abc

news

嬉しいじゃないの若者気質、おじいちゃんよかったねぇ(葬式代カンパ)

2013-03-19 | Weblog

 葬式代カンパするぜ 衆院選で供託金没収の94歳に共感:

 「日本国憲法を守ろう」と94歳で衆院選埼玉12区から立候補するも、最下位で落選した川島良吉さん。「葬式代」だった供託金300万円は失ったが、その行動は共感を呼び、全国各地から葬式代カンパの申し込みが相次いでいる。札幌市のパンクロッカーは「オジイちゃんありがとう! 葬式代は俺たちがカンパするぜ!」基金を立ち上げた。

 汗と熱気が充満する東京・渋谷のライブハウス。今月9日、「SLANG(スラング)」のボーカルKO(コー)さん(42)が腹の底から絞り出すような声で歌い続ける。疾走する音の洪水。家族とともにライブに招かれた川島さんは、杖で体を支えながら舞台を凝視していた。

 「94歳のじいちゃんが、この間の選挙に出たって知ってっか?」。曲の合間、KOさんが観客に問いかけた。「こんな年のじいちゃんを選挙に駆り出させてしまった。俺たち恥ずかしいと思うよ」

 間髪入れず、川島さんが叫んだ。「恥ずかしくないよ! みんなのパワーをいただいたよ!」

 若者たちから拍手がわいた。「おじいちゃん来てくれてありがとう」。終演後、スマホや携帯のカメラに囲まれた。「戦争体験を伝えたい」と訴えた老人は満面の笑みで応えた。

 昨年12月の衆院選期間中、KOさんはネットで「94歳無所属新顔」の存在を知った。「戦争NO」「護憲」「原発反対」「命を大切に」。当選の見込みはほぼないのに、立候補することで世の中に問題提起した川島さんの思いが、「すごい伝わってきた」。

 選挙後、バンドのメンバーと埼玉県羽生市の川島さん宅を訪ね、基金を立ち上げたいと提案した。ツイッターやライブで呼びかけ、振り込まれた寄付は30万円を超えた。500円、千円の入金もある。

 KOさんは言う。

 「自分たちが政治に無関心だから、こんな状況を招いた。川島さんに会い、もっと勉強しなければと思い知らされた」

 川島さんの元にはほかにもカンパが相次ぐ。名前を明かさず現金十数万円を送付してきた人もいた。「福島中央」の消印を見た川島さんは「震災で大変だろうに、私なんかに寄付してくれて」と涙ぐんだ。

 手紙も十数通、届いた。「熱い心に打たれた」「大きな拍手を送る」。今月20日、連絡先がわかった人たちを自宅に招き、「語る会」を開く。「いただいた寄付、このまま葬式代に充てる気持ちはないよ」

写真・図版

「俺も舞台に上がりたかったよ!」。終演後、KOさん(右)とポーズを決める川島良吉さん=東京都渋谷区

写真・図版

「俺も舞台に上がりたかったよ!」。終演後、KOさん(右端)らSLANGのメンバーとポーズを取る川島良吉さん=東京都渋谷区


 以下は12月17日付ブログ:[衆院選] 開票結果、埼玉12区、新人川島良吉(94歳の気骨の立候補-反原発・日中友好外交宣言)

16日に投開票を迎える衆議院議員選挙。埼玉12区に無所属新人で立候補している川島良吉さんは、今回の選挙で最高齢となる94歳だ。

 出馬の動機は、既成政党の足並みが揃わない分裂状態に我慢ならなかったことだった。

「たまたまテレビを見ていたら、1人でも立候補できることが分かった」と語る川島さん。

供託金の300万円は、自分の葬式代を切り崩して捻出したという。

立候補締め切りの3時間前に滑り込みで届け出たが、その際、窓口の女性から「本気ですか」と尋ねられたそうだ。

 川島さんは妻や多くの友人をすでに亡くしており、家族会議を開いてサポートを呼び掛けた。

表立った街頭活動はしていないが、反原発などを公約として記載したポスターは掲示板にしっかりと貼られている。

 選挙戦で注目を集めるテーマの1つに、尖閣問題などで冷え込む日中関係が挙げられるが、日中戦争で7年間従軍した経験を持つ川島さんは、「戦後の厳しい状況を生き抜く上で、中国人は私を助けてくれた。私は彼らを良く知っている」と話す。

 高齢化社会が進む日本で、川島さんは文字通り彼らの代弁者として選挙戦に臨む。


post a comment