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日々の暮らしのなかで

クソジジイ

2009年03月27日 | 日記・エッセイ・コラム
社会に出れば8人の敵がいると唄ったのは
誰だったか忘れてしまったが
それがどんな時でも、たとえレジに並ぶにしても
ボーとしていてはいけない
 
スーパーのレジでも時折
 
「危ない!」
 
って思わず声が漏れそうになる時がある
コンビニのレジならその現象はより顕著に現れる
 
年配の方、特に男性の方
一般的に“クソジジイ”と呼ばれる方々は
周りが見えていないのか
見えているからこそ、スペースを見つけるのか
信じられない位置取りをされる時がある
 
「よそ見してるお前が悪い!」
 
平然と列に割り込んできた態度に
呆れると同時に、脳内では殺意に似た
感情を抑える事に必死になってしまう
 
昨日のスーパーでもあった
 
時間的に少し穏やかな空気が流れていた
レジにはパートタイマーのオバちゃんが一人
テキパキと仕事をこなしている
 
少し西陽が気になるレジに歩を進める
大柄な男が無愛想にペットボトルを一本持って
立っていた
どこか暑苦しい彼の後ろに並ぶ
この時点で、レジには三人
 
だが
 
少々混んできた感が漂ってきたんで
すかさずパートさんが何かのボタンを押すと
チャイムが流れた
 
ノンビリした気分で
兄ちゃんの持つ烏龍茶を眺めていると
左側から、初老の夫婦が近づいてくるのが
視界に入った
入ったと同時に
 
「やばい!」
 
咄嗟に、半歩前に出た
危ない
穏やかな顔立ちで立ちすくむ紅顔の美少年が
目に入らなかったのか
明らかにあの角度は、僕の前に割り込むべき
進入角だった
 
寸前の所で暴挙を未然に防いだ僕
 
するとクソジジイ
「なんで一人なんや!」
そして
「もう一人、店員を呼んだらええねん!」と伴侶に耳打ち
阿吽の呼吸で
 
「あの~、もうひとり店員の方を・・・」
 
忙しく働くオバちゃんに
一応、申し訳なさそうに言いかけるが
言い終わらないうちに、他のレジにも
店員がいることに気付いた夫婦
さっき鳴ったチャイムは
多分、応援要請の合図だったんだろう
 
そんなやり取りをしている間に
僕の番となった
他のレジの列に並ぶタイミングを失った二人は
僕の後ろに静かに並んだ
そしてオモムロにクソジジイが
 
「男の人で、買うもん少ないから早いでぇ!」
 
他の列と、僕のカゴの中を比較しながら
楽観的な独り言を聞こえるようにおっしゃられた
 
一円玉まで丁寧に探して
出来るだけ時間を使って支払を済ませたのは
書くまでもない
 
割り込みをされそうになった僕の
せめてのもの反撃だった
 
 



コメント
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