三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

過去をみつめ、未来に向かって走る!!

2005年08月03日 06時14分09秒 | 社会、政治、三重県、議員
 一昨日、同じアスト津で、二つの会合が30分のずれで、開催された。一つは6階で開催された「リニア中央エクスプレス建設促進三重県期成同盟会建設促進大会」と言う恐ろしく長い名前の大会。もう一つは4階で行われた「被爆60周年・原爆犠牲者追悼三重の集い」である。
 リニアでは「エコ・スタイル」、原爆犠牲者追悼では、当然のことながら「ネクタイ着用」となっているので、知事も私もエレベーターの中で、鞄からネクタイを出して、つけながら移動する慌ただしさであった。
 リニアは山梨の実験線で、すでに500km/hを記録しているくらい、技術的には、ほぼ完成の域に達しており、最大の障壁はその費用が膨大であることである。当日、会場に配られた資料を見ると、建設費と車両建造費を合わせて約8兆円となっている。おそらく、実際に建設するとなると、この1.5倍くらいは軽くかかるのではないかと思う。
 新幹線が出来て40年、今の輸送能力に一定の限界を感じているのは事実ではあるが、同じ輸送・交通体系である道路は、道路公団民営化の名の下に、40兆の債務を棚上げして、さらに税金を投入して、新しい道路を作り続けようとしている。国鉄の民営化の時も、同じ手法が採られ、過去の債務は棚上げ。この結果、国、地方合わせて1000兆円の借金とは別の隠れ借金として、次世代の巨額の債務・・文字通りの負の遺産をさらに押し上げることとなってしまっている。
 これからリニアを作るとしても、全く別の発想と手法によって、建設費を生み出すことを考えないといけないのではないか?国に対し、従来と同じように「作ってくれ!」「金を出せ!」だけでは、国鉄や道路と同じ過ちを繰り返すのではないか?一度、動きだした公共事業は、なかなか止めることができないだけに、走り出す前によくよく考えなければならないと思います。
 2会場めの「追悼の集い」では、被爆60年を迎えた今日でも、イラクを始め、世界での戦火は未だ止まず、核戦争の危機は少しも減っていない現状に対する怒り、苛立ちの発言が続き、平和を守ることの大切さ、核廃絶の道の厳しさを改めて、感じました。
 過去を振り返り、謙虚に反省をし、その上で、これからの未来を慎重に、かつ希望を持ってみつめることの必要性。そして、政治の責任において、二度と同じ過ちを繰り返さないためにも、今、我われが何をなすべきかを、真剣に考えた一日でした。
 

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