なんだか心の中にもやもやとしたものが広がって、すっきりとしないのだ。
CASTはよかった。 “HERO”でファンになって、“LOVERS”ですっかり虜になってしまった「チャン・ツィイー」は、本当に美しかった。美しすぎて娼婦には見えなかったけれど、それはそれでいいんじゃないかと思う。 同じく“HERO”に刺客役で出ていた「トニー・レオン」は、新聞記者崩れの官能小説家にして「ジゴロ(女たらし)」の役をそれは見事に演じている。
彼の男としての色気というか、魅力は相当なものだと思う。
わたしへのインパクトで言うと、アメリカン・ジゴロで魅せた「リチャード・ギア」に匹敵する。
「2046」の官能的にして退廃的な基調に耐えられなくて、途中で観るのを止めようかと思ったにもかかわらず、わたしは彼の魅力に惹かれて、とうとう最後まで観てしまったのだ。 さらに、「フェイ・ウォン」を観て、こんなにも魅力的な女優がいたのかとびっくりした。
「トニー・レオン」が演じる主人公が、唯一、本当に愛した女性としての役どころで登場する。
稀代のジゴロが心を奪われるだけの魅力を発散していた。
問題は、我が「木村拓哉」だ。
ちょっと弱いかな。しかし、これだけの素晴らしい俳優に囲まれたのだ。
まして、中国製作の映画だもの、彼の演技が浅く見えるのはしようがない。
むしろ慣れない環境で、気後れすることなく、これだけ頑張ったんだから、よくやったと言ってあげたい。
映像美も素晴らしい。「中国映画恐るべし」の印象は受けた。
じゃあ、どうしてなんだろう。
不思議な作品である。ストーリーがあるようでないような・・・。
そうか、そのせいだ。
結末がないのだ。
小説の中の世界と現実の世界が混沌し、時を超えてシンクロする。
まるで夢を見ているような中で「男」は「女」と出会い、身体を重ねあい夜を紡いでいく。
ある時は「女」が「男」を求め、「男」は「女」のものになることを拒絶する。
ある時は逆に「男」が「女」を求め、「女」は静かにそれを否定する。
しかも、二人の本心は別のところにあるのだ。
妙に男も女も「物分かり」がよく、無理矢理に「大人の恋愛」を演じている。
当然、二人の心の中は虚ろなものになる。
そんなこと、現実世界であるのだろうか。
だからこそ、この作品を観ていると、まるで夢の中の物語のような気分になってくるのだ。
「フェイ・ウォン」演じるホテルの娘(ジン・ウェン)は、父親に猛反対された日本人青年(木村拓哉)と駆け落ちしてとうとう添い遂げるが、「2046」の中では、これは例外的で、むしろ、別れるのが普通の展開となっている。これでは「失われた愛」をみつけることのできる「2046」行きの列車に乗り込んでも、目的地につけるわけがない。
このような結末は、わたしの好みではない。
それで、気持ちが悪かったのだ。
多分、それは、作った本人も感じていたのに違いない。
だからこそ、駆け落ちして日本で結婚式を挙げることになったジン・ウェンに、「貴方の書いた小説は、とても素晴らしかったけれど、ラストがね。できれば、結末を変えて欲しい」と言わせている。
判っているのだったら、そういうふうに作ってよ。
変に「聞き分けのいい大人」になることをしないで、例えば、「チャン・ツィイー」に徹底的に「トニー・レオン」を追いかけさせて、とうとう一緒にさせてしまうとか。
それだと話が繋がらないって?
いいのよ。その後でまた別れさせればいいのだから。
お互い愛し合ったままとか、惹かれたままで、修羅場なしで綺麗に別れるなんて、そんなの信じられないだけだから。
言いたいこと言って、やっと、すっきりした。ふぅぅぅ。
作品としては、まあ、結構おもしろかったですよ、主義主張が違うという点を除けば。
十分に暇つぶしになります。
点数をつけるとすれば、65点/100点 くらいかな。
ハートは1.5個
わたくしも映画マニアなもので。。。
2046は、さまよう映画ですね。。。
カーワイ監督作品では、
僕は、「天使の涙」と「恋する惑星」が
ずっと名作だと感じます。
2046は、SFである、という点が、いいところです
が、CINESITEがクリエイトした2046年の
香港の未来CGがかっこよかったですから、
カーワイさんには、もっと分かりやすいSF未来
映画をもう1本期待しているところであります。。
この映画は二度と見るつもりないですね。
続編みたいなモチーフはあるものの、トニー・レオンの性格なんて全然別だし 私も落ち込みました。
つまら~~~~ん でした。
細かいところはツッコミたいところいっぱいあるんだけど
全体的な雰囲気はなかなかだったカモ
でもminaさんってどんな映画でも、ちゃんといいところを見つけるって素晴らしいわ
わたしもそーゆー観かたができるようになりたい・・・・
これって、褒められてるのかな。
うれしいな。
mina、単純だから、喜んじゃう。