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温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

山口県長門地方をひとり旅…その①

2017-03-06 13:01:26 | 旅行


何年かぶりに墓参りに行き、山口県育ちながらまだ訪れていないところ、長門地方を旅して
きた。JR西日本、「おとなびパス」というお得なキップ(西は博多、東は北陸から新潟県上
越市まで3日間移動自由18000円)を使ってである。まずは故郷の周南市徳山駅まで新幹
線のぞみで行き、そこからローカルに乗り換え次の新南陽で降りた。この街で18年間過ごし
たのだから、駅に降り立つと、いつも感慨深いものがある。

駅前のスーパーで墓参り用の倶花を買い、歩くこと15分、あるお寺の境内にある先祖代々の
お墓についた。祖母が好きだった東海漬物の「きゅうりのきゅーちゃん」も忘れず墓に備え、
しばし瞑想…。それから少し遠回りしてなつかしい街並みを歩き、「遠くへ行きたい」のメロ
ディを口ずさみながら駅まで戻った。感じたのは、町の規模の小ささ、人通りの少なさだが、
昔からの友人の家の表札を見たら、以前のままで内心ほっとした。

今度は下関行きの2両編成のローカル電車に乗る。意外と車内は込み合っており、なんとか座
席は確保したが、ここからのんびり、「小月」という駅まで、一時間三十分ほど電車に揺られた。
「小月」到着が15時52分、そして駅前で16時出発の「一ノ俣グランドホテル」の送迎車に乗る。
一ノ俣温泉の名は全国区ではないが、知る人ぞ知る美人の湯で、なんとpHは10.0もある。

小月駅から30分と少しでホテルに着いたが、広い駐車場は満車状態で、「ええ~!」と声が出た
が、地元ではつるつる、ぬるぬるの温泉が有名で、北九州からのお客も多いという。この日は日曜
日、半分以上は日帰り温泉客だと思うが、それにしてもこの人気ぶりにはびっくりした。

フロントでチェックインを済ませ、さっそく温泉に入ったが、なるほどお湯に入った瞬間に化粧液
に包まれた感じになった。体にとろとろの膜が出来た感じで、大阪の高槻市にある、「美人湯 祥風苑」
に匹敵する。ここでたっぷり30分ぐらいお湯に浸かり、部屋に帰って冷たいビールをきゅっーとやった。
この旨さ、爽快さはとても表現できないが、「あ~、ここまで来た甲斐があった!」と思ったのはま
ちがいない。

この後、しばし休憩して夕食の膳となったが、レストランでの食事だった。中居さんが、「あら一人
旅ですか、寂しいですね」と言ったが、「そんなことはない。いつも5,6人で旅しているから、気楽
で満足していますよ」と答えた。これは本音である。みんなでワイワイもいいが、一人旅の方が本当
に旅をしている感覚になる。


明日はローカルバスで山陰本線の無人駅まで行き、そこから長門市を目指す。バスの本数が少なく、
ホテル前が11時ころだが、どうやって暇をつぶそうかと思っているとフロントの人が、「ここから坂を
下りたところに姉妹館があるので、そこで温泉に入って暇をつぶしてください」と、入浴券をくれたので、
「ありがとう」と言い、持参していた伊勢の名物「赤福餅」の8個入りをプレゼントした。

「え~、あの有名な赤福じゃないですか!本当にいただいてもよろしいのですか?」と、目を輝かせて
いた。一人旅で親切にしてもらった方にと、いつも2箱ぐらい持っていくのだが、これは本当に誰でも
大喜びする。あと、大阪と言えば「551の豚まん」だが、こちらも喜んでくれるのだが、においがきつく、
電車内で周囲に気を遣うのがマイナス点である。