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箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

矛盾に敏感な中学生には、淡々と話す

2018年07月15日 13時31分46秒 | 教育・子育てあれこれ



子どもにもよりますが、一般的に思春期は、おとなの矛盾に対して敏感になります。おとなの言動の矛盾を鋭くついてきます。

私も学級担任をしていた頃は、矛盾をついてくる生徒とよく話したものです。

もっとも、今の中学生は、かえって従順な子が増えているのですが、それでもやはり、大人の矛盾には反応します。

「子どもとおとなはちがう」といっても、通じないことが多いのです。



食事を家族でしているとき、中学生のわが子が、スマホを触っています。

「ご飯の時は、スマホをさわらないの」と注意します。

「お母さんだって、よくスマホを触っているやん」

「お父さんだって、ご飯のとき、新聞を読んでるやんか」

親と同じようなことをして、何が悪いの、というのが子どもの言い分です。

私は何度か述べていますが、中学生にとっては、家族との関係よりも、友だちとの関係を大切にするようになります。

両親にとっては、あれほど、「お母さん、お母さん」と言っていた子が、離れていくのは寂しい気持ちになるでしょうが。

加えて、いまの中学生の友だち関係は、もろく壊れやすいという特徴があります。

子どもは友だちからの連絡には、たいへん敏感になっています。だからスマホが手放せないのです。

自分にとっていちばん大切なものをなくさないために、スマホを常に持っておくのだから、「子どもと大人はちがう」と言っても、子どもは納得できません。

ということですので、子どもに食事中はスマホを触らせたくないなら、親も食事中にはスマホを触らないようにしなければなりません。

家族の中でルールを決めておくべきです。

いまの子どもは、いったんスマホをもっと、それなしでは過ごせませんから、触るのをどの程度許すかは、親子で話し合って決めます。

ルールを決めたら、「食事中は、触らないという約束だったよね」と淡々と伝えます。

この「淡々と」がポイントです。けっして感情的にならないことです。

ただ、あまりにもルールを守らないときには、親が一晩預かり、使わせない。

そうすると、子どもはキレる場合もあります。

でも、「ルールを守らなかったから」と言い、一晩預かり、返す。これを淡々と繰り返すうちに、子どもも使い方に気をつけるようになります。