「上海タイフーン」最終回、感想の続きを書いてみようと思う。
良く出来ていた。これに尽きる。
今回のキーパーソンはなんと言ってもやっぱり曹飛である。
いままでも充分その役割は果たしていたが、最後にこんな隠し球を投げられるとは思ってもいなかった。
消える魔球が出るぞ!と思って構えたけど途中で見えなくなり、やっぱりキタ~~!と思ったらいきなりストライクを取られたような気分である。
コメでもいただいたが、今回は曹飛の台詞の行間に見せる奥深い表情にピーター・ホーの底力を見た。
まさに目は口ほどに物を語る演技で、彼の薄紙一枚挟んだ僅かな心の揺れに、萌えた!萌えまくった!(笑)
しかも何をどう転んでもその全てがカッコいいのである!
それは解っていたが、いままでは中華ドラマでしか観ていなかったから、それが日本のドラマでも通用し、もしかしたらそれ以上かもしれないという実感が持てた事は二重の喜びである。
仕草が自然とアメリカナイズされているが、やっぱり微妙な表情の機微はアジア人に、ひいては日本人に共通するそれであるし、今回は『手』も心の表情を表す大事な小道具として上手く使いこなしていた。
要所要所でビシッと決まる立ち居振る舞いも、日本の殺陣も充分こなせるのではないかと思うほど綺麗だ。
これは一朝一夕で身に付くものではない。
これは大陸での芸歴の長さと多彩な芸能活動がモノを言った証である。
特に良かったのは、良かったのは~…今回は、ぜ、全部だ。(笑)
最初にぶっ飛んだのは、やはり殴られて暗い部屋に横たわる上半身裸の曹飛である。
まさかNHKでちらっとでもあのナイスなボデーに出会えるとは思っていなかった。
私はまずこのインパクトにぶっ飛んだ!『心得てる?!NHK!』(@@)と…。
さすが幼気なジャニーズJr.のレギュラー番組を持つだけの事はある!(爆)
暗い部屋で傷を負って苦痛に眉をひそめながら心に想う女からの電話。
話の内容も、美鈴のちょっと嬉しそうなはにかんだような微笑みも、今の曹飛の不安や危機感、そしてセクスィ~な裸とはまったく無縁で場違いなぐらいだ。
しかし!この落差が萌え要素の王道でもある。
そして更に萌えは頂点に向かって加速する。
ピーターの英語がいつ出るかいつ出るかと心待ちにしていた訳ではないが…出た!そしてキタ!
株のディーラーとの短いやり取りは最高にクールだった!
ここで台詞を引用する。
>It's a legal transaction....(間),isn't it?
>(合法的な取引・・・だろ?)※とら母さんありがとうございました。
ひぃーーーーーーーーーーーっ!!!
…isn't it?だろ?isn't it?だろ?isn't it?だろ?…だろ?だろ?だろ?だろ?…(エンドレス)
あのカッコ良さにどこの誰が対抗出来るというのかっ?!
ここで視聴者は一旦カタルシスを味わう事になる。
しかし、ここではまだ甘い。
次に訪れるのは曹飛の微妙な心の葛藤とその背後に匂うノアールな舞台である。
ここはあの業界の有力者然とした男と会ったときの曹飛の衣装がポイントである。
いつものスーツではなく、チャイナカラーだ。
あれは言ってみれば大陸のもう1つの顔を象徴する。あるいは曹飛自身のもう1つの顔かもしれない。
あのシーンだけ切り取ってみれば、ギャングノアールな世界、大陸マフィアの話でも充分通る。
今までは単なる若き実業家だった彼が、一気にそれに行き着くまで辿って来た道筋が解るという仕組みだ。
そう簡単に成功したわけではなく、いろんな橋を渡って今の彼があるのである。
こうして若造1人で重鎮に会えるだけの力を持つにいたるまでの道である。
これを男の生き様といっては過言だろうか?
そして陳の「上海から出て行け」のフラッシュバックと、日本人にあんまり入れ込むなという忠告。
薄暗く無機質な近代建築をバックに、僅かに眉をひそめる彼の葛藤。
おのずと物語はヒートアップする。ここ、かなり盛り上がった方もいるのではないだろうか?(私だけか?)
更にたたみかけるのが次の美鈴との夜景シーンだ。
上海コレクションに出られる喜びと期待で完全に美鈴は曹飛に傾いた。嬉しいのは曹飛も同じである。
彼女の頬を、前回キスした時と同じように包み込む大きな手は、あのシーンの再来か?!と思わせるが、垣間見せる彼の微妙な表情がそれを許さない!
あぁ…これは、まさにおあずけ状態である。
ここで、あの手の感触はどんなものかと、テレビの前で同じように自分の頬に手を当てた乙女の数は、ざっと200人(推定)はいたと思われる。(笑)
しかし、そんな不安がいい感じに裏切られたのは、それと対比するような曹飛の両親との明るく和やかなシーンだ。
ここではピーター・ホーのもう1つの本領発揮であるところの爽やかで太陽のような健全な若者の演技である。
こんな清々しい息子の役をやらせたらピーター・ホーの右に出る者はいない!(勝手に断言)
決め台詞は「考え直すなら今だ。」
くーーーーぁっこいい!!
前述の黒っぽい無機質な世界と、この真っさらで人間的な世界の狭間で彼が出した答えであると共に、潔くも説得力ある名台詞である。
こんな台詞、普通のカッコいいだけの俳優じゃ薄っぺらくって絶対言えまい!
帰りの車中、寝入った彼女に優しく肩を貸しつつ、それでも漂う一抹の不安を残す曹飛の目の微かな険しさは、かなりセクスィ~だった。
傍らにいる安らぎは、今はともすると自分の掌からすり抜けて行ってしまうのではないかという恐れ。
だから肩は春の優しさなのに、横顔は冬枯れているのである。これがたまらない!
この一連の帰郷シーンは、まるで文部省推奨作品のなかにR指定が紛れ込んでしまったような密かな萌え要素であった。(爆)
そして物語は最後の佳境である。曹飛の不安的中である。
もしこれがサスペンスドラマなら美鈴が誘拐されるとか、誰かが殺されるとかいうスリリングな展開になるんだろうが、そこは皆様のNHKであり、このドラマの本筋ではない。
しかし大事件である。
ここで美鈴が出刃って(コラコラ^^;)曹飛が華やかな舞台に残るというのは斬新だった。後は最高のステージでのコラボレーションである。
今までの不安や疑問はこの花道で告白する曹飛の台詞がすべて払拭してくれる。
言ってる事は解りやすい。しかも綺麗な愛の告白である。
何で今まであれほど危険な雰囲気を醸し出しておきながら、こんな告白マニュアルのような言葉にすべての布石が綺麗に符合するほどの説得力があったのかといえば、一重にピーターのあの演技力のおかげである。
美鈴よりも星が多かったあの瞳の中の輝きのおかげである。
(いや、もちろん美鈴の台詞もコラボレートしているからではあるが)
ステージで演説している曹飛が見ているのは観客ではなく、美鈴であり、その向こうにある明るい未来だった。
美しくハッピーになる事が一番正しいと思わせるに足るだけのピーター・ホーの綺麗な姿。
これが最後に待っていた最大級のカタルシスだったのである。
あの二人の同時通訳的愛の独白は、今まで感じて来たあらゆる不安、危険、困難に果敢に立ち向かおうとする二人の宣戦布告でもある。
また、両手をポケットに突っ込み、"ふっ"と苦笑しながら話し出すバタ臭さもイケてる男前な曹飛の独白に、日本全国のお茶の間の乙女心は釘付けだった事だろう。(多分)
日本語で「生涯の伴侶と決めました。」なんて言われちゃ興ざめだったかもしれないが、言ってる言葉は外国語。それに字幕がかぶる効果はかなり大きいが、それを差し引いてもまだ余るぐらいカッコ良い立ち姿であり、台詞であり、演技だった。
脚本や演出がいくら良くても、何よりそれを生きた物語にするためのコマが優れていなくてはああはならない。
このドラマはピーター・ホーという最高のコマを最も効果的な方法で動かしてくれた最高のドラマだったといえよう。
次回は是非!スピンオフ企画として、曹飛が敏腕イケメン青年実業家に昇り詰め、美鈴に出会う前までのサクセスストーリーを裏社会を交えつつ、ギラギラとした演出でドラマ化して欲しい。
もちろん脇役では私のお気に入りの元秘書との馴れ初めも含めて…。(笑)
きっとピーターは、この路線もかなりイケルと思う。
良く出来ていた。これに尽きる。
今回のキーパーソンはなんと言ってもやっぱり曹飛である。
いままでも充分その役割は果たしていたが、最後にこんな隠し球を投げられるとは思ってもいなかった。
消える魔球が出るぞ!と思って構えたけど途中で見えなくなり、やっぱりキタ~~!と思ったらいきなりストライクを取られたような気分である。
コメでもいただいたが、今回は曹飛の台詞の行間に見せる奥深い表情にピーター・ホーの底力を見た。
まさに目は口ほどに物を語る演技で、彼の薄紙一枚挟んだ僅かな心の揺れに、萌えた!萌えまくった!(笑)
しかも何をどう転んでもその全てがカッコいいのである!
それは解っていたが、いままでは中華ドラマでしか観ていなかったから、それが日本のドラマでも通用し、もしかしたらそれ以上かもしれないという実感が持てた事は二重の喜びである。
仕草が自然とアメリカナイズされているが、やっぱり微妙な表情の機微はアジア人に、ひいては日本人に共通するそれであるし、今回は『手』も心の表情を表す大事な小道具として上手く使いこなしていた。
要所要所でビシッと決まる立ち居振る舞いも、日本の殺陣も充分こなせるのではないかと思うほど綺麗だ。
これは一朝一夕で身に付くものではない。
これは大陸での芸歴の長さと多彩な芸能活動がモノを言った証である。
特に良かったのは、良かったのは~…今回は、ぜ、全部だ。(笑)
最初にぶっ飛んだのは、やはり殴られて暗い部屋に横たわる上半身裸の曹飛である。
まさかNHKでちらっとでもあのナイスなボデーに出会えるとは思っていなかった。
私はまずこのインパクトにぶっ飛んだ!『心得てる?!NHK!』(@@)と…。
さすが幼気なジャニーズJr.のレギュラー番組を持つだけの事はある!(爆)
暗い部屋で傷を負って苦痛に眉をひそめながら心に想う女からの電話。
話の内容も、美鈴のちょっと嬉しそうなはにかんだような微笑みも、今の曹飛の不安や危機感、そしてセクスィ~な裸とはまったく無縁で場違いなぐらいだ。
しかし!この落差が萌え要素の王道でもある。
そして更に萌えは頂点に向かって加速する。
ピーターの英語がいつ出るかいつ出るかと心待ちにしていた訳ではないが…出た!そしてキタ!
株のディーラーとの短いやり取りは最高にクールだった!
ここで台詞を引用する。
>It's a legal transaction....(間),isn't it?
>(合法的な取引・・・だろ?)※とら母さんありがとうございました。
ひぃーーーーーーーーーーーっ!!!
…isn't it?だろ?isn't it?だろ?isn't it?だろ?…だろ?だろ?だろ?だろ?…(エンドレス)
あのカッコ良さにどこの誰が対抗出来るというのかっ?!
ここで視聴者は一旦カタルシスを味わう事になる。
しかし、ここではまだ甘い。
次に訪れるのは曹飛の微妙な心の葛藤とその背後に匂うノアールな舞台である。
ここはあの業界の有力者然とした男と会ったときの曹飛の衣装がポイントである。
いつものスーツではなく、チャイナカラーだ。
あれは言ってみれば大陸のもう1つの顔を象徴する。あるいは曹飛自身のもう1つの顔かもしれない。
あのシーンだけ切り取ってみれば、ギャングノアールな世界、大陸マフィアの話でも充分通る。
今までは単なる若き実業家だった彼が、一気にそれに行き着くまで辿って来た道筋が解るという仕組みだ。
そう簡単に成功したわけではなく、いろんな橋を渡って今の彼があるのである。
こうして若造1人で重鎮に会えるだけの力を持つにいたるまでの道である。
これを男の生き様といっては過言だろうか?
そして陳の「上海から出て行け」のフラッシュバックと、日本人にあんまり入れ込むなという忠告。
薄暗く無機質な近代建築をバックに、僅かに眉をひそめる彼の葛藤。
おのずと物語はヒートアップする。ここ、かなり盛り上がった方もいるのではないだろうか?(私だけか?)
更にたたみかけるのが次の美鈴との夜景シーンだ。
上海コレクションに出られる喜びと期待で完全に美鈴は曹飛に傾いた。嬉しいのは曹飛も同じである。
彼女の頬を、前回キスした時と同じように包み込む大きな手は、あのシーンの再来か?!と思わせるが、垣間見せる彼の微妙な表情がそれを許さない!
あぁ…これは、まさにおあずけ状態である。
ここで、あの手の感触はどんなものかと、テレビの前で同じように自分の頬に手を当てた乙女の数は、ざっと200人(推定)はいたと思われる。(笑)
しかし、そんな不安がいい感じに裏切られたのは、それと対比するような曹飛の両親との明るく和やかなシーンだ。
ここではピーター・ホーのもう1つの本領発揮であるところの爽やかで太陽のような健全な若者の演技である。
こんな清々しい息子の役をやらせたらピーター・ホーの右に出る者はいない!(勝手に断言)
決め台詞は「考え直すなら今だ。」
くーーーーぁっこいい!!
前述の黒っぽい無機質な世界と、この真っさらで人間的な世界の狭間で彼が出した答えであると共に、潔くも説得力ある名台詞である。
こんな台詞、普通のカッコいいだけの俳優じゃ薄っぺらくって絶対言えまい!
帰りの車中、寝入った彼女に優しく肩を貸しつつ、それでも漂う一抹の不安を残す曹飛の目の微かな険しさは、かなりセクスィ~だった。
傍らにいる安らぎは、今はともすると自分の掌からすり抜けて行ってしまうのではないかという恐れ。
だから肩は春の優しさなのに、横顔は冬枯れているのである。これがたまらない!
この一連の帰郷シーンは、まるで文部省推奨作品のなかにR指定が紛れ込んでしまったような密かな萌え要素であった。(爆)
そして物語は最後の佳境である。曹飛の不安的中である。
もしこれがサスペンスドラマなら美鈴が誘拐されるとか、誰かが殺されるとかいうスリリングな展開になるんだろうが、そこは皆様のNHKであり、このドラマの本筋ではない。
しかし大事件である。
ここで美鈴が出刃って(コラコラ^^;)曹飛が華やかな舞台に残るというのは斬新だった。後は最高のステージでのコラボレーションである。
今までの不安や疑問はこの花道で告白する曹飛の台詞がすべて払拭してくれる。
言ってる事は解りやすい。しかも綺麗な愛の告白である。
何で今まであれほど危険な雰囲気を醸し出しておきながら、こんな告白マニュアルのような言葉にすべての布石が綺麗に符合するほどの説得力があったのかといえば、一重にピーターのあの演技力のおかげである。
美鈴よりも星が多かったあの瞳の中の輝きのおかげである。
(いや、もちろん美鈴の台詞もコラボレートしているからではあるが)
ステージで演説している曹飛が見ているのは観客ではなく、美鈴であり、その向こうにある明るい未来だった。
美しくハッピーになる事が一番正しいと思わせるに足るだけのピーター・ホーの綺麗な姿。
これが最後に待っていた最大級のカタルシスだったのである。
あの二人の同時通訳的愛の独白は、今まで感じて来たあらゆる不安、危険、困難に果敢に立ち向かおうとする二人の宣戦布告でもある。
また、両手をポケットに突っ込み、"ふっ"と苦笑しながら話し出すバタ臭さもイケてる男前な曹飛の独白に、日本全国のお茶の間の乙女心は釘付けだった事だろう。(多分)
日本語で「生涯の伴侶と決めました。」なんて言われちゃ興ざめだったかもしれないが、言ってる言葉は外国語。それに字幕がかぶる効果はかなり大きいが、それを差し引いてもまだ余るぐらいカッコ良い立ち姿であり、台詞であり、演技だった。
脚本や演出がいくら良くても、何よりそれを生きた物語にするためのコマが優れていなくてはああはならない。
このドラマはピーター・ホーという最高のコマを最も効果的な方法で動かしてくれた最高のドラマだったといえよう。
次回は是非!スピンオフ企画として、曹飛が敏腕イケメン青年実業家に昇り詰め、美鈴に出会う前までのサクセスストーリーを裏社会を交えつつ、ギラギラとした演出でドラマ化して欲しい。
もちろん脇役では私のお気に入りの元秘書との馴れ初めも含めて…。(笑)
きっとピーターは、この路線もかなりイケルと思う。