これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

民主主義とは!? (その3)

2019-10-18 08:46:19 | 民主主義
 今回は、民主主義についての最終稿です。

【家庭と民主主義】
 大家族も、核家族も人の集団です。昔は当主が、家庭で君臨する家が多かったですが、日本では徐々に、家族で話し合って事を決める家が増えて来た様に思います。私は、話し合って決める”民主家族”と、当主が独断で決める”君主家族”、その中間の家族が有ると思います。 私は”民主家族”が良いと思いますが、他人が”とやかく”言う問題では有りません。

① 私が学生の時に下宿していた家は、核家族でしたが”君主家族”の典型でした。最初の子供を出産して、奥さんが目覚めると、赤ちゃんは、旦那さんの姉の家に養子に出されていたそうです。その後、娘が二人誕生していましたが、娘達の高価な服は全て旦那さんが、独断で買って来るのです。 私が下宿していた時、娘の一人が成人式を迎えましたが、晴れ着を一式旦那さんが買って来ました。(高価な、趣味の良い、よく似合う振袖でした!)

② 私は機械の開発チームを指揮する事が多かったのですが、これは、実験装置を運転した現場社員の話しです。彼は私と同い年で、裕福な家庭の出身でした。重症の吃音症(どもり)だったので、大学には進まなかったのだと、思います。 会社では皆に馬鹿にされていました。私は、彼が真面目に仕事をするので、私のチームに引き取りました。 私は、彼を緊張させない様にユックリ仕事の説明をして、彼の興味の有りそうな雑談もしました。 私と、ほゞ普通に話せる様になったので、遠くで実験装置のデモンストレーションをする時に彼を連れて一泊二日の出張をしました。

 数日後、お母さんと奥さんが(高価そうな和服を着て)会社にお礼に来られたのです。彼は入社して30年以上経っていましたが、初めての出張だったそうです。 お二人は家で、旦那さんを一生懸命立てている様子でした。裕福な家では”君主家族”の方が良いのかも知れないと思いました。

【町内会と民主主義】
 私は、1985に家を建てました。当時は、古くから住んでいる人達で町内会長と会計を勝手に決めていました。十数年経つと、古い住民が年老いたので、「この順番に、任期2年で町内会長と会計をして下さい」と言う回覧が回り、我が家も会計をやりました。 少し前に燐家と「そろそろ順番が回ってくる」と話していましたが、不思議な事に何も言って来ませんでした。

 2017年に急に「ゴミ置き場の変更の件で町内会を開催する」と言う回覧が回って来ました。下記の問題が発覚したのですが、会長が「今日は、ゴミ置き場の件以外は取り上げない」と言い続けるのです。そして、「町内会は、全員一致でなければならない」と強情に言うので、3回開きましたが、何も決まりませんでした。

 全員一致を最初に宣言しておいて、会長が「反対だ」と言えば、その事案は自動的に否決された事になります。 これは民主主義に反すると思いますよね! 会議の議長は”長”がやるのも駄目です!

① 古くからの住人が、町内会長と会計を勝手に決めていた。(近年、また昔の様に)
② 町内会の規程が無い・・・明文化された物が一切無い。
③ 新しく出来たマンスリーマンションに、ゴミを出して良いという許可を出していた。
④ マンスリーマンションのオーナーは徒歩数分の所に住んでいるのに、ゴミ置き場の掃除と町内会費を免除していた。
⑤ ゴミ置き場の掃除を免除するシステムを作って、該当する家を勝手に決めていた。

 つい最近、近所の奥さんが、「現在は何方が町内会長ですか?」と聞いたら、「積極的に町内会長になりたいと言う方がいないので、私が続けている」と言ったそうです。(この方は、80歳過ぎで、民主主義が馴染まない職場にいたのでしょうか?)

 町内会は、長文の地方自治法に少しだけ規定が有りますが、肝心な事は何も規定していません。 「適当に仲良くやって下さい」と言う、日本の典型的なスタンスです。 然し、多くの自治体でゴミ置き場は町内会に決めさせています。 私は、地方自治法に、町内会にゴミ置き場を決めて貰う事にする市町村は、条例で町内会の最低の規程を設けるべきだと思います。

【スポーツ団体の民主化】
 スポーツに関する法律が有るのをご存知ですか? 1961年に「スポーツ振興法」が制定され、2011年に全面改正したと言う「スポーツ基本法」が制定されました。何の罰則も無い、スポーツに対する”フワッ”とした国の考えを書いただけの法律です。 そんなに長文では有りません。 スポーツを所轄する文部科学省のホームページに公開されています。

 国と地方自治体は、「適当と判断したスポーツ団体に、税金から金を渡しても良い!」となっています。 然し、そのスポーツ団体に不祥事が有っても、金を返却させる規定は有りません。 補助金を受けた団体が、「補助金を適切に使っているか?」チェックする事にも触れていません。

 近年、種々のスポーツ団体で、セクハラ、パワハラ、不透明な会計等の問題が発覚しています。 スポーツ振興法が制定された2011年時点でも、問題が顕在化していましたから、不祥事に対する規定や、団体の民主的運営についての規定を入れるべきでした。

 日本の民主主義は、町内会の現状を見れば一目瞭然です。 「適当にやってくれ!」ではスポーツ団体は民主的に運用出来る状態では有りません。

【PTAの民主化】
 伝統の有る有名な学校のPTAの会長や役員は名誉職だそうです。 私の息子の一人も、中学校からそんな学校に入りました。 学校が入学した父親の経歴を調査して、PTAの会長や役員をお願いするようでした。 私が立候補しても、勿論なれません。 そんな学校は、問題が起こる恐れが殆ど無いので、役員になっても負担は少ないと思われます。

 公立の小学校~高校のPTAの場合は事情が違います。 市会や県会議員を目指している人の子供が、たまたま在籍している場合は、彼がPTAの会長に立候補してくれます。私の家の校区に県会議員(K氏)が住んでおられたので、”いじめ”や生徒の暴力等の問題が多数発生した時期に、K氏がPTAの会長を引き受けてくれ、頑張ってくれました。

 K氏の子供が中学を卒業されたので、K氏は支援者の一人(M氏)を後任の会長に推薦しました。 暫くして、会長のM氏の子供が”グレ”始めたのです。M氏が自分の子供をかばうので、校長先生は大変だったと思います。 その後も数年間、問題が次々に発生して、地方紙に報じられました。 

 各クラスでPTAの役員を1名選ぶ事になっていました。 昔から、奥さん達が集まって、投票用紙に名前を書き、票が最も多かった方が役員になる事になっていました。 一見、民主主義的に思えますが、生徒数の多いい学校では、親同士は面識が殆どありませんから、知り合いの3~4人が結束して、同じ人に投票すると、決まってしまいます。 それで、”くじ”で選ぶ事になりました。 あるクラスで若いお母さんが当たってしまい、大粒の涙を流して泣き出したそうです。

 教育委員会や校長が、”いじめ”等を放置したり、揉み消しする問題が後を絶えません。 そういった学校ではPTAは必要だと思われます。 (問題の根本は、教育長を自治体の”長”が任命する制度です。気骨の有る人物を任命する”長”は少ないでしょう! 私の持論は教育長を”公選制”に変えることです。)

【その他の集団/団体の民主化】
 日本に存在する代表的な団体を以下に示して置きます。 問題は、①団体のトップに老人が多いいこと、②自分達の既得権維持や補助金獲得のために政治的活動をすること等々・・・です。 これらの団体が政治献金をしたり、政治活動する事を、法律で禁止すべきだと私は思います。

 民主主義の大原則 :国家は国民(人民)の為にあり、一部の人達の為に存在しているのでは有りません。

★ 経済3団体 :日本経済団体連合会(経団連)、日本商工会議所(日商)と経済同友会
★ 農業協同組合(JA)
★ 全国森林組合連合会
★ 漁業協同組合
★ 日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会
★ 日本弁護士連合会(日弁連)、日本司法書士会連合会、日本土地家屋調査士会連合会

【イスラム圏の民主化】
 私は若い頃、「21世紀はイスラム教の国と西欧諸国が衝突するだろう!」と予測した本を読みました。 同じ頃に、岩波文庫のコーラン(井筒俊彦訳)を読みました。子供の頃は熱心なカトリック信者だったので、新約聖書は何回か読みました。

 ご存知だと思いますが、モーセ、キリスト、マホメットは同じ神が人間に遣わした、「神と人の仲介する人(預言者)」なんです。 岩波文庫のコーランのP153~の、「19 マルヤム(聖母マリア)」を読んで見て下さい。マリアが妊娠してキリストを生む時の話しが、コーランに記載されています。

 昔から、同じ神の信者達が、言い争って、戦争までして来ました。 イスラム教の中でも、シーア派とスンニ派が争っています。 原油が枯渇して来て、イスラム教の国が貧しくなって来ると、争いは更に激しくなる恐れが有ります。 私が考えた解決策を、批判を恐れずに書きます。

① 女性の成功者を増やす :女性の教育に民主主義国が集結して支援する。 商売を始めたい女性に資金を貸す国際的な機関(銀行)を設ける。 女性が経営する企業が扱う製品を、西側諸国が優先的に輸入する。

② イスラム教の国の選挙で、女性が参政権を有する様に、国際的な静な運動を起こす。

(余談) 以下の話しは、昔読んだ本に書いていました。 マホメットが生きたのは、6世紀~7世紀です。当時は、隙あらば他人を襲撃して持ち物を奪い合うのが、中東では珍しく無かった様です。 それでは、交易の為の旅が出来ません。 コーランには、「旅人は一泊だけ、もて成せ!」と書いています。 泊めた旅人を、次の日の朝、太陽が出たら襲撃しても良い事になります。 旅人は、太陽が出る前に起きて、挨拶も無しに立ち去ったそうです。

 略奪や戦争で沢山男性が死んだので、男女の割合が歪になってしまい、結婚出来ない女性が多かったので、4人まで妻を持って良いと言う習慣が出来ました。 マホメットも4人と結婚したのですが、若い女性が好きになってしまい、「マホメットは、5人と結婚しても良い」とコーランに書いています。 現在は、男女の割合は西欧諸国と違いませんが、男性は今でも5人の女性と結婚しても良いのです。

 イスラム教では離婚は認めていませんが、妻が一人亡くなると再婚しても良いのです。 女好きの悪は、妻を殺して新しい嫁さんを娶る事になります。 昔は、権力者が実際にやった様です。

 マホメットの時代は、男尊女卑でしたから、女性の結婚についてはコーランには何も書いていません。(女性も、複数の夫を持って良いと書いていたら平等/民主的です!)  経済的に独立出来る女性が増加したら、→→5人妻に反対する様になり、→→女性の参政権要求運動が起こり、→→民主化して行くと私は期待しています。

【次回の予定】
 次回は、企業の民主化について書く予定です。 株式会社は株主の物ですから、本質的に民主化する事は不可能ですが、”自由、平等”が空気の様に当たり前になった国では、企業を活性化して飛躍させる為には、出来るだけ民主的な運用が必要だと思います。