わが家について、まずお茶の体験がしたいということだったので、少し母の家で待ってもらい、準備を整えてきてもらった。
フェリックスの時は、テーブルでお茶を点てるだけの体験だったが、今回はせっかくなので、簡単な点前を見せて、点前はしないが、釜の湯を注いで点てるという体験をしてもらうことにした。
ジェレミとミレンが点て終わり、次にフランソワとなったところで、なんと「お濃茶」というではないか!!!!!
彼だけでなくあとの4人もみな「じゃあ私も」となってしまった。
お濃茶の点前は時間の都合で見せられなかったが、分量と練り方を教え、後は口頭で簡単に濃茶と薄茶の違いなどを説明したところ、この日、口数が少なかったジェレミが一番目を輝かせ、興味深くいろいろ質問をしてきたのには驚かされた。
本来はお茶の体験だけのつもりだったが、簡単なものでもと母のアドバイスもあり、こんなこと備えて?、カレーを作ってあったので、それを食べてもらうことにした。
前回開けてもらえなかったワインやシードルも開けて飲んでいたら、ジェレミが「日本酒の味見をしたい」と言い出したからたまらない。いや、これだから楽しいのだ。
大吟醸ではなかったが、大吟醸の説明やお酒も味見をしてもらい、来た時と別人かと思うほど生き生きしたジェレミ―が見られて本当によかった。
自宅へ招待していなかったら、少なくともジェレミ―の笑顔を見ることなしにお別れすることになっていただろう。
結局23時くらいまで楽しい夕べを過ごし、駅まで送って行ったとき、全員が名残惜しそうにしてくれていたので、頑張った甲斐があったというものだ。
「次はパリで」という約束をして・・・。
改めて、ご馳走がなくても、こんなに喜んでもらえ、楽しい時間が過ごしてもらえることを感じた夕べになった。
彼らは京都で一棟貸しの家を借りており、京都のあとは高野山へと向かいその後はフランソワ、アメリ、マリナは屋久島・九州へと旅立つ。(これも不思議な取り合わせ、恋人同士と一緒にそれに一人参加する旅をするなんて、日本で考えられるだろうか)
そして、ジェレミとミレンは広島・宮島と瀬戸内海の島々を回り再び京都、東京へ。もう一組も同様に広島方面へ向かうのだがここは別行動になるそうで彼らはそのあとは東京へ向かい帰国だそうだ。
こういう旅のスタイルもいいなあと思う。日本人でも海外で友人たちとこんなふうにフレキシブルな旅ができたら素敵だろうなと少しうらやましくなる。
パリで彼らに再会する日は来るだろうか。
今回、大人数を迎えたことで、少しばかり自信にもなり、次の来客が待ち遠しくなってきた。
10月末から11月には紹介により、また二組の来宅の予定がある。その次は来年2月のアンジェルだ。
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