夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『恋は雨上がりのように』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の12本目@伊丹)

2018年06月10日 | 映画(か行)
『恋は雨上がりのように』
監督:永井聡
出演:小松菜奈,大泉洋,清野菜名,磯村勇斗,葉山奨之,松本穂香,
   山本舞香,篠原篤,懸田怜央,濱田マリ,戸次重幸,吉田羊他

『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』を観てニッコリ、
こちらもまたニッコリ爽やか、かつ切なくて好き。

高校2年生の橘あきら(小松菜奈)は、陸上部のエースとして活躍していたが、
ある日の練習中にアキレス腱を断裂し、競技を中止。
まだ陸上部に籍は置いているものの、ずっと休んだまま。

あきらがもっぱら身を入れているのはファミレスのバイト
実は店長の近藤正己(大泉洋)に想いを寄せているのだが、こっちは17歳、あっちは45歳。
バイト仲間の久保佳代子(濱田マリ)や西田ユイ(松本穂香)からは
徹底的に冴えないオジサン呼ばわりをされていて、
まさかあきらは店長のことが好きだとは言えそうにない。
それでも店長のことが好きすぎて、調理担当の加瀬亮介(磯村勇斗)や
同級生でバイトも同じ、吉澤タカシ(葉山奨之)の誘いはすべてスルー。

一方、陸上部の喜屋武はるか(清野菜名)は、あきらが怪我をして以来、
どう接していいのかわからずに困っている。
他校の陸上部員であきらを目標にしてきた倉田みずき(山本舞香)も
あきらが大会に出場しないことに不思議に思い、憤りを感じはじめていた。

そんな周囲の気持ちに応えることなくバイトに明け暮れるあきらは、
ある日どうしても気持ちを抑えられなくなり、店長に告白。
困惑の表情を見せる店長にデートの約束を取り付けることに成功するのだが……。

こうして書いてみると、話の流れとしては「オッサンの妄想」になりそうなパターン。
それは勘弁してほしいと、予告編を観たときに思っていたら、
原作である眉月じゅんのコミックのファンだという同僚が教えてくれました。
結局あきらの想いは受け入れられることなく、失恋に終わるのだと。
それならよかったと私は思ったのですが、連載終了時に男性読者が不満タラタラだったらしい。
中年男性の夢を潰すとは何事だと。いえ、オッサンの妄想は潰してください(笑)。

店長はエラかった。
あんな可愛い女子高生に暗闇で抱きつかれたら、何もせずにいられるか!?
そこをグッと抑えて、正しい大人の男として振る舞う。立派だよぉ。

あきらの母親役として吉田羊が出演しています。
『ラブ×ドック』のように恋愛もののヒロインを演じる吉田羊も悪くはないけれど、
やっぱりこんな母親役のほうがしっくり来ます。
ミポリンが演じる母親役よりずーっとイイ。

そうそう、書き忘れるところでしたが、店長とあきらが図書館へ行くシーンもすごく好き。
本はほとんど読んだことがないあきらは、何を読めばいいのかと迷います。
お薦めを問われると、店長は答えない。
本を読まない人に一方的に薦めてそれが外れた場合、
薦められた人は本を嫌いになってしまう可能性がある。
読むべき本は向こうから呼んでくれるはずだと。
映画もそれと同じ気がします。だから、お薦めは?と聞かれるのはとても困る(笑)。

永井聡監督の『世界から猫が消えたなら』(2016)はイマイチでしたが
(それは監督のせいではなくて、たぶん川村元気のせい)、
『帝一の國』(2017)はよかったし、これもよかった。青春だ!

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『妻よ薔薇のように 家族はつ... | トップ | 『ファントム・スレッド』 »

映画(か行)」カテゴリの最新記事