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みんなのライヴ・ブログ

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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」 その14

2014年04月02日 04時44分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
Dead Line「Dissident」(1992) by Mr.Rapport

 このアルバムはその昔ユニさんと六本木で夜遊びした際、WAVEで購入。
「三人のベーシストが壮絶なバトルを展開」というコピーに惹かれて買った記憶がある(横で「買わないと絶対に後悔するぞ」と、ユニさんにずいぶんと煽られたっけ)。
その三人のベーシストとは元マテリアルのビル・ラズウェル、元マハビシュヌ・オーケストラのジョナス・エルボーグ、元Pファンクの主要メンバーだったブーツィー・コリンズ。彼らをサメ[トするのが、元シルバー・マウンテン~イングヴェイ・マルムスティーンのキーボード奏者ヤンス・ヨハンソン。そうそうたる布陣だ。
 サウンドのほうはプログレというよりも、ジャズ・ファンク・フュージョン・民族音楽などの要素をうまく配合したコンテンャ宴梶[・カルト・ミュージックに近い(まあ、だからこそプログレといえばプログレなんだけど)。
 ただ、「三人のベーシストが壮絶なバトルを展開」というコピーは偽りあり。
 基本的にバトルと呼べる曲はゼロ。一番ハードな曲でも、誰かがコードベースを弾き、誰かがリードベースを弾き、所々、誰かがチョッパーでアクセントを入れるという感じ。
 こう書くと、「100選」に値しないように思えるが、さにあらず。一曲一曲の出来がなかなかいいのだ。ゆったりとしたリズムの曲が多いものの、ベース音特有の奥行きを最大限に生かし、新鮮な音空間を創り出している。そうした音空間に心を委ねると、別次元に移行したような錯覚が体感できる。これはある意味、クリムゾンやイエスといった70年代のプログレでは味わえない快感といっていいだろう。
 以前、アルバムを「リンゴ」に提供。3~4曲、聴くことができるので、興味のある方はリクしてください。お勧めは、Who’s WhoとHeart of Darknessという曲(いずれもリンゴで聴けます)。
 ただ、個人的には大音量で聴くというよりも、麻布・白金台・恵比寿あたりのアングラ・バーで、メーカーズ・マーク(バーボン・ウイスキー)を傾けながら、適音量で聴きたいアルバム。そう、Senecaさんのような美しい女性と語らいながらね。

コメント (6)
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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」 その13

2014年03月07日 04時43分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
King Crimson『Earthbound』(1972) by Mr.Rapport

 以前、みんブロのマイフェバの項で、管理人さんが次のようなことを記述されていた。
「高1でパープルを知り、高校の3年間はどっぷりとパープル漬けの日々。ところがある日突然『MACHINE HEAD』が嫌いになってしまったことがあった。はっきりとした理由はわからないが、たぶん聴き過ぎたことが原因だったのではなかろうか。「Highway Star」も聴きたくない、「Smoke On The Water」も聴きたくなかったけど、この曲だけはなんとか聴いていられた。言わば、僕とDEEP PURPLEをずっと繋いでくれていた曲」
 実はボクにもはっきりとした理由はわからないが、いっときプログレを聴くのがイヤになってしまった時期があった。何を聴いても受け付けないのだ。「それならば、初心に帰ろう」と考え、イエスの『危機』、ELPの『恐浮フ頭脳改革』、ピンク・フロイドの『狂気』などを聴いたのだが、やっぱりダメ。受け付けない……。
そのような状況下にあって、唯一、心を繋ぎとめてくれたのがこのアルバム。
 あれは40歳前後だったと思うが、コモンストックに一人で行ったとき、誰もいない店内で、GさんがLP両面をリクしていないにもかかわらずかけてくれたことがあった。そのときの素直な感想は、「やっぱり、プログレはいい」。
 そのEarthboundだが、客席からのカセット録音で、音質が悪いのは事実。ただ、演奏はすさまじく、狂気としかいいようがない。フリー・インプロヴィゼーションの部分など、演奏というよりも、「音の戦争」といっていいだろう。そう、この「音の戦争」が自分を再びプログレの世界へと引き戻してくれたのかもしれない。
 そういう意味では、Gさんにいちばんに感謝しなければいけないのかもしれない。

コメント (4)
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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」 その12

2014年02月07日 05時48分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
Strangers on a Train「The Key PartⅡ The Labyrinth」(1993)
by Mr.Rapport

 Strangers on a Trainはイギリス・シンフォの旗頭・Pendragonのキーボード奏者クライブ・ノーランを中心に結成されたプロジェクト。
 基本はノーランのキーボードを主体としたシンフォニック・サウンドなのだが、これが素晴らしい傑作。メタル・テイスト、疾走感、躍動感、緊張感、叙情性、荘厳さ……、そのどれもが実にいい塩梅で配合されている。
 プログレ界の歌姫こと、トレイシー・ローズ、あっ間違えた、トレイシー・ヒッチング嬢のヴォーカル率70%、男性ヴォーカル率30%の比率もGOOD!
 組曲形式になってはいるものの、一曲一曲の出来がとにかく抜群にいい。メリハリがあり、抑揚に富んでいるので、まったく飽きることなく、楽曲構築の妙には思わずうなってしまう。それでいて身構えることなくしっとり聴ける点も◎。
 プログレファンのみならず、様式美系HRが好きな人にとってもこたえられない作品といっていいだろう。プログレ放浪聴100選の中でも上位にランキングづけしたい一枚。2013年に購入したアルバムの中でもベスト1。
 YOU-TUBEを貼り付けておいたので、是非、聴いてみてください。

http://www.youtube.com/watch?v=4NMT3wwtVa4

 なお、このStrangers on a Trainは他にもう一枚アルバムを残していて(前作)、そちらの出来もなかなか。ただし、質は本作に比べると若干落ちますが。

コメント (12)
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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」 その11

2013年12月27日 00時13分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
Mcdonald & Giles「Mcdonald & Giles」(1970) by Mr.Rapport

 Mcdonald & Giles はキング・クリムゾンのオリジナルメンバーだったイアン・マクドナルドとマイケル・ジャイルズがクリムゾン脱退後に発表した共同作品。
 お恥ずかしい話だが、ボクがこのアルバムを初めて聴いたのは40歳を過ぎてからであった(その前にどこかのロックバーで聴いたのかもしれないが記憶にない)。
 理由はいたって単純。学生時代、友人が口にした「あのアルバムはビートルズの出来そこないみたいだ」という言葉が耳に焼きついて離れなかったからである。
 クリムゾンは「難解」「陰湿」「混沌」「狂気」「緊張」といった言葉が似合う。それにビートルズの要素が加わると、確かに出来そこないみたいなサウンドがイメージできなくもない。それにためらいを感じたのだ。
 しかし、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、思い切ってCDを購入し(といってもブックオフの中古品だけど)、実際に聴いた感想は「なかなかいいじゃないか」。
 イメージしていたクリムゾン特有の「難解」「陰湿」「混沌」「狂気」「緊張」といった要素は皆無。代わりに、どことなくャbプ。牧歌的でのどか。聴いていて、こちらまでリラックスしてくる。要するにャWティブな要素が全体に散りばめられているのだ。
 「おい、これのどこがビートルズの出来そこないなのだ。全然違うぞ」
 圧巻はラストの「バードマン」という20分を越える大曲。ジャズやブルースやクラシックなどのエッセンスが取り入れられた「一大ロック絵巻物語」が展開される。
 しかも、このアルバムではマクドナルドがヴォーカル以外に、ギター、キーボード、サックス、フルートを担当するなどマルチ・プレーヤーぶりを発揮している。その意味からすれば、ジャイルズとの共同作品というよりも、マクドナルドの事実上のソロ作品といったほうがいいのかもしれない。
 アルバムの完成度・トータル性・一曲一曲の出来の素晴らしさという点においては、初期クリムゾンの「ャZイドンのめざめ」や「リザード」よりも優っているというのが個人的な意見。
 それと、このアルバムはジャケがいいんだよね。ジャイルズとその恋人らしき女性、マクドナルドとその恋人らしき女性のツーショットがなんとも和やか。
 「リンゴ」で全曲聴くことができますので、興味のある方はリクしてくださいね。

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ラモウんの「プログレ放浪聴(ほうろうき) 100選」 その10

2013年12月16日 04時38分00秒 | 僕の私のプログレ放浪聴(ほうろうき)
Symphonic Slam『Symphonic Slam〈邦題 宇宙賛歌〉』(1976) by Mr.Rapport

 Symphonic Slam――シンフォニック・スラムはギタリスト兼ギターシンセ奏者のティモ・レインを中心に結成されたカナダのプログレ・ハード系のバンド。
 元レインボーのキーボード奏者ディヴィット・ストーンが在籍したバンドといったほうが、このブログをご覧のみなさんにはピンときやすいかもしれない。
 まず、ジャケがいい。チベットの憧憬を彷彿させてくれ、どことなく神秘的。サウンドもそれに比例してチベット・ムードがただよい神秘的。荘厳でメロディアス、なおかつハードに展開されるサウンドはなかなかどうして。さしずめ、「バビロンの城門」ならぬ「チベットの城門」といったところか。
 しかし、このアルバムには大きな盲点がある。それはティモ・レインのギターシンセの音とキーボードの音の分別がつきにくい箇所が多分にあること。しかも、ティモ・レイン自身もキーボードの一部を担当しているみたいで、そうなるとディヴィット・ストーンのプレイの領域がどこまでなのかが、皆目見当がつかない。
 ひょっとしたら、リッチーはそのへんを見過ごしたんじゃないのかな。「おお、このキーボード奏者は使えるぞ。これからのレインボーの方向性にもピッタリだ。ロニーよ、コージーよ。おまえたちもそう思うだろ」みたいに。
 ところが、いざ雇ってみたら、これがまったく使いものにならない。トニー・カーレイ以下。「ああ、失敗した……」と思ったんじゃないのかな。
 それでも良質のプログレであることには変わりないので、聴いて損はしない一枚。以前、CDを「リンゴ」に提供しましたので、リクすれば、ほぼ全曲、聴くことができます。14日の忘年会の際、私が最後にリクしたのは、このアルバムからのナンバーです。

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