昨年度の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各大学は授業をオンラインに切り替えて行いました。
しかし、学生から対面授業を望む声が出たり、学生同士の人間関係が希薄になるという状況を鑑みて、4月からはすべての授業を対面にしたり、その比重を増やす予定でした。
ところが、コロナ第4波が訪れました。
関西のある大学では、完全に対面授業を実施することになっていました。
しかし、いざ授業を始めてみると、ほんとうに「密」の状態になりました。
講義室によっては3人がけの机に3人がすわり、教室後ろには立見の学生が出ました。
こうなると、感染を心配する学生も出てきます。
また、3月上旬から4月上旬の1ヶ月間で、感染した20代以下の人は約4割もいました。
大幅な感染拡大を考慮して、このたび大阪府は大学での授業は5月5日まで、原則オンラインで行うよう要請しました。
対面授業を予定していた多くの大学が、新年度早々に方針を転換することとなりました。
これで安心する学生がいる一方、オンラインでは友だちづくりが難しいという声が出ています。
わたしが中学生に思うのは、最近の生徒は友だちづくりが上手でない子がけっこういるということです。
それは、大学生になっても同様です。サークルの活動などで友だちができることが多いのですが、キャンパスに入らないので、それもままならないのです。
事実、コロナ禍の前から、学食で一人で食事をとれない学生がいました。一人ぼっちと周りから思われたくないからです。
また、トイレの個室で昼ごはんを食べる学生もいるというのが事実です。
もうすでに、関西の多くの大学が原則オンライン授業に切り替えました。
学生たちが夢に見たキャンパスライフの春は、残念ながらまだ遠いようです。