夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『来る』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の2本目@梅田)

2018年12月13日 | 映画(か行)
『来る』
監督:中島哲也
出演:岡田准一,黒木華,小松菜奈,青木崇高,柴田理恵,太賀,志田愛珠,
   蜷川みほ,伊集院光,石田えり,松たか子,妻夫木聡他

原作は澤村伊智の『ぼぎわんが、来る』
続編の『ずうのめ人形』、スピンオフの『などらきの首』、どれも楽しく読みました。
意味不明の妙ちきりんでぞわぞわする固有名詞をつくるのが著者は本当に上手い。

原作未読ならもっと怖かったと思いますが、
『ヘレディタリー/継承』同様、あらすじが全部わかっているから、
どんな場面が来ても心の準備ができている。
ホラー苦手な私の場合、こうして臨むに限りますね(笑)。

田原秀樹(妻夫木聡)は香奈(黒木華)を見初めて結婚。
妻の妊娠をとても喜び、第一子の誕生が待ち遠しくてたまらないが、
生まれてくる子の名前はまだ誰にも秘密にしている。
ところがある日、後輩社員の高梨(太賀)が、受付に秀樹を訪ねて来客があるという。
高梨によれば、その客は「ちさの件で用がある」と言ったらしい。
ちさ、知沙こそ秀樹が子どもにつけようとしている名前だった。
その日、高梨は獣に咬まれたとしか思えない傷を負い、
一旦快復したとみられたが、また悪化して亡くなってしまう。

香奈は無事出産、知沙と名づけられた女児はすくすくと育つ。
イクメンを気取る秀樹はブログを始め、パパ友も増えて、
すっかり子煩悩の理想的な父親として崇められるようになるが、
幼少期の不吉な出来事を思い出させる怪異が身の回りで頻発する。

どうにも不安になった秀樹は、友人で民俗学者の津田(青木崇高)に相談。
青木が紹介してくれたのはオカルトライターの野崎(岡田准一)。
野崎は秀樹をキャバ嬢霊媒師の比嘉真琴(小松菜奈)のもとへと連れてゆく。
秀樹が何かを呼び寄せていることはわかったが、どうすべきかわからない。

真琴の動きを察知した日本最強の霊媒師、琴子(松たか子)がやってきて、
その何かはとうてい真琴の手に負えるものではないと言い……。

豪華キャストの魅力を余すことなく使った作品だと思います。
岡田くんが最初の30分まったく出てこないのには驚きましたが、原作もそうでしたっけね。
かように豪華なキャストに新境地ともいうべき嫌な役を演じさせて、
容赦なく無残な死に様を披露するところもエンターテインメント。

原作では終盤の琴子とぼぎわんのバトルシーンがあまりに派手で、
読んでいても何が起こっているかよくわからず。
映像化して祭りのように描かれ、これも楽しめました。

覚悟はできているから、座席で飛び上がることはありませんでしたけれども、
白眼をむく登場人物が多すぎて怖い(笑)。
いちばんゾゾーッとしたのは、ニッコリ微笑む黒木華でした。こわっ!

原作のように最後に嫌なひと言もなく、ハッピーエンドだと思いましたが、
そうですね、琴子もぼぎわんもどうなったのか不明。
これ、続編つくるんですか。どう落とし前をつけますか(笑)。

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