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『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』

2018年12月08日 | 映画(か行)
『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』
監督:吉田康弘
出演:有村架純,國村隼,桜庭ななみ,歸山竜成,木下ほうか,
   筒井真理子,板尾創路,青木崇高他

TOHOシネマズ西宮で3本ハシゴの3本目。
前述の『くるみ割り人形と秘密の王国』で爆睡してしまい、
引き続きこれも居眠りしそうだと思っていましたが、
かろうじて大丈夫でした。大丈夫だったことに自分でビックリ。

地方鉄道に関わる人たちを主人公にした“RAILWAYS”シリーズ。
第1弾は『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(2010)、
第2弾は『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』(2011)でした。
それぞれ中井貴一三浦友和が主演でしたから、
第3弾にして初めて有村架純、若い女性が主人公です。

吉田康弘監督、知らんなぁと思っていましたが、
『旅立ちの島唄 十五の春』(2012)、『バースデーカード』(2016)など観ている。
それと、TVドラマと原作にハマった『プラージュ 訳ありばかりのシェアハウス』
監督と脚本を担当した人でもありました。

25歳の晶(あきら)(有村架純)は、妻と死別した修平(青木崇高)と出会って結婚。
修平の連れ子・駿也(歸山竜成)は晶のことを「あきらちゃん」と呼び、慕っている。
鹿児島出身の修平だったが故郷に帰ることもなく、東京で三人、仲睦まじく暮らしていた。
ところが、修平がくも膜下出血で倒れて急逝。
生活してゆけなくなった晶は、駿也を連れて修平の実家を訪れる。

修平の父親・節夫(國村隼)は息子の死を知らず、突然やってきた嫁と孫にびっくり。
しかし追い返すこともできず、近所に住む妹・幸江(筒井真理子)の協力を得て、
なんとなく共同生活を始める。

今までは修平がいたから、勤めはアルバイト程度だった晶。
駿也の面倒をみるためにはちゃんと職に就かなければならない。
節夫は肥薩おれんじ鉄道のベテラン運転士
電車好きの駿也は、晶も運転士になればいいのにと言う。
自分に運転士など無理だと思っていた晶だが、
ちょうど目にした運転士募集の広告に目を引かれ……。

ま、泣きますよねぇ(笑)。
夫が亡くなって、遺されたのは自分と血のつながりのない子ども。
まだ25歳です。可愛いです。次の相手なんていくらでもいそう。
でも晶は決意する。駿也の親でいる、家族でいると。

晶ととても上手く行っているはずの駿也だったけど、
学校に行けば、お父さんやお母さんのことを作文に書けといわれ、
そのどちらもいない駿也は大いに困って傷つく。
ついつい晶に心ない言葉を投げつけて、自分を責める。
そら泣きます、泣きました。

言葉数は多くないけれど、ふたりを見守るおじいちゃん。國村隼、さすがです。
その妹役の筒井真理子もいい叔母さん。教師役の桜庭ななみちゃんも○。

母親にはなれなかったとしても、家族にはなれる。
客を選ばず、これを選んで観に行った人が皆よかったと思える作品ではないでしょうか。

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