を記載した「分限帳(ぶげんちょう)」が由来だとずっと思っていましたが、調べてみると「分」は身分、「限」は限度を表し、自らの身分と支払い能力を知っている人、という説もあるようです。
そういえば、映画で「分限をわきまえんといかんよ~君ぃ」なんて台詞もありました。


「あすこの家は"ぐベんしゃ"じゃけぇ、固定資産税もようけ払ようるじゃろう」
(あそこの家は"資産家"ですから、固定資産税もたくさん納めているでしょうね)
てな感じ使います。

素封家、篤志家、旧家のような意味に拡大して使うこともあるためか、しゃ(者)をしょ(所)に代えて「ぐべんしょ」或いは「ぶげんしょ」と使われているのも聞いたことがあります。

宝くじを買って「ぐベんしゃ」を夢見ますかね♪

島内での常用度★★★☆☆(それなりに聞く)
島外での難解度★★★☆☆(中国地方は通じるみたい)
ではまた次回
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