Ring☆Rang☆Rung!

ばかわいらしいもの・お人形・手作りetc.…そこはかとなく綴っています…

御行奉為 ――。

2008-02-28 13:04:47 | 

Photo 【 巷説百物語

 【 続巷説百物語

 【 後巷説百物語

  京極夏彦さん・著

 

 

 

 京極堂シリーズとは、また別のシリーズ小説です。

 江戸時代末期…。

 白装束の願人坊主姿で魔よけの札を売り歩く、又市。

 実際には、口先三寸であらゆる人を誑かす 「 小股潜りの又市 」 の二つ名を持つ小悪党。

 その又市が 「 山猫廻しのおぎん 」「 事触れの治平 」 と共に、晴らせぬ恨みや困難な事件をお金で請け負い 解決してゆきます。

 彼らと偶然知り合い 仕掛けに巻き込まれて以降、度々手助けすることになる戯作者志望の 「 考物の百介 」 が 語り手の役割を担っています。

 事実を暴露してはやるせない事件・複雑に絡み合った事件などを、妖怪の仕業に仕立て上げて 八方丸く治めます。

 この仕掛けの締めには、又市が りんと鈴を鳴らして一言…。

  「 御行奉為( おんぎょうしたてまつる )――。」

 このシリーズも とっても面白いです。

 事件の順番が前後して書かれ、それぞれの事件が密かに繋がっています。

 さらに、京極堂シリーズにも繋がっているのです。

 う~ん、やっぱり恐るべし京極夏彦さん…。

 京極堂シリーズが科学的・論理的に解決するのとは逆で、不可解極まりない妖怪の仕業として解決しますので、両シリーズを読み比べてみても楽しいかも…。