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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

黒いおせんべい

2016年08月11日 | 日々のこと

曇り、26度、92%

 おせんべいといっても沢山の種類があります。甘いの辛いの柔らかいの硬いの、お米の粉で作ったもの小麦粉で作ったもの。子供の頃近くにおせんべい屋さんがありました。おじさんが店の奥でおせんべいを焼いています。きれいなおばさんがお店番をしていました。自分の家用に少しだけ買うこともあります。お遣い物に箱に入れてもらうこともありました。確か、「花見煎餅」という屋号の店でした。母について買い物に行くと、きれいなおばさんがザラメの付いたおせんべいを私にくれます。時には白いアイシングが付いたおせんべいのこともありました。実はそのどちらも苦手な食べ物でした。砂糖の甘さの後にお醤油の味が口に来た途端、かじるのを止めます。おばさんは子供だから甘いおせんべいが好きだと思ってくれたのでしょう。手に握ったまま店を出ました。

 この歳になっても、甘いおせんべいよりは塩味のおせんべいの方が好きです。塩味のおせんべいならご飯の代わりにバリバリと食べることもあります。止まりません。日本からのお土産によく頂くのは坂角の海老のおせんべい、軽くて見栄えのいい海老煎です。折角の頂戴物なのに心の中で思います。カルビーのかっぱ海老煎の方が美味しいかもしれない。そういえば最近はおせんべいをお土産に頂くことが少なくなりました。

 時折空港で主人が買って来るおせんべいがあります。 大きな袋入り、味も形もお楽しみ袋のようにあれこれ入っています。この中に大きな黒いおせんべいが必ず1枚あります。大きいので目立ちます。この写真、もう食べてしまった後です。黒いおせんべい、黒胡麻のおせんべいではありません。初めて口に入れた時には海老煎の香りです。後ろ書きを辿って行くと、イカスミ。そういえば磯の香です。

 黒いおせんべいの話をしていると、最近は炭の粉を入れた黒いおせんべい、黒胡椒で作った黒いおせんべいもあると聞きました。炭の粉は私もクッキーを黒く色付ける時に使います。無味無臭の炭の粉です。黒胡椒のおせんべい、辛みが強くなければ頂けそうです。

 大きな袋に大小2枚のみのイカスミのおせんべい、黒い色が目を引きます。イカスミと思って食べると海老のかけらとともに口の中に海が拡がります。2枚しかないから私にとっては貴重品です。

 「花見煎餅」のきれいなおばさんに手渡して欲しかったのは黒胡麻一杯の丸いおせんべいでした。おじさんが病気で亡くなって、お店はまだ私が子供のうちになくなりました。子供心におばさんがきれいな人だったことが記憶に残っています。


マイペースなモモさん

2016年08月10日 | もも

曇り、27度、86%

 昨日は8月9日、つまりパグの日でした。朝の散歩の途中で気付きました。パグには正装があります。パグの正装はほっかむり。そして、8月9日ばかりはこの正装したパグがネット上に沢山ポストされます。

 モモさん、ほっかむりはもとより頭の上に物が乗るのが嫌いです。そこで、お散歩の途中で休憩した隙に散歩バックに入れてあったハンカチを被せてみました。お疲れですので、前足でガシガシと取る気力もありません。やったとばかりに2、3枚パチリ。

 相変わらずお散歩のコースはモモさん自分で決めます。夏は必ず散歩の途中で2回ほど腹這いになって、休憩。この休憩の場所もここ10年近く変わりません。「さあ、お散歩に行こう。」と言うと喜んで起きて来ます。リーシュを付けて、玄関のドアを開けた途端にモモさんウッと立ち止まります。家の中は24時間クーラーが付いていますが、一歩外に出ると熱気です。お散歩に行きたい気持ちがそがれるように立ち止まります。その間数秒、意を決して家から出るようです。

 お決まりの休憩場所に来ると、冷たい水を飲んで腹這いに。 これは後ろ足としっぽです。きれいに延びてくれます。モモさんの散歩道は可哀想な事に全てアスファルトです。モモさん、大も小も用を済ませると、後ろ足でそのアスファルトをガリガリと蹴ります。このアスファルトのおかげで、モモさん爪切りが不要です。ただ2本、一年に1回爪を切ってもらいます。前足のやや上についている親指の爪です。この爪は地面に触れません。くるりと巻いて鋭利ナツメです。伸びて来るとしきりに舐め始めます。

 最近ふと気が付く事がありました。永年お散歩で会っていた犬たちの姿がひとつ、またひとつと見えなくなりました。人の入れ替わりの多い香港です。自国に連れ帰った犬たちもいるのでしょうが、亡くなったと聞く犬もいます。ありがたいことにモモさん12歳も後半、元気にしていてくれます。さあ、今から朝の散歩に出かけます。また、玄関でウッと立ち止まるモモさんです。昨年のほっかむりは、おやつで釣っての写真でした。


一晩で体重が2キロも減ってしまいました。

2016年08月09日 | 日々のこと

曇り、28度、87%

 秋以降に考えていた我が家の予定が、随分先に延期しなくてはならないと分かったのは、ちょうど主人の誕生日の日でした。夕方に受けたその連絡、還暦の祝いのその日です。胸の中に石が詰まったように重くなりました。主人が帰宅するやその事を告げます。冷静に受け止めてくれましたが、何か手立てはないものかと模索してくれています。二人してお祝いでもありますから努めて普通に休みました。

 いつもの時間にベットに行って、コトンと寝るのはいつものことです。ところが寝付いて3時間後目が覚めました。目が覚めて、さて、予定の後ろ倒しで私がしなくてはならないことを考え始めると、頭の奥からズンズン目が覚めます。いやいや、こんな時は寝なくてはと思っても、頭の中ではいろんな事務処理のことで一杯です。仕方ないと、起きてPCのスイッチを入れて来年の旧正月の休みやら六曜やらを調べます。いつも起きる時間になりました。ベットに戻って、少しウトウトしたように思うのですが眠ったような感覚はありません。ウジウジしているのもなんです、起きて服を着替える時体重を量りました。2キロ昨日より減っています。

 私は減量する必要がない体型です。2キロ減るのは、この暑い夏のこと心配になりました。しかもたっった一晩です。祝いの膳のものはきれいに食べ上げました。美味しいドンペリもしっかり頂戴しました。その日は土曜日。家でまず片付けることの出来る事務処理をします。午前中はそんなことで動きました。昼ご飯の後、お昼寝といってベットに横になりましたが、目は閉じていても眠れません。食欲はあります。主人は、「考えてもどうにもならないよ。」と言ってくれますが、実際しなくてはならないことが山積みです。その晩も前の晩と同じく、3時間ぐらいで目が覚めたまま寝れませんでした。もちろん、こんな状況では走りには出かけません。

 土曜、日曜と丸々主人が家にいました。流石に日曜の朝、家の用事を済ませたばかりの私が「寝るから。」と告げるとびっくりした様子です。朝から横になることなんてありません。身体の調子が悪いのではありません。寝てないために頭の中がボーッとしていて、胸の中にはやるべきことが詰まっているだけです。少しコトンと寝れました。午後も少しコトンて寝ました。夜は眠たいのを我慢して、ぎりぎりでベットに行きました。3日目にしていつもの時間まで寝ることが出来ました。今朝もいつもの時間に目が覚めます。体重も戻って来ました。

 昨日、主人が電話をかけて来ました。「養命酒を買って帰るから、飲んでみなさい。」余程心配したのだと思います。香港には養命酒が売られています。小さい時母が飲んでいるのを隠れて随分頂戴しました。私は虚弱体質ではありません。冷え性でもありません。のぼせもないし、ただただ眠れなかっただけのこと、養命酒を買って来てくれても2日で飲み上げてしまいそうです。「普通のワインでいいわよ。」と電話を置きました。

 体重も戻って来ています。寝ることがこんなに大事だなんて、今更に気付きます。気持ちの踏ん切りも着いて、予定を後ろ倒しすることで新たに予定を立て始めました。

 寝なかっただけで、身体はそれに反応して危険信号を発してくれました。身体の信号に耳を傾けてひとつしかない心と身体を大事にと思います。

 

 


ラズベリーとバナナのパルフェ(アイスクリーム)

2016年08月08日 | 菓子

曇り、28度、87%

 卵の黄身を使う本格的なアイスクリームは、黄身の殺菌、火の通し方が難しく手間がかかります。あるものを合わせて作るフローズンヨーグルトを先日紹介しました。嬉しいことに二人の方が早速作って写真付きで美味しかったと言ってくださいました。嬉しいなあ。という訳で、フローズンヨーグルトよりは一手間かかりますが、ラズベリーとバナナのパルフェを紹介します。

 パルフェとはフランス語で、パーフェクト。手間がかからないのに美味しいからこう名付けられたとか、一般には生クリームをベースにした冷菓(アイスクリーム)を指します。フードプロフェッサーやブレンダー、アイスクリームメーカーがあれば簡単に出来ます。コクはありますがさっぱりとしたアイスクリームです。用意するものは、バナナ2本、ラズベリー40グラム(冷凍でも良い)、生クリーム200cc、ヨーグルト200cc、お砂糖120グラム、レモン汁少々。これらをブレンダーにかけます。 すっかり撹拌すれば滑らかな口当たりに、フォークなどで潰して作ればバナナやラズベリーが口に当たりプチプチ感があります。これをアイスクリームメーカーに入れてしっかりと空気を含ませます。 ない場合は金属ボールに撹拌したアイスクリームの素を入れて、冷凍庫に入れます。固まり始めるとハンドミキサーで撹拌する。また冷凍庫に戻して、固まり始めたら撹拌するを繰り返します。回数多くすれば、きめ細やかなクリームが出来ます。後はしっかりと冷凍庫で固めます。

 色がほんのりとピンクです。苺の赤とラズベイーの赤では色味が違います。ラズベリーの赤は可愛い。これをお客様にお出しすると、バナナが入っていることに気付く人は殆どいません。でも、バナナが入ってますと申し上げると、その匂いに気付かれるようです。もしアルコールを入れたいと思われるなら、キルッシュのような透明感あるリキュールがお勧めです。

 立秋を過ぎましたが、まだまだ暑い日が続きます。こんな簡単なパルフェなら、台所に立つのも苦になりません。


香港動植物園

2016年08月07日 | 香港

晴れ、28度、87%

 香港にも動植物園があります。香港島セントラルのオフィス街から山向きに20分上ると入り口に着きます。つまり斜面に出来た動物園です。イギリス統治下時代の総督邸宅の直ぐ真上、日本占領下には「大正公園」といわれていた場所です。

 動物園ですが、像やキリンはいません。以前はジャガーがいましたが数年前に亡くなり剥製で保存されています。強いていえば類人猿の種類が多いこと、 亜熱帯の鳥達も広く飼われています。 赤フラミンゴが暑さを避けて木に上っています。

 朝は太極拳をする地元の人で賑わいます。この暑さの中を観光客と思しき人が汗ダクで下から上がって動物園にやって来るのを見ると、この動物の少なさにがっかりするのではないかと思います。まだジャガーが生きていた頃には、わざわざジャガーの檻の前までよく挨拶に行きました。我が家からセントラルやガムチョンに買い物に出るときの私の通り道です。ジャガーの檻はちょっと遠回りしなくてはなりません。それでも動物園らしい動物といえばこのジャガーぐらいだと思っていました。剥製になったジャガーはひと回り小さく見えました。早朝この公園からは類人猿達の声が聞こえます。 暑い季節が続きます。早朝が一番の活動時間なのでしょう。

 道に立つ案内掲示板には、 動植物園のところにペリカンのマークが付いています。ペリカンがいたのは動植物園ではなく、セントラルのお隣ガムチョンの斜面に20数年前に新しく作られた「香港公園」です。いまでもペリカンがシンボルマークに使われていますが、もう既に亡くなったのだと聞きました。人工の池を泳ぐペリカン、とてもヒョンキンで人気のあった鳥です。オフィスビルから直結している香港公園は、動植物園より歩き易い作りになっています。毎日よく手入れされて、 睡蓮の咲く池には沢山の亀の姿も見られます。

 久しぶりに動植物園をひと回りしてみました。都会の中の動物園、 木々の間からはこんな景色が見られます。見出し写真は、白臀長尾猿です。目が合ったのでパチリ。

 


薦池大納言のお赤飯

2016年08月06日 | 料理

晴れ,27度、90%

 大きな大きな大納言を頂いたのは春先のことでした。大納言は小豆の中でも大きいものを言います。普通見る大納言よりまだ大きな大納言です。京都の与謝郡の薦池村で作られているのだそうです。生産量が少なく一般市場では売られていない貴重なお豆です。さて、何を作ろうか、あんこにするにはもったいない色形。小豆の形をそのままお見せしたい、という訳でお赤飯に使う事にしました。

 我が家のお赤飯、必ず蒸して作ります。しかも餅米だけです。この大納言の茹で汁に餅米を一晩漬けて色を付けます。お赤飯に向くささげという種類の小豆は、皮が破れ難くあのお赤飯独特のいい色がつきます。この大納言の茹で汁の色はやや暗めの小豆色です。一晩置いた餅米と小豆を合わせて蒸すこと20分。 小豆の香りと餅米の香りが台所に立ち込めます。大きな小豆ですからちゃんと火が通っているか、一口ポイ。なんとも濃厚な小豆の味がします。皮も破れることなく艶々です。

 このお赤飯、主人の還暦のお祝いに作りました。お赤飯の出現には主人も意表をつかれた様子です。立派な小豆がいっぱい入ったお赤飯、主人も私も小豆とご飯別々に食べていました。普通のお赤飯なら小豆とご飯一緒に口に入れるのに、小豆をお箸でつまんでは口に運びます。この大納言、大きいのでご飯と一体化しないようです。食べながら、「おぜんざいにすれば良かったね。」と話しました。それにしても立派な小豆です。

 お赤飯をもっと大きな花豆で作る地方も金時豆で作る地方もあると聞きます。一番びっくりしたのは北海道の甘納豆のお赤飯です。お豆を炊く必要がなく蒸す時に甘納豆を入れて作ってみました。おっかなびっくりで口に入れたら、フンワリした甘さが後を引きます。

 1日、15日には家族の健康を祈ってお赤飯を炊く家も以前にはありました。女の子のお印が来るとお赤飯で祝ったものです。祝い事がある時はお赤飯を和菓子屋さんに注文しました。私の母はお赤飯を作った事がないかもしれません。

 うっすらと塩味に作ったこのお赤飯、噛めば噛むほど美味しく感じました。おごちそう様でした。


おかげさまで主人が還暦を迎えました。

2016年08月05日 | 日々のこと

曇り、26度、96%

 結婚して39年、主人がおかげさまで還暦を迎えることが出来ました。還暦なんて、ずっと先のことのように思っていました。60が近付くと皆さん還暦還暦とおっしゃいます。日本を離れていることもありますが、還暦ねえ、とあまり感慨もありませんでした。昨晩、夕飯時に主人が言います。「おまえのおかげでこの歳まで来れたね。」こんなお言葉を頂戴するのは滅多にありません。途端に還暦が急に重みを増しました。

 朝起きて走りながら考えます。還暦ってやっぱり凄いことかもしれません。60年を生きて来たのですから。ましてその大半をこの香港で仕事をして来た主人です。香港人、中国人との接し方、取引先はヨーロッパにまで及びます。よく働いてくれます。若い頃とは違ってストレスが身体に影響します。数年前は救急車で病院に運ばれました。主人はこの香港で4回ほど救急車のお世話になっています。その度、病院に迎えに行きます。ベットの上の主人を見ると、ホッとするのはこの時ばかりです。

 振り返れば長い付き合いです。名前と顔を知ったのは中学校の頃です。まさか「下川君」のお嫁さんになるとは思ってもいませんでした。主人にしても同じ事だと思います。いろんなことがありました。嬉しいことも辛いことも悲しいことも。お互い一番嫌なところも知っています。お互い一番いいいところも知っています。主人の60年の3分の2は私と一緒です。

 まだまだ、この香港で仕事が続く主人です。健康をと願います。あと半年で私も還暦、主人に「ありがとう」と言えるように元気でいなくては。

 皆さんに支えられてここまで参りました。ありがとうございます。今晩はドンペリでお祝いします。


一時間後

2016年08月04日 | 走ること

曇り、26度、94%

 私が朝走りに出るのは、早朝というより夜と朝の間です。西に向かって走ります。朝陽が上り始めると眩しすぎて目が開けていられません。その上気温が急に上がり始めます。出来るだけ涼しいうちに走ります。

 走り始めて間もなく、左手に香港島のセントラルが見渡せる場所を通ります。 ビルばかりです。イルミネーションを落としていますから、これがセントラルのスッピンだと思います。走り始めた20年前は、真ん中の高いIFCのビルはまだありませんでした。ほかにも沢山ビルが増えたことでしょう。見慣れた景色です。

 走っている間はいろいろと考えます。その日一日の予定に始まって、やりかけの仕事の事や義母や主人の体調、時には、こんなに元気にしていても自分の身体の中にも何か病気があるかもしれないなどと考えるのやはり年齢のせいです。気が付けば楽しいことはあまり考えていません。坂を上ってボーエンロードに入ります。野良猫さん達に朝の挨拶。声を出して「おはよう」と声をかけます。決して、「Good morning」とか「チョウサン」とか言いません。人家がなくなると、ハクビシンやヤマアラシ、一度はジャコウネコにも会いました。夏場は蛇もいます。蛇さんだけにはお会いしたくありません。毎朝会うお馴染みのジョガーの方達にも朝の挨拶。こうしていつもの場所でUターンして帰って来ます。東に向かって走ります。

 そろそろホタルが出る頃だなあと薮を探します。まだのようです。太極拳のおばさんにも朝のご挨拶。犬と一緒に走って来る人に出会います。モモもあんなに走れると連れて来れるのにと思いますが、パグは無理です。Uターンした辺から胸の中の心配事もきれいになくなっています。野良猫さん達に「また明日」と声をかけ家に向けて坂を降ります。

 約1時間後、少し朝陽が上り始めました。セントラルの街が色付き始めます。見出し写真です。ところがこの景色、あまり、じっくりとは見た事がありません。この場所を帰りに通る時には、お腹がもうグーグーです。朝ご飯のことばかり考えています。立ち止まって見るこの見慣れた景色、今日も一日が始まりました。


上は車道、下は歩道

2016年08月03日 | 香港

雨、雷、26度、95%

 モモさんがテクテクと散歩する様子を動画でインスタグラムにのせました。目敏い方がモモさんが歩いてる道は屋根が付いていますかと尋ねてくださいます。屋根が付いていますが屋根ではないのです。いつかこの道のことを書こうと思っていました。ほかでは見ることがあまりない道です。高架道路です。高架道路が2層になっていて、上を車が通ります。下は歩道になっています。英語ではflyover,米語ではoverpassというのだそうです。当然香港ではflyoverと呼んでいます。

  明るく街灯がついているのが歩道です。その上に車のテールランプが見えています。そして、高架ですから下には道があります。見出し写真は昼間です。赤い車が走っているのが車道、その下は昼間は暗い歩道です。そのずっと下に普通の道があります。オレンジの車が曲がると急な上り坂です。つまり、高架の車道は下りの一方通行、普通の坂道は上りの一方通行になっています。山沿いの急な坂道は幅が狭かったので生まれた高架道だと思います。

 歩道を下り方向に見ると、 上り方向に見ると、 下りはモモさん楽に歩いています。ところが上りとなるとかなりきつい傾斜です。

 我が家まで繋がる道は歩道はヒルサイドエスカレーターも含めて沢山あります。ところが車を使うとこの高架道を使うしか手立てがありません。家から車で出れば、この高架の一番上を通ります。家に帰るためには、一番下の坂道を上がります。我が家からセントラルのど真ん中に出るにはこの歩道を下って行くのが一番の近道です。つまり、この私は朝に夕にこの高架道のお世話になっています。 こんな景色を楽しみながらの散歩、車で降りるときはセントラルの高層ビルが目の前にワッと拡がります。

 ところが歩道をモモさんと歩いているときに、上に車が通っていることなんぞ考えたことがありません。上の車道を車で降りるときもこの道の下を人が歩いているかも知れないなどと考えたことがありません。遠くから2層になったこの道を見る時、変わった高架道路だなと気付きます。実は近くにお住まいの方達でもこの下の歩道の存在を知らない方が多いのです。1972年にイギリス人の寄贈で作られたflyovereです。


香港台風直撃です。

2016年08月02日 | 香港

雨、25度、96% シグナル8、大雨注意報

 昨晩から台風の注意報シグナル8が出ていました。台風「NIDA」香港に向けて進んで来ています。シグナル8が意味するのは、大方の交通機関は止まります。離島の多い香港です、フェリーは全て止まります。風を強く受ける2階建てバスやトラムも止まります。間隔をあけて、地下鉄が動きます。飛行機も止まります。人は出来るだけ外に出ないようにというサインです。

 朝起きてシグナル8が出ているものの、雨も風も強くありません。テレビを点けて台風情報をと思いますが、呑気にショー番組なんかやっています。5時前でしょうか、シグナルの風向きのマークが変わりました。その頃から雨脚が強くなりました。窓から見ると木が揺れているのが見えます。横倒しほどではありません。やっと台風らしくなって来ました。

 昨晩8時半過ぎに出たシグナル8、シグナル8が出される数時間前には予告されます。家路に着く時間を見計らいます。まだ雨風がありませんでしたが、我が家がまずするのは、出窓の外にある小さな鉢類を家に取り込みます。 使ってない方のバスタブは、恰好の避難場所です。今朝はお散歩に出れないと分かっていますから、ゆっくり長めの夕方散歩に出ました。道端のゴミ入れは紐で近くのポールに結わい付けられています。 かなりの大きさですので風で転がると交通事故、人に当たると大けがをします。近くの小さなホテルの窓ガラスにはテープが貼られていました。 

 今の段階、地元のキャセイ航空は午後2時前の全ての発着便を取り消しています。気象庁は、朝の早いうちはこのままシグナル8を維持するようです。ひとつ下のシグナル3が出ると街は通常に戻ります。シグナル8のままだと、銀行、証券取引所、学校も全て閉まったままです。

 香港のやや北に上陸した台風「NIDA」、台風自体の勢力は弱まったそうですが香港に及ぼす雨風は強まっています。一日中、人の流れが多い香港がこの台風の時だけは人も車も動きません。観光客ばかりは可愛そうです。シグナル3になるまでは、ホテルの部屋でじっとしていなければなりません。

 モモさん、今朝はお家の中でトイレをしてください。