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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」 その15

2014年04月29日 05時06分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
AARDVARK「AARDVARK」(1970) by Mr.Rapport

 このアルバムは『ブリティッシュロック名鑑』というムックに記されていた「初期ディープ・パープルのギターレスのようなオルガン主体のプログレバンド」という記事に惹かれてユニオンで購入。
 なるほど、確かに初期ディープ・パープルによく似ている。オルガンの音色はもとより、シンガーの声質もロッド・エヴァンスにそっくり。ベースが織りなすフレーズもニック・シンパーに何となく似ている。割とがさつな叩き方をするドラムも若いころのイアン・ペイスに通じるものがある。
 もし、ロックにまったく関心のない人、もしくはディープ・パープルをまったく知らない人に、『Shades of Deep Purple』を聴かせた後、この「AARDVARK」を聴かせ、次のように言ったら、100人中90人の人は信じ込むかもしれない。
「このアルバムはパープルのセカンドアルバムで、ギタリストが抜けて四人編成になったものだ」
 肝心のサウンドのほうだが、これがまた英国臭たっぷり。ややアングラながらも、ハードロック・サイケ・ジャズの要素がうまく配合されて、60年代後期~70年代前半特有の世界をうまく醸し出している。
 そして、何といってもオルガンが大活躍。ユニゾン部における歪みのある音色、きしませ方なんか、どうしてなかなか。ジョン・ロードと双璧をなすといっても言い過ぎではないだろう。また、ハモンド以外にピアノや木琴といった鍵盤楽器もうまく取り入れているので、ギターレス・バンドであるにもかかわらず、音に厚み・質感があるのも、このバンドの特徴。
 オルガン主体のロックといえば、このコーナーの第一回でBeggar's Operaを取り上げたが、HR色が強く、よく出来ているという点では、このアルバムのほうに軍配をあげたい。
 YOU-TUBEを貼り付けておきましたので、興味のある方は試聴ください。
 どの曲もいい出来ですが、圧巻は36分あたりから始まるラストランバー。

http://www.youtube.com/watch?v=_kQSwGtz9pI
『Shades of Deep Purple』が好きな人にはお勧めの一枚。
コメント (4)
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