ローランスは夫の陶芸教室に行きたいといったので夫と一緒に出掛けて行った。
クラブのメンバーには予告していなかったので、いきなりの参加だったが、過去にも何人かのフランス人を飛び込みで参加させてもらっていたので「ああまたか」程度の反応だった。
彼女は初めての経験だったので、「紐づくり」という初歩の技法で手ロクロの上で作ることを教えた。手先は器用なようで大きな問題はなく、小さなカップ2つを作った。
カップの側面には串で模様を描いていた。コップの底に大きなローマ字でサインも入れていた。
休憩時間になるとみんなと一緒に珈琲やお茶を飲んだのであるが、言葉など皆目通じないのに、メンバーと一定のコミュニケーションはできるのだった。(夫が通訳しようにも夫はフランス語ができないので、つたない英語とあとはジェスチャーでなんとか出来たようだ)
ローランスの明るい性格は、態度や表情にも出ているので陶芸仲間からも、受け入れやすかったに違いない。
その日作ったものはその後、素焼きをし、釉薬を付けて本焼きし、出来上がったのは翌年になった。
釉薬の選択が良くなく、あまり綺麗に出来なかったので、今度渡仏した時に渡すかどうか決めかねている。その後帰国した彼女から時々電話がかかったりするが、そのことには触れてこない。忘れていてくれたらラッキーなのだが・・・。
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