本大好き・音楽大好き

図書館と古本屋さんをipodを連れ合いにして歩くのがほぼ日課

明日の記憶

2006-11-01 17:43:42 | Weblog

映画「明日の記憶」がようやくレンタル開始になり
さっそく観た。

とても丁寧に原作を損なわないように
大事に作ってくれてるのは嬉しかったけど・・。
理由のわからないもどかしさが残った。

原作は全編一人称で語られていて
主人公の内なるものが壊れてゆく過程の恐怖が
作者と主人公と読者がまるで一体になったかのように
追い詰められてゆく・・。
一気に読み進み、時折りほおっと息を吐く
あの臨場感は映画にはなかった。

なにしろ原作を読んだのが昨年の2月なので
ディテールにそれこそ記憶が定かでないところもあり
もどかしさを開放したくて本屋さんで立ち読みし
要所を確認してみた。

嗚咽してしまった。
ラストの2ページで。

映画の山奥の吊り橋の情景も
一服の絵画のようで素晴らしかったんだけれど
原作の主人公自身の言葉で語られてゆく
戸惑いや諦めやかすかな希望などから受ける
≪共有感≫にはかなわなかった・・と私は感じた。

まあ。私は無類の活字中毒人間なんで
何を観ても「やっぱり原作よ」と云いかねないけど?

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする