Roger Glover 「ELEMENTS」(1978)
By Mr.Rapport
ボクはこのアルバムを初めて聴いたとき、「これは傑作だ」と思った。
その気持ちは今も変わりない。
新旧DPのメンバーがソロ名義で発表したアルバムの中で、個人的には「ダントツ一位」の評価を下している。
テーマはタイトルにもあるように「エレメンツ」。
土・火・水・風の計4曲から成り立つ壮大なシンフォニック・ロックなのだが、各々10分足らずということもあって、聴いていて飽きる……ということがない。
その4曲はどれも素晴らしい出来なのだが、圧巻は二曲目の「火」。
基本はゲストのサイモン・フィリップスのドラムがイニシアティブをとるスピード感あふれるナンバーなのだが、そのリズムに合わせて交響曲を彷彿させるオーケストラが紅蓮の炎のごとくメラメラと聴覚を刺激してくれるのである。
しかも、オーケストラの使い方――アレンジが実に巧みときた。
このへんのセンス・演出は、正直、ジョン・ロードよりも上手かもしれない。
残念なのは、このアルバム、あまりにも過小評価され過ぎていること。
レビューらしきレビューを見た(読んだ)ことがないのだ。
そういうこともあって、現在は廃盤になっているみたいで、アマゾンでも「再入荷の見込みが立っていない」という表示が……。
例によって、YOUゝUBEを貼り付けておきましたので、興味のある方は、是非、試聴をお勧めします。
https://www.youtube.com/watch?v=9fV6E7-3fjI