苦手なことがある。
遠くから呼ばれること。
これはいまだに克服出来ない弱点のひとつだ。
「おーい!」
どこからともなく、僕を呼んでる声がする。
(どこだぁ!)
当たりを見回すと手を振る人影。
なぁ~に事だぁ!
これぐらいなら何ともない。
苦手なのは、聞こえるか聞こえないかの境い目、
「ぉーーぃ」
(あんっ? 誰か呼んでる??)
辺を見渡すが誰もいない。
「ぉぉーーーぃ!」
(だから誰? 空耳なのか?)
「ぅぉぉーーーーぃ!!」
ぐぁあああああ! イライラするぅ!
のである。
これはトラウマなのだ。
昔、おじいさんが何を忘れたのか
風呂場から大きな声で家族を呼んだ。
少し離れた場所にあった風呂場と
力のない声が、僕達の鼓膜に届く直前で失速する。
「ぉぉーーぃ」
何度か聴かないと確信出来ないその声。
慌てて駆け付けると、必ず怒られた。
「聞こえないんですよ」
そんな口ごたえをしようモノなら、鉄拳が飛んできた。
あれ以来、遠くから呼ばれるのが、
いや、聞こえるか聞こえないかの叫び声が苦手だ。
イライラする。
遠くから呼ばれること。
これはいまだに克服出来ない弱点のひとつだ。
「おーい!」
どこからともなく、僕を呼んでる声がする。
(どこだぁ!)
当たりを見回すと手を振る人影。
なぁ~に事だぁ!
これぐらいなら何ともない。
苦手なのは、聞こえるか聞こえないかの境い目、
「ぉーーぃ」
(あんっ? 誰か呼んでる??)
辺を見渡すが誰もいない。
「ぉぉーーーぃ!」
(だから誰? 空耳なのか?)
「ぅぉぉーーーーぃ!!」
ぐぁあああああ! イライラするぅ!
のである。
これはトラウマなのだ。
昔、おじいさんが何を忘れたのか
風呂場から大きな声で家族を呼んだ。
少し離れた場所にあった風呂場と
力のない声が、僕達の鼓膜に届く直前で失速する。
「ぉぉーーぃ」
何度か聴かないと確信出来ないその声。
慌てて駆け付けると、必ず怒られた。
「聞こえないんですよ」
そんな口ごたえをしようモノなら、鉄拳が飛んできた。
あれ以来、遠くから呼ばれるのが、
いや、聞こえるか聞こえないかの叫び声が苦手だ。
イライラする。