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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

2021年12月11日 | 日々のこと

晴、10度、70%

 庭にはすでに早春に咲く花たちの蕾が見え始めました。まだ固い緑の蕾です。葉を落としたそのすぐ後から蕾は膨らみ始めます。寒い日をいく日も乗り越えて色付き、花咲かせます。一つ一つの蕾を愛おしいと思いながら、せっかちな私は早く咲いて欲しいとも思います。

 掃除をしていてうっかりと落とした「ラベンダー」の蕾を部屋に挿していると、小さな花が一つ紫に染まっています。葉からはあの「ラベンダー」の香りが立ち上がります。

 「いちご」の蕾がまた開きました。4つほどすでに緑の「いちご」になり始めています。「赤くならなくてもいいよ。」と声をかけます。 生きている証を見せてくれるだけでこの時期の庭では嬉しいものです。

  丸い大きな蕾をつけたまま2ヶ月、「椿」です。あと2本の椿も花芽が膨らんでいます。待ち遠しい、「お正月前に咲いてくれるといいなあ。」と撫でてやります。

 「沈丁花」「花桃」「つつじ」も小さな花芽を蓄えています。蕾ではありませんが「レモン」が色付きました。 今年も豊作、もうすぐ友人たちの元に送り出します。冬の庭、私も草木も今から寒さを越します。 


とんかつ

2021年12月10日 | 昨日のお昼ご飯

雨、9度、60%

 油の中でジューッと気持ちの良い音を出して「とんかつ」が揚がりました。「とんかつ」独特の匂いが台所に広がります。

 私が育った家では「とんかつ」は外で食べるものでした。母が「とんかつ」を揚げているのを見たことがありません。行く店も決まっていました。子供の頃は「きやす 」というご夫婦でやっていた小さな店でした。私が学校で上京してからは母はやって来る度に「蓬莱亭」に「とんかつ」を食べに行きました。「とんかつ」によらず「すき焼き」も外で食べるものでした。

 結婚してこの何十年、私は外で「とんかつ」を食べたのは数えるほどしかないと思います。まだ料理もよくわからない、母が手本を見せてくれていないので「とんかつ」一つ、粉を付ける順番をよく間違えました。でも、「とんかつ」は難しい料理ではありません。「とんかつ」が揚がるのを見ながら「なぜ母はとんかつを家で作らなかったのかな?」と思います。思い出せば「ご飯」を炊いてもいつも硬さが違うような母でした。自分が「とんかつ」を作るようになって以来そんな母を疎ましく思います。

 揚げたての「とんかつ」に「米酢」をちょっと浸して食べるのが好きです。しっとりと湿るのが嫌なので、つけてはすぐに口に運びます。お酢の甘みが油、脂と合わさっていい相性です。そして口を忙しく動かしながらやっぱり考えています。「母は何故とんかつを作らなかったのかな?」サクッと口の中で「とんかつ」を噛むたびにこの思いがこみ上げてきます。


本の栞

2021年12月09日 | 

晴、8度、78%

 滅多にしない本棚のを掃除をしていました。本と本の間には埃がうっすらとたまります。年末で忙しいなどと言いながら決まって座り込んで本を読み始めるのが、本棚の掃除です。古い本に読み入ることもしばしば、「あら、こんな栞が!」なんども読んだ本なのにその本にこんなに素敵な「栞」がついていることに改めて気付きます。

 昔は文庫本にも細い紐の茶色の「栞」が付いていました。もちろん単行本にも、いつ頃からか「紙の栞」に代わり今では「栞」のついていない本がほとんどです。「栞」がわりにページの隅を折ったり、身近にあるものを挟んだり、短い紐の「栞」がいい仕事をしてくれていたのを思い出します。

 昨日手に取った本の「栞」はピンク、しかもグログランのリボンです。「いいなあ、この栞。」幾度も撫でてその柔らかさを確かめます。この同じ作者の本があと三冊あります。早速調べると、ハードカバーのもう一冊に「栞」がついています。本の内容に合わせてこちらはブルーと白のストラプのリボンです。 

 本って、その紙の質、表紙のカバー、書体、段組に至るまで本の装丁を見るのも楽しみです。装丁を手がけた人の名前を奥付に確かめることもあります。こんな素敵な「栞」が他にもあるかなと掃除もせずに見て回りましたが、最高はこの二冊。

 実用的にも「栞」は大事です。こんな贅沢な「栞」がついてる本は私の宝物です。


オットマンに座っていたら

2021年12月08日 | 日々のこと

小雨、12度、60%

 背も低く足も短いので座面の低い椅子に座ると安心します。足がしっかりと床につくからです。モモが高齢になって跳躍力が落ちました。無理をさせないためにベットへ登るステップとして買ったのが「オットマン」足乗せでした。モモが逝った後もココがそのうち必要だろうと家の片隅に取り置いていました。足乗せですから座面が低くこれなら座り心地もいいだろうと編み物をする時に使うことにしました。

 思うように時間が取れませんが長い時は2時間ほど座り続けます。立ち上がる時、左臀部の足の付け根に違和感を覚えるようになりました。痛みではなく重い感じです。それが数日前、ココに促されて散歩にと立ち上がった途端に電気のような痛みが臀部に走りました。恐る恐る足を前に出します。普通に歩けますが散歩の間もギクシャクした感じが残っていました。お風呂でゆっくりと温め優しくさすります。打ったり転んだ覚えはありません。「一体なんだろう?」翌日痛みがあるようなら病院行きを考えました。

 痛みは立ち上がった瞬間だけでしたが、ベットに入っても原因を考えていました。同じような経験がずいぶん以前にあったことを思い出しました。香港、日本間、3時間ほどのフライトの後のことです。JALに乗ると左臀部が重く降りてしばらくは足取りが重くなりました。キャセイの飛行機では同じ時間乗っていてもそんなことはありませんでした。ヨーロッパなどの10時間以上のフライトの時はいつもキャセイでしたが、足腰に異常は出ませんでした。「JALのシートが私に合わないのだろう。」と結論付けていました。

 痛みが出た翌朝、痛みも違和感も全くありません。編み物をする時に別の座面の低い椅子に替えました。 アウトドアー用のイージーな椅子です。寒さ防止にムートンマットを敷いて座ります。この椅子に買えて3日経ちました。足、臀部共に痛みも疲れもありません。

 右足を上にして足を組む癖があります。左臀部は右足の重さで押されます。これは私の癖、その癖と座るもののシートの硬さや形状で痛みが出たのだろうと思います。何気なく座る椅子ですが、長時間座るとなると選ばなくてはと思います。一日座り詰の仕事をしたことがありません。夢中になって刺繍や編み物をする時だけです。本を読む時はベットでごろり。若い頃より寒さを感じるようになりました。冷えも良くないのでしょう。この歳になって椅子の大事さに気付くなんてと、「オットマン」を見ながら一人笑いました。


ヒイラギ

2021年12月07日 | 

晴、8度、70%

 早朝走っていると、フッと鼻をかすめる優しい香りがあります。一瞬です。立ち止まり周りを見回しますが、この季節花らしいものが見えません。夕方の散歩時にこの香りに立ち止まりました。やや高めの木に小さな花が咲いています。 葉を見ればなんの花か一目瞭然、「ヒイラギ」です。「そうだった!ヒイラギの花は香るのよね。」と思い出します。白い小さな「ヒイラギ」の花が香ると知ったのは帰国してからでした。

 クリスマスの飾りに使われる赤い実のついた「ヒイラギ」をすぐに思い浮かべます。ところがこの香る「ヒイラギ」は立春に角先に飾るイワシの目を刺す「ヒイラギ」です。クリスマスの「ヒイラギ」は「西洋ヒイラギ」、イワシの「ヒイラギ」は日本ヒイラギです。黒っぽい実を付けます。「ヒイラギ」のトゲのある葉は和洋どちらにしても魔除けに使われていることに興味を覚えます。

 この香る「ヒイラギ」は「金木犀」と同じ仲間だそうです。「金木犀」ほど強い香りではありません。フッと香ったらおしまい。寒さの中の花の香りには敏感になります。そして、数日もすれば香りがなくなります。花の香りの乏しいこの季節の貴重な贈り物です。


ピスタチオシフォンケーキ

2021年12月06日 | おやつ

晴、7度、70%

 「ピスタチオ」のお菓子がブームです。スーパーに行くと行く度に新製品が出ています。小さな緑色のナッツは独特の風味を持っています。「ピスタチオ」の取り憑かれてかれこれ40年、硬い殻を割って食べ続けてしまいます。

 お値段が張るピスタチオ、このブームで「ピスタチオプードル」、(ピスタチオを粉末にしたもの)が製菓用に売り出されました。 粉の一部をこの「ピスタチオプードル」に置き換えて焼き菓子は作ります。「ピスタチオ」が香ります。やや緑色をしています。これでシフォンケーキを焼きましたが、緑の色も「ピスタチオ」の香りもないものになりました。「ピスタチオ」の色と香りを求めて数回目のシフォンケーキ作りです。この「ピスタチオプードル」を使って「バームクーヘン」「クッキー」も作りましたがやはり発色、香りがありませんでした。

 製菓専門店で「ピスタチオペースト」が売られていました。お高いけどエイっと買いました。 チューブから出すときに香り、味を確かめました。やや香ります。味はほとんどなくナッツの脂肪分を感じます。「ピスタチオプードル 」「ピスタチオペースト」「ピスタチオオイル」を使って今回は焼きました。「ピスタチオ」攻めです。

 型から外すときに「ピスタチオ」のいい香りがしました。香りだけでも幸せです。 ドキドキしながら切り分けました。市販のお菓子のようなしっかりした「ピスタチオ」グリーンではありませんが、緑に色づいています。

 昨日のおやつです。匂いよし、色よし。パクリと口に。口に入れると「ピスタチオ」ナッツの香りいっぱい、そして「ピスタチオペースト」のおかげでしっとり感が違います。「ピスタチオプードル」のぶつぶつも功を奏してナッツ感満載です。

 もしかしたら数十年焼き続けて来たシフォンケーキの中で一番美味しいかも。自分の美味しいに辿り着くまで試行錯誤です。


フカフカの付け襟とスヌード

2021年12月05日 | 身の回りのもの

晴、7度、66%

 福岡の冬は北風が吹きます。日本海からの北風は気温をぐっと下げます。30年、暖かな国で暮らしました。10度を下がることは年間10日ほどでした。すっかりそんな気候に馴染んだ身体には北風の吹く寒さは堪えます。

 首回りを温めると寒さを感じないと知ったのは帰国してこの4年です。育った土地とはいえ高校を卒業して以来この土地を離れました。若い頃は北風に向かってセーラー服で過ごしました。今とは年齢が違います。暖かな土地に暮らしていましたが、日本への一時帰国、寒い国への旅行のために防寒着は持っていました。マフラー、毛皮の「スヌード」、毛皮の「付け襟」も持っていましたが、ほとんど使うことはありませんでした。

 ところが帰国以来、それらの首巻きが大活躍です。秋も深まるとまずスカーフを首に巻き付けます。そのうち薄手のマフラー、大判のマフラーと徐々に巻きつけるものが厚く、重くなります。ノーカラーのジャケットやコートには、 毛皮の「付け襟」をします。薄くて飾り物のようですが、実はとても暖かです。しかも取り外し便利と来ています。大寒の頃はこの「付け襟」の上にマフラーを巻きます。「スヌード」と呼ばれるすっぽりと被るタイプの襟巻きが流行り始めたのは10年ほど前でしたか、クショッと首回りで厚さを増す「スヌード」も便利な首巻きです。帰国前に買い求めておいたのは大きめな毛皮の「スヌード」でした。 きっと外出用だわと思っていたのですが、今では日常にも使います。と言うのも大きさです。頭の小さい私がこの「スヌード」を被ると首ばかりか肩も覆ってくれます。肩先が温かくなります。ただ鏡に映る自分を見ると黒い物に埋まったように見えるのが難点です。

 まさかこんなに使う日が来るとは思わずに求めておいた防寒具たちです。日に日にマフラーの有効的な巻き方も覚えています。外に出るときばかりではありません。古い日本家屋です。暖房の効いた部屋から一歩隣の部屋へ行くと寒く、この寒暖の差はゾクッとします。家の中でも首に何かを巻いています。まだ12月です。年明けて本格的な寒さになると一体どんな格好しているものかとふた回りほど太って見える鏡の私の姿に笑います。


義母のインフルエンザ予防接種

2021年12月04日 | 義母とのこと

晴、9度、56%

 今年はインフルエンザのワクチンの生産量が少なかったそうです。高齢者の接種までふた月待ちました。毎月初め問い合わせました。行きつけの病院以外も尋ねました。かかりつけの病院以外は断られます。施設は集団生活ですので少しでも早く接種させたいと思っていました。今月に入ってやっと余剰分が出たので接種できることになりました。当初来週の月曜日に受けるつもりでしたが、病院側から手持ちの数が少ないので少しでも早く来院くださいと連絡がありました。予約も受け付けてはくれません。そんなわけで、雨が朝から降る中、昨日義母と病院に行きました。

 病院に行くために、朝早くから職員の人の手を煩わせます。寒くなっていますから、着るものも多くなります。迎えに行くと、玄関に車椅子に座って待っていました。私を見ても微笑みません。「あれ?具合が悪いのかしら。」と心配になります。私の車へは職員の方が手慣れた様子で乗せてくれました。小降りになった雨の中、病院前で義母を車椅子に移すのは私の仕事です。会うたびに足腰の力が弱くなっています。車椅子へあと一歩が大変です。すると通りがかりの女性が手を貸してくださいました。「私、病院の職員です。」おかげでやっと車椅子に座らせることができました。

 予防接種と整形外科の簡単な診察でお薬を出してもらいました。別条はないのですが、どこが痛いここが痛いと言うのだと施設の職員から聞いています。

 会った時から様子がいつもと違うと思っていました。表情がなくなっています。私の言葉や医師の言葉への反応がなくなっています。かと思うと急に取り留めのないことを話し始めます。私の携帯から主人に電話、代わるといつもは表情が和らぐのですが、主人が話しているのを聞いている様子がありません。

 認知症が進んでいることもあるのでしょうが、高齢者特有の表情、感情の表れが少なくなることがこのたった2ヶ月で急に進んだと感じます。薬局での待ち時間が長くなりました。私が話しかけてもほとんど頷くだけです。一人暮らしよりは施設にいると他人との接触があり刺激があるのではと思います。その一方、他人任せになることで主体性がなくなります。94歳の義母、訪ねてくるのは私だけの現状です。抱きかかえ乗り降りをさせる時、義母の暖かな体の匂いがします。昔と変わらぬ匂いです。「老いること」の難しさを感じます。小さくなった体を車に乗せるとホッとしたものの涙が出て来ました。

 家に帰って義母との時間を思い返しました。何かすっきりとしない重いものが私の中に残っています。冷たい雨、年の瀬に向かうこの季節、理由なく済まない気持ちで今朝も目覚めました。「生きて行く」ことの大変さを思う一日でした。


フクロウのブローチ

2021年12月03日 | 身の回りのもの

小雨、7度、74%

 冬が急にやって来ました。厚手のセーターやジャケットに袖を通す機会が増えました。帰国後、最初に編んだ自分のジャケットはあまり着る機会がなかったのですが、今年は大活躍です。ウールのコートやジャケットにブローチをつけるのが好きです。高価な宝飾品は持っていませんが、アクセサリーと呼ばれるもので一番数持っているのがブローチです。

 先日、フクロウのブローチを見つけました。たくさん作っているメーカー品ではないので、早速申し込みました。年末の私へのご褒美を先取りしました。自分への小さなプレゼントです。送ってくださった方が「フクロウ」は「不苦労」ですよと教えてくださいました。大した「苦労」もせずに生活させてもらっているのに気恥ずかしく感じます。

 手編みのジャケットの胸に、 赤い頭のフクロウは色のコントラストよく映ります。ダークグリーンのニットのマントにはどうかな? これまた赤が効いています。こんな小さなものが胸についているだけで、気持ちが弾みます。

 もうしばらくすると厚手のコートの登場です。この冬をフクロウ「不苦労」と一緒に乗り越えます。


牡蠣とほうれん草のキッシュ

2021年12月02日 | 昨日のお昼ご飯

晴、7度、65%

 牡蠣のおいしい季節がやって来ました。今では年中食べられるそうですがやはり冬の牡蠣が一番と思います。スーパーの店頭のパック詰めされた牡蠣は小さいなあと、地元の牡蠣を売ってる店を見つけました。火を入れると小さくなる牡蠣と鰻は大きければ大きいほど嬉しい。

 小さなキッシュを作りました。15センチの型にさっと火を入れた牡蠣とほうれん草を並べます。牡蠣は一面に隙間なく詰めました。あっさりと湯がいただけの牡蠣を柑橘酢で食べるのもいいのですが、クリームやチーズと合わせると濃厚さが増します。炒めた時に出た牡蠣の汁も余さず卵汁(アパレイユ)に入れました。

  縮まずにふっくらとした牡蠣です。牡蠣がジューシーなままです。きのことの相性もいい牡蠣ですが、ほうれん草は彩りを添えてくれました。

 ちょっと贅沢なお昼ご飯、牡蠣の季節の幕開けです。