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『夏への扉 キミのいる未来へ』

2021年06月29日 | 映画(な行)
『夏への扉 キミのいる未来へ』
監督:三木孝浩
出演:山崎賢人,清原果耶,藤木直人,夏菜,眞島秀和,
   浜野謙太,田口トモロヲ,高梨臨,原田泰造他

109シネマズ箕面にて。
18:40の回だったから、終業後しばらく時間がある。
ドラッグストアクリーニング店に寄って余裕をかましていたら、
知らぬ間に時間が経っていてギリギリに。焦る焦る。
座席について眼鏡をかけようとしたら、ケースが空。えっ!?

自分の行動を思い返してみると、今日はまだサングラスしかかけてないやん。
サングラスはある。さっき、エレベーターの中で外してケースの中。
その後どうしたっけ。お手洗いに行ったときは眼鏡かけてたっけ。
お手洗いに戻って確かめたけど、ない。

うーん、ならば前日バンテリンドームで野球観戦をしたときに忘れたのか。
でも帰りに名古屋駅に行くまでは私、眼鏡かけてたよ。
大阪駅で改札を出るときに慣れない状況で失敗(笑)、
有人改札を通って新幹線の乗車券を出すときに眼鏡を外したのかしらん。

そんなわけで上映開始までには眼鏡が出て来ず、
仕方がないからサングラス(度付きで、暗くはならないやつ)をかけて鑑賞しました。
こんなことになるのも、老眼が進んでいるのに近眼用だけ使っているせい。
やっぱり遠近両用眼鏡をつくらなあかんと思いつつ。

不朽の名作と称されるロバート・A・ハインラインの『夏への扉』。
1957年にアメリカで、日本では翌年翻訳されて刊行されました。
いわゆるタイムトラベルもののジャンルを確立させたのがそれ。

そんな作品を日本で実写映画化というのがなんとも大胆です。
プロデューサーによれば40年以上映画化するのが夢だったそうで。
あきらめなければ夢は叶うというのはまさに本作のとおり。

ハインラインの原作では1970年と2000年を舞台にしていましたが
(当時の「現在」が過去ではなく未来なのが凄い)、
本作では1995年と2025年が舞台となっています。

1995年。
27歳の高倉宗一郎(山崎賢人)は若くして優秀な科学者
亡き養父の会社を継ぎ、ロボット開発に没頭中。
宗一郎を慕う養父の娘・松下璃子(清原果耶)や愛猫のピートと共に
穏やかで充実した日々を送っていた。

ところがある日、養父の親族で共同経営者の松下和人(眞島秀和)に裏切られる。
和人は社員の白石鈴(夏菜)を宗一郎に近づかせ、
会社も研究成果もすべて宗一郎から取り上げる算段を整えていたのだ。

失意の宗一郎はさらに鈴によって冷凍睡眠のカプセルに閉じ込められる。
目覚めたのは30年後の2025年。
目の前にいるヒューマノイドのピート(藤木直人)がしばらく宗一郎の世話をするという。

何が起きたのかさっぱりわからない宗一郎はその場から逃走するが、
ひたすらついてくるピート。
やがて、1995年のあの日、璃子が謎の死を遂げたと知り、
この30年間に起きたことを調べはじめる宗一郎だったが……。

SF本は難しくて理解できず避けていますから、原作未読。
映画もわかりにくいのではと懸念していましたが、
三木監督がそんな難解な作品を撮るはずもありません(笑)。
めちゃくちゃわかりやすくて、今なら原作も読めそうです。

売れっ子の若手俳優を起用するのは三木監督お得意。
でも主要な登場人物がとても少ないおかげで、
難解なタイムトラベルの理解も高まった気がします。
なるほどなるほどの連続。
こんな著名な海外本を映画化するなんてと鼻で笑っていた私を許してください。

眞島秀和と夏菜は腹黒い悪人をわかりやすく演じ、それ以外はみんな温かい。
キーパーソンとなる役を演じる浜野謙太は、
これでIT企業の社長かよと思わなくもないですが(笑)、愛すべきキャラ。
予告編を観たときは悪役かと思っていた原田泰造もすごく良い。
その妻役の高梨臨も素敵な奥さんです。
藤木直人演じるピートには時折泣かされそうになりました。

しかし私はやっぱり老けメイクが苦手だなぁ。
30年後に見るも無残な容姿に変貌した夏菜はちょっと気の毒。
気の毒だけど超イヤな奴役だったからいい気味でした(笑)。

原作ファンがどう思うのかわからないけど、私は好きでした。
カップルで鑑賞するのにも向いています。

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