雨、27度、97% シグナル3
母の命日のお供え物に、頂戴していたお菓子「したたり」を祀りました。京都亀廣永のお菓子です。このお菓子は、7月1日から始まる祇園祭の時に、菊水鉾のお茶のお振る舞いの時使われるお菓子です。友人がこのお茶席での写真をポストしています。どんなお菓子なんだろうとここ数年思い続けていました。
ひと月に及ぶ祇園祭、なんと祇園祭が終わらぬ前に我が家に届いた「したたり」です。国際便にはクール便はありません。まさかこんなお菓子を頂戴するなんて思ってもいませんでした。たまたま外出をしていて帰宅途中で、我が家の郵便屋さんが坂道を降りて来ています。郵便屋さん、目敏く私を見つけて手招きしています。行くと手には小包みが、「留守だったので持ち帰っていました。」と手渡してくれました。 それがこの「したたり」でした。家に帰るや冷蔵庫の一番奥に入れました。
母は和菓子が好きでした。好きなどというものではありません。私は香港から帰ってその足で母の施設に向かいます。私の顔を見ると第一声は、「持って来た?」でした。「遠いところ大変だったね。」とか「元気そうだね。」とかではありません。何を持って来たか尋ねているか、和菓子です。我が家では餡ものと呼んでいます。
母に供えるために一切れ切りました。黒砂糖のお菓子と聞いていましたから、とらやのお羊羹「おもかげ」を想像していました。ところが違います。ツルンと透き通る寒天のお菓子です。鼻を寄せると微かに黒砂糖の香りがします。母に供えた後にお下がりを頂きました。黒砂糖のくどさがなくて、喉越しのいいお菓子です。 そういえば母は餡ものを切らすとよく黒砂糖を小さく砕いてお茶と一緒に食べていました。母も喜んでいると思います。
「したたり」水のしたたりに事だそうです。菊の花に溜まった水のしたたりは不老の薬であったといわれています。菊水鉾の名前にちなんだお菓子です。くせの無い「したたり」いくらでも頂けます。お吾馳走様でした。