玉廻し

2014-09-16 04:38:05 | 日記


 朝晩の気温も下がり離れて見ると昂林、紅花ふじ等の葉摘みの終った中性種のりんごは赤く色づいて来る。葉摘みをしながら改めて酷い雹害の現実にガッカリした。押し傷や小さい切り傷は見慣れて悔いにはならなくなって急いで葉摘みを終る。りんごの収穫は何時もと違いJA共撰場に運んで行く正常果が少なく長い期間がかかるよううだ。
 降雹等の障害果は共同撰果場には持って行かれないので自分で撰果して出果しなければならない。数え切れない程の多くの玉数のりんごで1個々傷の程度や着色を見分けてDBの箱詰め。
 こんなに酷い障害果と全面積の広い園地のりんご収穫は長い年月のりんご栽培で初めて。ジュース用に出果するのも正常果と同じ管理で葉摘みが終った後は玉廻しで表裏の着色をしなければならない。
 顧客からのりんごの注文チラシの催促が着はじめているがなかなかどの程度の実態がわからない。家内は事務室に閉じこもり何時とは違うチラシ作りに頭を抱えている。苦肉の策で今年は例外で家庭用にと程度の軽い雹害果の注文も載せる。
 ラ・フランスの件もあり息子と相談しながらだがなかなか名案が出ない。難しい判断だがプロの農業者として自己責任で販売して生計をたてなければと深夜までかかりやっとチラシの作成を終る。
 暫く雨マークに無い天気予報で稲刈り作業は一旦中止して葉摘みの終わった後の玉廻しを始める。太陽の当たらない裏側は青いりんごで1個々摘み残した葉っぱを取り玉を廻して全面に太陽の光を当てる。
 傷の酷いりんごは腐れ初めて茶色に変色していて甘い果汁を目掛けて集まって来る虫を青蛙が傷口で待っている。そこかしこと青蛙が付いているりんごがいっぱい見える。