abc

news

日本企業 所詮、サラリーマン社長 辞任しても企業体質は変わらず(ブラックはあくまでもブラック)

2016-12-28 | Weblog

2016/12/28

電通社長が来年1月辞任 

広告代理店最大手の電通の石井直社長(65)は28日、東京都内で記者会見し、来月辞任すると表明した。女性新入社員の過労自殺を巡る労働基準法違反事件の責任を取る。対応が後手に回れば、2020年東京五輪・パラリンピックなど社運を懸けた事業に悪影響が広がりかねないと判断した。

過労などによる自殺は社会問題化し、電通の企業体質への批判は厳しさを増している。新たな経営体制で働き方の変革や業務の見直しなどを進めて信頼回復を急ぐ。

石井氏は記者会見で「過重労働を阻止できなかった。心よりおわび申し上げる」と謝罪した。


2016 ブラック企業大賞に電通

長時間労働やパワーハラスメント(パワハラ)などを従業員に強いる悪質な企業や法人を選出する「ブラック企業大賞2016」の授賞式が12月23日、都内で開かれ、新入社員が長時間労働の末、過労自殺した電通がノミネート企業10社の中から大賞に選ばれた。選考理由として、「過酷な状況を放置し続けてきた。日本を代表する人権侵害の企業だ。強い怒りを込めて授与する」と読み上げられた。

ウェブサイトでの投票数で選んだ「WEB投票賞」には、2011年以降パワハラによる自殺が相次いだ日本郵便が選ばれた(5958票)。日本郵便は特別賞にも選ばれた。また、ブラックバイト賞には、元従業員がアルバイト学生を殴るなど刑事事件にも発展したDWE JAPAN(「しゃぶしゃぶ温野菜」FC企業)が選ばれた。

 

ブラック企業大賞、電通などノミネート企業10社を発表

弁護士やジャーナリストなどでつくる「ブラック企業大賞」実行委員会は12月1日、電通などノミネート企業10社を発表した。ノミネートされたのは、エイジス、電通、ドン・キホーテ、プリントパック、関西電力、佐川急便、サトレストランシステムズ、宗教法人 仁和寺、ディスグランデ介護(茶話本舗FC企業)、日本郵便。

●「ジャニーズ事務所をノミネートして」の声も

ノミネート企業の選考に際しては、約30社から長時間労働やパワハラの有無などの基準に沿って絞ったという。厚労省記者クラブで開かれた発表会見で、内田聖子委員(NPO法人アジア太平洋資料センター事務局長)は、マネージャーと会社のトラブルをきっかけに、SMAPが解散することになったことから、「ジャニーズ事務所をノミネートしてほしい」という要望が100件以上来ていたと明かした。ただし、選考基準から外れるため、ノミネートはしなかったという。

企業のノミネート理由の多くは、長時間労働やパワハラだった。竹信三恵子委員(和光大学教授)は、「日本の会社のよくある労務管理の仕方がつもりつもった結果という事例が多かった。当たり前だと思っていた積年の体質が問題点としてきっちり表面化して来た」とまとめた。

一方、委員の佐々木亮弁護士は、近年は労働問題の傾向が変わっているとも指摘。「昔は追い出し部屋など、辞めさせる問題が多かった。近年は、人手不足から求人情報と労働条件が違うケースや、辞められない相談が多い」と語り、ノミネートされた企業以外にも問題があるとの認識を示した。

佐々木弁護士は、「情報が非常に早く、(ニュースが)埋もれてしまう、年間通じてノミネートすることに意味がある」とアワードの意義を説明した。

大賞など、各賞については、12月23日に東京都内で開催する授賞式で発表する。事前にウェブサイトでの投票を行い、イベントで行う投票とあわせて、ウェブ投票賞を決める。大賞など、ウェブ投票賞以外の賞は、同実行委員会の審査で決める。ノミネート企業は、授賞式に招待するという。

●実行委が挙げたノミネート理由(要約)

▼エイジス

JASDAQ上場の棚卸し代行業者。違法な長時間労働を行なっていたとして、千葉労働局から是正勧告を受けて、社名を公表された。厚労省が行政指導段階で、違法な長時間労働を行なっている社名を公表するようになってから、全国初のケース。

▼電通

2015年に入社1年目の高橋まつりさんが過労自殺。25年前には入社2年目の男性社員が過労自殺。3年前にも30歳の男性社員が過労で病死。十分な改善策を実施せず、厚労省の抜き打ち強制捜査を受けた。

▼ドン・キホーテ

最長3カ月で415時間の時間外労働など、36協定に違反する長時間労働をさせた。書類送検され、50万円の罰金。

▼プリントパック

印刷サービスの企業。2013年に労働組合が結成された後、組合員に対する配転命令やボーナスを支給しないなどの扱いをしたとして、2016年7月に京都府労働委員会から不当労働行為と認められた。

▼関西電力

高浜原発1、2号機の運転延長申請を担当していた管理職の男性が2016年に自殺した。1ヶ月の残業が200時間を超える月もあった。過労自殺として労災認定された。

▼佐川急便

経理などを担当していた男性社員が2011年、うつ病で自殺した。直属の上司から、エアガンでうたれたり、つばを吐きかけられたりするなどの嫌がらせを受けていた。上司は退職したいと訴える男性に「そんなの関係ない」と残務処理を指示していた。2016年、仙台地裁は労災を認定した。

▼サトレストランシステムズ

「和食さと」「すし半」「さん天」などの飲食店を展開。2015年12月、長時間労働、残業代の未払いで、かとく(過重労働撲滅特別対策班)による強制捜査が入った(その後、約650人の従業員が総額4億円あまりの未払い賃金を支払う)。また、16年9月には、労働基準法違反で同社や部長らが書類送検された。

▼宗教法人 仁和寺

元料理長の男性が、時間外労働がほぼ毎月140時間だったほか、年間の勤務日数が「356日」、うち349日は連続出勤だった。男性は仁和寺を相手に慰謝料などを求めて提訴。2016年、京都地裁は男性の訴えを認め、約4200万円の支払いを命じた。

▼ディスグランデ介護(茶話本舗FC企業)

大手デイサービス「茶話本舗」のフランチャイズ店舗。今年、従業員に対する賃金未払いなどを理由に労基署から是正勧告があった。人手が不足しており、休憩時間がほとんど取れない状態だった。サービス残業など劣悪な労働環境も報告されている。

▼日本郵便

2011年以降、パワハラを理由にした自殺が相次いだ。2016年10月福岡高裁は、心疾患で亡くなった男性社員について、死亡との因果関係は認めなかったものの、上司からのパワハラがあったとして、同社に330万円の支払いを命じた。

(弁護士ドットコムニュース)


参考:

2015 ブラック企業大賞に「セブンイレブン」

パワハラや長時間労働、賃金未払いなどを従業員に強いる悪質な企業を選出する「ブラック企業大賞2015」の授賞式が11月29日、東京都内で開かれ、セブン-イレブン・ジャパンが大賞に選ばれた。

 今年で4回目となるブラック企業大賞は、弁護士やジャーナリストなどでつくる実行委員会が主催。今年ノミネートされた、セブン-イレブン・ジャパン、暁産業、エービーシー・マート、フジオフードシステム、明光ネットワークジャパン(明光義塾)、引越社関東(アリさんマークの引越社)の6社から大賞を選出した。

セブン-イレブン・ジャパンは、フランチャイズ加盟店主の見切り販売を妨害するなど、過酷な搾取をおこない、そのしわ寄せが学生アルバイトに及び「ブラックアルバイト」が問題化しているとして、ブラック企業大賞に選ばれた。

このほか、「ブラックバイト賞」が、個別指導塾「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパンに贈られた。「ウェブ投票賞」は、アリさんマークで知られる株式会社引越社関東が、ウェブ投票で他のノミネート企業を大きく引き離す11875票を獲得して、受賞した。引越社関東は「アリえないで賞」にも選ばれた。「特別賞」にはパワハラで未成年の労働者が自殺に追い込まれたとして、暁産業株式会社が選ばれた。