【 続巷説百物語 】
【 後巷説百物語 】
京極夏彦さん・著
京極堂シリーズとは、また別のシリーズ小説です。
江戸時代末期…。
白装束の願人坊主姿で魔よけの札を売り歩く、又市。
実際には、口先三寸であらゆる人を誑かす 「 小股潜りの又市 」 の二つ名を持つ小悪党。
その又市が 「 山猫廻しのおぎん 」「 事触れの治平 」 と共に、晴らせぬ恨みや困難な事件をお金で請け負い 解決してゆきます。
彼らと偶然知り合い 仕掛けに巻き込まれて以降、度々手助けすることになる戯作者志望の 「 考物の百介 」 が 語り手の役割を担っています。
事実を暴露してはやるせない事件・複雑に絡み合った事件などを、妖怪の仕業に仕立て上げて 八方丸く治めます。
この仕掛けの締めには、又市が りんと鈴を鳴らして一言…。
「 御行奉為( おんぎょうしたてまつる )――。」
このシリーズも とっても面白いです。
事件の順番が前後して書かれ、それぞれの事件が密かに繋がっています。
さらに、京極堂シリーズにも繋がっているのです。
う~ん、やっぱり恐るべし京極夏彦さん…。
京極堂シリーズが科学的・論理的に解決するのとは逆で、不可解極まりない妖怪の仕業として解決しますので、両シリーズを読み比べてみても楽しいかも…。