♪あなたに歌っていただきたい歌があるの！

金つなぎ・歌唱療法は、偶発的にできた。

会創設後、はじめて行った猪の倉温泉の次に向かった「伊勢・志摩のグランド・パワーをもらう旅」で、４日前まで自転車に乗っておられたお元気なＦ氏の足が突然に萎え、夫人の外に、急遽娘さんまで付き添いに来られることになった、そんなことがあった。

鳥羽・小涌園の支配人ホカスタッフさんのお力を借りて入浴を澄ませ、大広間で夕食の宴もたけなわとなったころ、Ｆ氏がおっしゃった。
「会長さん、お願いがあります。こんな体になって…、家内にお礼の歌をうたいたいんです」

娘さんがベルギーの王立バレエ団に留学しておられ、ご自身もクラシックが大好きなＳ理事が、「カラオケなんて…」とおっしゃって、私も内心同感であったけれど、４日前は健常であった足が今日はいざり歩き、というＦ氏の願いをムゲには出来ず、舞台に立っていただいた。
というより、舞台の中央までいざり歩きされたＦ氏が、奥さんと娘さんに足をさすってもらいながら、切々と演歌を歌われた。

ホテル野方たちも、モチロン、甲斐を立ち上げたばかりの病友がたも、感動し、大きな拍手で激励したのだった。

あれ以来、▽生体の筋力ＵＰ▽心が晴れる▽良い姿勢になれる…等の理由で、歌う人、聴く人、共に愉しみ、「金つなぎ・歌唱療法」として定着をみた。

ＮＨＫのど自慢に出演させたいほど情感たっぷりに歌いあげる塩山さん、癒しの歌声・節子理事ほか、みんな歌自慢だ。

今日のゲストは、関西の基幹企業管理職のＮ,Ｔｏｋａｊｉさん♪
仕事も出来るし歌もお上手、と聞いている。

「折り入って、お願いがあるんですぅ。　小林旭の『北へ』を歌ってくださいませんか？　あなたにとてもお似合いですよ」とお願いしていたら、義妹の美代ちゃんが、「あー、いい、いい！　その歌、彼の持ち歌よ！」と。

NiceGuyのTokajiさんは、しみじみと包み込むように歌ってくださった。

皆が「アンコール♪」と言い、「次はブランデーグラス！」




　　　　　　　

病友が「すきま風」を歌い、また別の病友が、「じゃあ私は、【向かい風】を歌うわ！」

で。
選曲ＤＡＭで捜していたら、『向かい風を味方につけよう』という歌が見つかった。
「あらら、上新功祐って、あの、上新くんよ！」
カラオケルームの皆がざわめいた。