あけましておめでとうございます
今日は旧暦のお正月、いわゆる旧正月です。旧正月は二十四節気の雨水(今年は2月19日)の直前の新月の日になります。新月で無ければいけないのは旧暦は月の満ち欠けを基準にした太陰暦であり、月初めは新月だからです。だから今日31日も新月です。この決め方にはかなりどうかな?と思うところがあります。月の満ち欠けは28日周期ですから、雨水直後に新月があるような場合、旧正月は雨水のほぼ1ヶ月前の新暦で言う1月下旬になります。逆に、雨水直前が新月になれば、旧正月は2月中旬になります。
ここまではそんなものなのですが、カレンダーには二十四節気の1つであり春になる目安である立春もあります。雨水や立春は太陽の運動を元に決まりますので、月の運動を元にした旧正月とはずれます。したがって、正月と立春はずれることが通常です。高校の古典で習いましたが、古今集には在原元方さんの「年の内に春は来にけりひととせを去年とや言はむ今年とや言はむ」という有名な歌があります。これは正月前に立春が来てしまったので、新年にならないまま、もっと言えば年末なのにカレンダー上は春になってしまった。結局今は今年なの?去年なの?という歌なのですが、こんなことがおきてしまいます。
ただ1ついえるのは、旧暦の正月は寒の入りから立春後くらいまでにあたります。これは一年で一番寒いころから春の陽気がやってくるころに相当します。この時期に「迎春」というほうが肌感覚にあっているように思いますし、正月明けたら田畑の準備をするぞという気持ちになると思います。