満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

やはり別府は温泉の聖地である…

2017-03-27 16:14:19 | 旅行
地獄巡りで一番人気の「海地獄」の青い湯


NHKで「ぶらタモリ」という番組がある。いろいろな街に行き、その地域の歴史
や文化を解き明かすという試行だが、「別府温泉」が2回に渡って放映された。
もちろん、興味を持って視聴したわけだが、ほぼ予測通りというか、自分の推論
も間違っていなかったと思う。別府は、「火山の裾野に乗っている街」というの
が自分の見立てだったが、別府の街の後ろに控える伽藍岳(がらんだけ)、鶴見岳
が別府の泉源である。

別府の街は坂の街である。いわゆる扇状地だが、その地下に両火山からの熱脈が
流れている。ぶらタモリを見て納得したのだが、鉄輪温泉のもうもうと吹き上げる
熱水蒸気は、その熱脈に沿っていて、地図上でも表せるらしい。伽藍岳はそのパワ
ーから、活火山に認定されているが、ここ何千年も噴火の記録はないそうだ。ただ、
相当なパワーをため込んでいる故、活火山の認定である。

まあ、そんなことはいい。今回の九州旅行、本当は鹿児島から入り、宮崎に行く予
定だったが、別府は外せなかった。同行の後輩が温泉旅行2回目で、どうしてもパワ
フルな別府を見せたかったのである。

しかし、彼は別府の街を見てもそんなに驚かなかったし、感激もしなかった。思うに、
経験不足、データ不足である。宿は、「鉄輪温泉 ゆの香」だったが、自分的には大正
ロマンが漂う宿で、美人の湯が掛け流され、食事も十分満足した。後輩は淡々とした表
情で、「明日は宮崎ですか?」という感想だけだった。

実は夕食も、「パソコンのデータ処理が残っているので…」と、後輩は早めに切り上げ、
部屋にかえった。仕方なく、ひとり、ちびりちびりと日本酒を飲んでいると、隣の席に一
人旅の御仁がいた。そこで彼に声を掛けてみると、なんと北海道から来たというではない
か。しかも温泉ブログを立ち上げているらしい!ー「とまチョップの北海道温泉一人旅」
http://tomachopu.jp/ 当然、話が弾んだ。彼は室蘭市から山口県に出張で来て、以
前から気になっていた別府を訪れたという。しかも、2泊3日の滞在だった。

「杉乃井ホテルの棚湯(高台から別府の街と別府湾が見渡せる垂涎の露天風呂)、凄かった
です。満足しています」と、彼は目を輝かせていた。ああ、よかった。別府の凄さが分か
る人と出会えて…。と、思わず、冷酒を追加してしまったが、それからも温泉談議に話が弾
んだ。彼のブログは北海道の温泉を紹介しているらしいが、「Мさんが一番気に入っている
温泉は?」と聞かれたので、「南紀勝浦温泉のホテル浦島です。ここには20回ぐらいは
行っている」と答えた。

彼はスマホでさっそく「ホテル浦島」を検索していたが、「おお!なんです。この洞窟風呂
は?すごいホテルですね。ぜひ行ってみたい」と、身を乗り出してきた。温泉が分かる人は、
この手の感覚、判断力が優れている。ホテル浦島は、「本物の温泉ホテル」と感じたようで
ある。まあ、当然の話だが…。

最後に、別府では感嘆符がなかった後輩だが、3、4日目に連泊した宮崎県小林市の「恵の湯 
神の郷温泉」はすごく気に入ったようで、「あかん、仕事どころではない。温泉の魅力にハマ
ってしまいましたわ」と、照れていた。今度はどこへ連れて行こうか?今年中に温泉重症患者
にするつもりなのである(笑)