アンリ夫妻宅に夜遅く戻った翌朝は、彼らのいつもの朝食をいただいた。
コレステロールを気にしているアンリはクロワッサンも、純バターではないものを食べている。三日月のように曲がっているタイプだ。まっすぐなものが純バターのクロワッサンで、映画でジャンヌモローが「本物のクロワッサン」と他国から来た家政婦に言っていた場面があった。
以前は朝起きてからパン屋さんへ買いに行ってくれていたのだが、退職後の生活でもあり、気心が知れた仲なので、そこまでしてくれなくてもスーパーのパンでも十分なのだが、そんな中でもバゲットのおいしさは外れがない。
今日の予定は、アニエスに押し切られた格好で、ㇾ・ボー・ド・プロヴァンス(すでにレ・ボーのお城は見た事があるので今回はパス)にある美術館へ行くそうだ。
小さな村に・・という私の希望は叶えられない!?
その美術館とは、普通の美術館とは一風変わっていて、大きな岩の中にできた美術館というか、採石場の跡地を利用し、そこに映像を映し出す美術館であった。
こういう人を見ると、ツールドフランスの国だといつも思う↑
岩ではないが、パリで見た映像美術館のようなものでパリのは工場跡の建物を利用したものだった。
普通の美術館よりはずっと興味深かったが、テーマはなぜかベネチアだった。フランス人でもベネチアが好きな人は多いので、人気があるのかもしれないし、南仏はイタリアにも近いので、観光客にも喜ばれるのであろう。
そんな美術館を後にして、向かったのはランチを取るためのレストラン。こちらも健康を気にしているアンリ夫妻がよく来ると言う、ベーカリーレストランでシェフはアフリカンの女性で野菜が美味しいお店だと言う。
どんな料理が出されるのか、興味津々だった。その前に大きな石窯も見学させてもらった。
ここは、バカンスの際、女優のエマニュエルべアールや、俳優のジャンレノも良く訪れるそうだ。
リーズナブルでありながら、どれも丁寧に作られていて、とても美味しいものだった。
昨日訪れたモーリスの家で出されたパンもここのパンだったらしい。
このまま帰国するなら私も買って帰りたくなるほどだ。こんがりといいにおいが漂っていた店内で、私たちは遅いランチだったので、お店の女性たちがまかないランチを食べかけていた。どの人も感じがよかったので、写真を撮らせてもらった。
さて、次はサンレミドプロヴァンスへと向かう。