保育現場では保育士の配置基準を引き下げる声が常に上がっています。
国の定める保育士の配置基準は
保育士一人あたり
0歳児が3人
1歳児・2歳児が6人
3歳児で一挙に増えて20人
4歳児・5歳児が30人
です。
この配置基準では厳しすぎると、引き下げの見直しを求める声は根強く、いま国は検討しています。
大きな事故が起きるのを防ぐためにも配置基準の引き下げが必要なのです。
では、保育士がなんとか一人ひとりの子どもにまで目が届くラインはどの程度なのでしょうか。
現場の求める基準は、絶対的なものではありませんが、一般的に次の数が限界でないかと言われています。
保育士一人あたり
0歳児が2人
1歳児・2歳児が4人
3歳児で15人
4歳児・5歳児が20人
です。
こういった声が上がる一方で、いま保育園はビジネス化の流れが押し寄せています。
つまり効率重視で、現行の配置基準ギリギリのところで、たくさんの子どもを一人で保育できることを「ウリ」にする園が一部で増えてきています。
そうなると、大声で子どもを怒鳴りつけ、大人のいうことをきかせるようなこともおこりえます。
子どもは萎縮しているのに、その保育士は優秀だと評価されることにもなります。
その果ては、最近報道されたように、園児の虐待にいたる弊害も出てきます。
保育は教育はビジネスにはなじまないもので、保育士と子どもの人間関係をもとに、ときには行きつ戻りつつ、子どもの情操を育み、健康的な成長を促し、人への信頼感を高めていく地道な営みです。
それが保育・教育の王道であることを再確認しておきたいのです。
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