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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

リンゴの木

2015年03月11日 | 日々のこと

小雨、15度、81%

 香港、沖縄より南です。当然のことながら、リンゴの木などはありません。そこで、一年中、世界の各地からリンゴを輸入しています。香港の果物屋の店先には、変わった熱帯の果物も見られますが、どんな店も、オレンジとリンゴとバナナはあります。秋から冬にかけては、北半球、アメリカやフランスのロイヤルガラ種、中国や韓国、日本からは富士などがはいってきます。日本のリンゴは一番お高く、大きさも立派です。旧正月などには、「寿」と字の見える大きなリンゴが素晴らしい値段で売れて行きます。こちらが夏ともなれば、南半球のオーストラリア、ニュージーランド果ては南アフリカからリンゴがやって来ます。

 ロイヤルガラ種のリンゴを家では欠かしません。手頃な値段です。ジュースにモモさんの朝ご飯に使います。このリンゴを切ると、種から根がちょっぴり出ていることがあります。ここ10年近く毎年見てきましたが、フランスから入って来るロイヤルガラです。根っこが出て、種の皮が割れかかっているものすらあります。こうした種を一晩水に浸けて、土に蒔くと4,5日で芽が出ます。高温多湿の香港です。リンゴの生育には適しているはずがありません。それでも、何年かに一度は、茎が木質化して15センチほどにまで成長することがありました。大きなリンゴの木を夢見ていますが、いつも夢で終わります。

  握りこぶし大のロイヤルガラのリンゴの芽です。根の出るリンゴと根のでないリンゴ、種に何か細工がしてあるのかと思うほど、フランスの種にしか芽を見ませんでした。例えば中国で、富士種のリンゴが作られるようになったのは近年のことです。日本の富士の種を誰かがどこかで仕入れて作り始めたに違いありません。こればかりは専売特許がない物ですから。要するに、種が流出しないために、何らかの方法が施されているのではと疑う私です。ところが、今年主人が日本から持ち帰った富士、やはり種から根っこが出ています。しめしめ。 フランスのロイヤルガラよりしっかりした芽が出てきました。今年香港では、山形の王林が沢山しかもお安く出回りました。その中でもやはり根っこが出ている種を発見。この富士の苗の前に蒔いたのですが、芽が出ないままです。

 もうすぐ、あっという間に夏になってしまう香港、この小さな苗は、室内の日当りのいい所に入れられます。モモさんのおかげで、夏中クーラーが効いている室内です。真っ直ぐに伸びた木質化した幹に、ミニュチュアのようなリンゴの葉っぱを付けます。日本の南で育った私は、リンゴがたわわになったリンゴの木を見たことがありません。リンゴに対する憧れは、毎年無駄に終わっても、この小さな発芽に込められた私の思いです。


抹茶のシフォンケーキ

2015年03月10日 | 菓子

曇り、17度、75%

 抹茶は、ビターな味と深い緑の色合い、そして、葉緑素の持つあの匂い、お茶として楽しむだけでなく、料理にもお菓子にも広く使われます。その上、お茶の先生や永年お茶のお稽古をなさってる方は、なんと皆さん色白です。聞けば、ビタミンCが多く含まれているのだとか。ここ数年、香港でも、抹茶を使ったお菓子を買って行く地元の人たちをよく見かけます。お茶としていただくと苦いという人でも、ミルクやバターと合わさって、甘みがある抹茶のお菓子は受けがいいようです。

 抹茶のロールケーキに続き、抹茶第2弾は、抹茶のシフォンケーキとなりました。大袈裟なことではありません。シフォンケーキの生地に抹茶を入れるだけです。シフォンケーキは、卵白の力を借りて大きく大きく膨らませるケーキです。我が家の型は、21センチと家庭にしては超大型。 卵白7個から8個使います。卵白をしっかりと立てる必要から砂糖の量は減らせないといいますが、朝ご飯として食べるシフォンケーキ、モモさんも召し上がりますので、砂糖はぐっと少なくして作ります。オイルは普通はオリーブオイルで作る所を、今回は溶かしバターで作りました。

 粉にココアや抹茶を混ぜると、生地の膨らみが悪くなります。ココアや抹茶の親水性が大きいためでしょう。思ったように高さの少ないシフォンケーキになりました。予想範囲です、こういう時はベーキングパウダーを少々入れると、ガバッと口を開いたように焼けてくれます。でも、出来るだけベーキンパウダーのお力は借りたくありません。 高さが出ないからといって、目が詰まったシフォンケーキではありません。

 しっとりと弾力のあるこの優しいシフォンケーキ、抹茶の苦みが程よく感じます。実は今、モモさんとこのシフォンケーキを食べながら、キーを打っています。やはり、もうほんの少し、甘みがあるともっとおいしいなあと思います。でもね、モモさんにもたくさん食べてもらいたいシフォンケーキです。

 朝はこのままたっぷりのミルクと、おやつにはフォイップクリームを添えたり、アイスクリームと一緒に、甘みが少ない分、おまけの楽しみ付きです。


ブスの愛想良し

2015年03月09日 | 日々のこと

曇り、17度、91%

 小さい頃から母に、「あなたは器量が良くないから、何か手に職をつけなければ。」と言われてきました。それだからでしょうか、小さい頃はお稽古が一週間びっしり。悲しいかな、結局、この歳になっても何一つ手に職などというものを持ちません。かろうじて、体が覚えた水泳だけは未だに泳げます。

 器量の善し悪しなんて、人に言われずとも鏡を見れば分かります。人並みに、年頃になれば少しでもマシに見てもらいたいと思います。目元でニッと笑うと、まあ少しは可愛く見えるではありませんか。お金もかからず、簡単なことです。知った方に会えば、ニッ。で、ニッを続けてきました。おかげで30過ぎから、目尻にはシワが出来ましたが、そこそこに人様には不快感を与えずに済んで来たと思っています。

 先日、市場に大根とシイタケだけを買いに行きました。大根を片手に、シイタケを計ってもらうのに順番を待ちます。私の前には、どこかの中華料理屋の厨房の人と思しきおじさんが、大きな袋一杯に野菜を注文しています。私が毎朝通う香港島セントラルの市場は、場所柄レストランや料理屋の人たちも買い付けにやって来ます。前日に注文し忘れたのか、前に並ぶおじさんの買い物の量の多いこと。大根片手に、憮然とおじさんの横でシイタケを待っていました。このおじさん、私の頭の先から足の先まで、二度もご覧になります。内心不愉快です、次に、もしかして、Gパンのジッパーが下がったままかと、そっと触りましたが大丈夫。おじさん全て野菜が揃ってお金も払わずに、ツケで買うのでしょう、店を出ようとした時に、私に向かって「チョウサン!」と朝の挨拶をしてくれました。ご挨拶を受ければ、私も失礼無きように、「チョウサン!」そして、ニッ。するとそのおじさん、重たい袋を持ったままもう一度振り返り、「ホウレンロイ。」と言って立ち去りました。レンロイ、はきれいなお姉ちゃん、という意味です。字面からするときれいなお姉ちゃんですが、ちょっと女性に声をかける時に使います。それに、「ホウ」が付いて「ホウレンロイ。」ホウは、良いという意味ですから、かなりの褒め言葉です。朝から、調子づく私です。

 小さい頃から、カワイイだのきれいだの言われたことがありません。この歳になって、「ホウレンロイ。」などと言われれば舞い上がるのも無理からぬこと。ニッ、の効果はまだ有効のようです。

 器量が悪い、不細工と言われて心がけて来たのは、ニッ、ともう一つ、厚化粧だけは避けて来たことです。不細工が厚化粧して、ニッ、では気味が悪くなりかねません。もっとお婆ちゃんになっても、ニッ、だけは心して続けるつもりです。ニッ。


KEITA MARUYAMAのハンカチ

2015年03月08日 | 身の回りのもの

曇り、17度、90%

 私が、KEITA MARUYAMAの服が好きよ、と言うと、皆さん目をまん丸くなさいます。そんなに驚かないでください。どう見ても女性的な服装は似合わないとご存知です。いえ、一番ご存知なのはこの私。好きなので、毎シーズン発表される新しい服を見てはいいなあと思います。分かっています、どうも私にはそぐわない服です。もちろん、分かってはいるけど試着したことがあるから、はっきり分かっています。試着だって一度や二度ではありません。

 KEITA MARUYAMAのことを知ったのは20数年前のこと、キャトルセゾンでATUKI ONISHIの下で働いていた時からです。なんか彼の描く花柄が好きで、当時はフローラルといえばやはり高田賢三でしたが、ケンゾーの花柄とは違った優しい花柄です。服は似合わないので、と、布のバックを買いました。 ポピーの花柄です。このバックを持っている時ですら、らしくないと言われます。でも、好きなものは仕方ありません。好きですから、持ち続けて、端もぼろぼろ。ぼろぼろになっても捨てきれず、20数年前のぼろバックは、未だに手元にああります。

 布バックだって似合わないと思われるほどですから、ハンカチで我慢します。毎シーズン毎シーズン、デパートのハンカチ売り場に並ぶとは限らないのが、KEITA MARUYAMAのハンカチです。見つけた者勝ち。うまく巡り会うことが出来ます。日本にいないので、たまにしか行けないハンカチ売り場、たまに出ているKEITA MARUYAMAのハンカチを見つけると、嬉しや嬉し。

 ハンカチだって、好きなので度々使います。すると、あちこちで落としてしまいます。今残っているのは、3枚だけ。 こんな優しい白刺繍のハンカチ、もったいないけど、大事な時に使います。ブルーのハンカチはデイジーの花柄です。少し薄めの生地で出来ています。

 取って置きは、 こちら。これは色違いで紺も持っていましたが、やはりなくしてしまいました。何が取って置きかって?このスチュワーデスさんのスカートは、めくれます。ちょっとめくった写真です。はい、めくると、スチュワ−デスさんのパンツが見えます。こういう、遊びが好きです。このスカートをめくっては、ニンマリする私です。

 白とブルーは新しい物ですが、この赤いハンカチはかなり古い物です。

 ハンカチぐらいなら、らしくないとは言われません。一人楽しむKEITA MARUYAMA の世界です。


やげん堀の七味唐辛子 七味家の七味唐辛子

2015年03月07日 | 映画

曇り、16度、99%

 七味唐辛子が好きです。一味は何となく苦手、なのに七味は何にでも使います。ハウスやヱスビーの七味もちゃんと香港に売られています。我が家がずっと使っているのは、京都産寧坂の七味家の七味唐辛子です。どんな時にも封を切っていないのがストックされているほど、私にとって、欠かせない香辛料です。

 最近、主人も七味を使い始めました。ちょいと前のこと、主人がこれほんとに七味?と尋ねます。七味というより、山椒に近いと感じたようです。確かに、粉の色も赤々とはしていません。

 東京に住んでいた頃は、当然のように、やげん堀の七味を使っていました。七味唐辛子は、やげん堀の方が起源だとか。薬研堀と書くように、薬の一つとして扱われていたそうです。それに、東京の神社等のお祭りに出かけると、決まって、七味屋さんが店を出しています。仕切りの付いたガラスの蓋の箱に、唐辛子、麻の実、山椒、青のり、黒ごま等を入れて、好みに合わせて七味唐辛子をこさえてくれます。薬だかどうかは知りませんが、そのガラスの蓋の箱をのぞくのは楽しみでした。七味唐辛子の成分表をそのまま見ているようです。

 主人の言葉以来、東京の七味と京都の七味は違うのかもと思い始めました。そこで、先日、東京に帰国したとき、やげん堀の七味を買って来ました。(実は、先日の東京の帰国の時に買ったきたものは、この七味唐辛子だけでした。)やげん堀の封を切ると、まず香りが違います。明らかに赤唐辛子の香りです。 色を比べても、向かって右は京都七味家のもの、左がやげん堀の七味です。赤みが違います。

 温かな汁物を別々の器に取って、それぞれを一振り。熱で香りが強くなります。七味家のはやはり山椒の香りが立ち、やげん堀は唐辛子の香りです。辛みもそれぞれ、山椒のピリピリと赤唐辛子のピリピリが舌先に感じます。辛さが後を引くのはやげん堀の方です。

 京都の方は山椒にうるさいと以前から感じていました。こだわりを持っています。ちりめん山椒の値段が、ちりめんではなく山椒で決まることを聞いて驚いたものです。きっといい山椒が採れるからに違いありません。

 私的にはやげん堀の七味は、照り焼き等の甘辛いものに、七味家の七味は、お味噌汁やおうどんに合うと感じます。同じ京都の一休堂の七味は、香港でも手に入ります。やはり山椒が強めかな?そうそう、善光寺にも有名な七味がありますね。七味七味といっても意外に奥が深いと思います。東京のお祭りのマイブレンド七味も作ってみたい。何やら七味一つで、夢が広がります。

  大好きな七味唐辛子のために、専用の容れ物まで用意しています。


自閉症の女の子

2015年03月06日 | 日々のこと

雨、16度、95%

 私自身とても恥ずかしいことですが、小学校、中学校、高校すら同窓生の方の顔や名前が思い出せないことがあります。お名前を聞いても、はて?当然それなりの時間の経過で、皆さんお歳をとりました。お顔が解らないのはまあ、お許し願いましょう。日本から離れて長いので、同窓会も思うようには出席できません。そして、この私、卒業アルバム等、ポイと捨ててしまっています。高校はかろうじて、主人も同窓なので、どなたかな?と聞くことが出来ます。もちろん親しかった友人は、忘れもしません。ああ、いやだった同窓生も忘れていません。

 高校を出てから、生まれ育った福岡に戻るのは年一回程度。この福岡の地を出たい一心で過ごした高校時代です。主人のように福岡に帰れば、いいなあこの土地は、などと爪の垢ほども思いません。そんな私が、母の高齢化、実家の整理、主人の両親の高齢化に伴い、福岡に最低でも2月に一度戻るようになって、5年近くが過ぎました。帰っても、役所の用事、銀行、嫁の立場もあってゆっくりなどしてはいられません。それでも、町中を行き来すると、この辺に誰がしの家があったなあ、と表札を覗き込むこともあります。

 小学校の5年の同級生に4、5歳年上の知恵おくれの男の子がいました。同じクラスに2、3歳年上の自閉症の女の子がいました。そして、中国からの帰化した男の子も転校してきました。今にして思えば、担任の先生が、同和教育等に力を注いでいた方だったのが、こうした子供を引き取ったのではと思います。

 知恵おくれの男の子も自閉症の女の子も、背は私たちよりずっと高く、男の子は気に入らないことがあると暴れ出すこともありました。特別担任の先生に頼まれたわけではないのですが、この3人を私の家に呼んで、漢字や簡単な計算を教えていました。今まで、0点しかとれなかった子が、漢字一つ書けたことで5点をもらって喜んでいる姿が印象的でした。私の家は隣接していますが、校区外、行きも帰りも4人で歩きました。

 帰化した男の子は、見る間に日本語が上達しました。自閉症の女の子は、学校中で私にだけ話をするようになりました。知恵おくれの男の子が暴れ始めると、みんな私を探します。私が止めると泣きながら、暴れるのを止めました。

 普通5、6年は持ち上がり、クラス替えがないものですが、なぜか6年でクラス替えがあり、その3人とクラスがバラバラになりました。それでも自閉症の女の子は私にだけは話します。知恵おくれの子が暴れると、授業中でも他のクラスから私を呼びにやって来ます。

 小学校卒業以来、この3人のことを忘れかけていました。実にいい加減な私です。先日、ひょんなことから帰化した男の子が、福岡の中華料理店で働いていることを知りました。知恵おくれの男の子の家は大きな店構えのままです。消息を知ろうと思えばお店を訪ねると分かります。ところが、自閉症の女の子の家は跡形もありません。どこでどうしているのでしょう。そんな思いで、福岡からの飛行機に乗ります。

 福岡から戻って一週間、そろそろ香港の生活が軌道に乗り始めた昨日、抹茶アイスの好きな自閉症の男の子と週末に素敵なデートをしている方からコメントを頂きました。途端に気になっていた自閉症の女子のこのことが思い出されます。

 背が高く、ちょっと猫背、ひどい近眼で眼鏡をかけていました。もう60歳になっているはずです。女の子と呼ぶのは失礼ですが、彼女の姿は、最後に見た時のまま私の中に生きてます。だから、女の子。細い細い声で話してくれました。背が低い私のために、ちょっと腰を折って、耳元で話してくれました。

 3人に最後にあってから、既に45年以上経っています。時間を作って、会いに出かけたいと思います。


クルクル抹茶のロールケーキ

2015年03月05日 | 菓子

雨、16度、95%

 年末に頂いたヨックモックのお菓子、和風のクッキーがありました。初めて見るクッキーです。ヨックモックは、シガールやラングドシャーの洋風のクッキーを素敵な缶に入れて売り始めた老舗です。私など缶欲しさで買ったこともあるほどでした。アラブの方達に大変気に入られたとかで、近年アブダビやドゥバイにお店が出来たとききました。そしたら、あらまあ、香港にもお店がオープンしました。けど、この和風のクッキーは売っていません。小さな箱入りの和風クッキー、ゴマや抹茶がありました。

 この抹茶のクッキーのおいしかったこと、抹茶の洋菓子はパリのお菓子屋さんにまで浸透しています。ピスタッチオやほうれん草より手軽にきれいな緑が得られる抹茶です。けど、流石日本のお菓子屋さん、ヨックモックの和風クッキーは、この抹茶の苦みを実にうまく使ったクッキーでした。小さな個装クッキーは、あっという間に私のお腹にはいりました。抹茶の美味しさを持つお菓子を焼きたいと思ったほどでした。ところがひと月に及ぶ、チクチク、信じられないほど忙しかった2月、お菓子を焼く暇がありませんでした。

 おひな様の日に、和菓子を作ろうと台所に立った私ですが、急に予定変更、そうそう抹茶のケーキが食べたい。というわけで、抹茶のロールケーキを焼きました。クルッと巻くロールケーキが好きです。中には果物を入れて巻いてもいいし、バタークリームだってホイップクリームだって何でも好きです。

 このロールケーキの生地は、随分と試行錯誤して出来上がった、私のレシピで作ります。たっぷりのシロップを生地に含ませて、巻き易くするのはどうも好きではありません。シロップをアンピペせずに、割れることなく巻ける生地です。 粉はほんのちょっぴり、柔らかな生地です。抹茶やチョコレートがはいると生地が沈み、膨らみが出なくなります。充分に膨らみを持たせるには抹茶は手早く生地に混ぜることです。

 ヨックモックのクッキーは、抹茶とバターの絶妙な組み合わせが口の中で拡がりました。和風和風させ過ぎるのも、今ひとつ、良く抹茶のロールケーキに小豆が巻かれていますが、あまり好きではありません。そんなわけで、さっぱりとしたバタークリームを巻きました。抹茶のリキュールが少しあったら、良かったなあ、と思います。

 この抹茶のロールケーキ、コーヒーよりはお茶、日本茶にも薄めに入れたダージリンにも合います。

 ロールケーキは手間がかかりません。口溶けのいいお家で作ったロールケーキ、自分で作ったロールケーキが大好きです。

 


スマートフォン 取り付けレンズ

2015年03月04日 | 身の回りのもの

曇り、18度、96%

 iPhone6に替えて以来、その写真のきれいさに一眼レフを使う事が少なくなりました。ホワイトバランス等いちいち調整しなくても、なかなかいい写真が撮れます。まず重たくない。他の何かしている時でも、あっと思えば写真をとることが出来ます。ビデオも撮れれば、スローモーションだって。ワイドもスクエアもお得意です。ずっとiPhoneを使っていますので、他の機種との比較をした事はないのですが、主人が使うソニーのスマホの方が写真がいいなと思ったこともありました。iPhone5とiPhone6の差は、やはり写真機能にあると思います。

 先日、旅行作家の方の、お名前を忘れたのですが、記事を読んでいると、何やらスマホに取り付けの出来るレンズがあるそうです。取り付け便利、持ち運び便利と書かれています。しかも、四種類ほどのレンズがセットになっているそうで、欲しいなあ、欲しいなあ、欲しいなあと思います。そこで早速、ネットを開けました。便利です。見るとそんなレンズとっくの昔からあるものだそうで、メーカーも様々。こういうものは、手に取って一度確かめてみない事には買うのを憚られます。香港にだって、こうしたPC周辺の機器をマニアックに扱っている店があります。

 そこで、見つけたのが、LIFETORNSというスイスのメーカーのレンズセット。 旅行作家が書かれていたのとは違うメーカーです。値段もそんなに高いものではありません。しかも、iPhone専用ではなく、幅広くスマフォに使えるようです。レンズは5種類、ただし、マクロと広角が一体しているので、 四種類に見えます。装着の仕方は、至って簡単。 ユニバーサルクリップとかいう、要するに柔軟性のあるクリップで取り付けます。

 望遠×2、マクロ、広角、遮光、魚眼レンズの5種類です。買って、10日ほど経つのですが、時間がなくて試していませんでした。昨日、取っ替え引っ替えして、遊んでみますが、やはり一番面白いのが魚眼レンズ。 お家の中も丸く見えます。お魚さんになったら、目が回りそうだわ。

 小さな携帯ケース入り。さて、これを携えて、写真を撮りに出かけましょう。


タチツボスミレとウグイス

2015年03月03日 | 日々のこと

曇り、17度、87%

 三月に入って、少し肌寒いなと感じますが、これは例年、香港がこの季節お日様を見ないためです。雨が降っているわけでもないのに、朝からどんよりと曇っており、その上、時には100%近い湿度を記録します。急に気温が上昇した日など、結露で道路も滑るほど湿っています。この冬は12月に寒波がきて寒かったのをのぞき、概ね、冷え込みの少ない冬でした。日本のように、ゆっくりと訪れる春を楽しむ間もなく、夏になってしまう事も屢々です。山の木々も例年より青さを残しています。春に落ち葉する木たちは、風の強い日などに音を立てて枯れた葉を落とします。日本に帰った時に見た、桜の堅いつぼみ、イチョウの新芽、そんな風情は感じられない香港ですが、黄緑の小さな葉が曇り空の中芽吹き始めるのを見ると、ようこそ、とため息混じりに見上げます。

 毎月初め、香港島東のマウントバットラーに上ります。それほど高い山ではありません。この山に初めて上がったのは、香港に来て間もなくの事でした。どこまで上がっても舗装された山道は、私にとっては不自然に感じます。香港トレイルにしても、舗装、階段と山道が整備されています。ありがたいような、やはり土の道を歩きたいとも思います。

 毎月上りますが、町中とは違って、小さな季節の変化を私に伝えてくれるのは、やはり山道だからでしょうか。先月は、旧正月の花、香港満天星のピンクの花が咲いていましたっけ。永年の経験で、今日はこんな植物や動物に逢えると期待して出かけます。2月下旬に送ったハードな日々の疲れからでしょうか、いつもより足の運びが重く感じます。それでも登るにつれて、ペースが上がってきました。

  目的の頂上の手前は600段ほどの階段になっています。その階段の脇にタチツボスミレを見たのも、随分昔の事。日本のタチツボスミレより葉の形はやや長め、花の色も薄いタチツボスミレです。日本で見るように群生しているわけではありません。ぽつんぽつんと咲いています。咲く時期も毎年違わずこの時期です。腰を落として、この小さな花に見入ります。あれ!うぐいすの声がします。雨上がりの山道に私ひとり、足元の可憐なタチツボスミレを見ながら、澄み渡るようなうぐいすの声を聞きます。

 この山頂からは、西を見れば  モモさんが一人留守番をする我が家が、小さく見えます。九龍サイドの東側、昔の啓徳空港の跡地も見えます。 右端にはライオンの形をした獅子山。島の南側、サウスチャイナの海も遠くに見えています。 少しずつ姿を変えている香港です。高いビルも増えました。気が付くと、ビクトリア湾は狭くなっていました。 一番変わったのは、九龍サイド東側。 初めてこの山に登った時は、きれいな山の姿だったこの一帯、緑を切り崩してマンションが建ち並んでいます。赤い山肌が痛ましく見えていたのは10年前の事。変わらないのは南側サウスチャイナの景色ばかりとなりました。

 月初めに登る山は、心も体もリセットしてくれます。


キャセイパシフィックラウンジ 福岡、台北

2015年03月02日 | 旅行

曇り、17度、83%

 昨日の続きになります。福岡からの帰路は、台北経由、一旦飛行機を降りてのトランジットです。国際線は、概ね出発時間の2時間前には飛行場に入るのは、どこの国でも同じようです。福岡では、朝の10時発の便に乗るために8時過ぎには飛行場に入りました。日本で山のような買い物をした台湾人、大きなカートをひいて長い行列を作ってチェックインしています。福岡の国際空港は、徐々に便数を増やしてはいるものの、スペースも見渡すだけのゲート数です。

 福岡では、キャセイは、同じワンワールドグループのJALの「桜ラウンジ」を使わせてもらっています。何分にも狭い飛行場ですから、この「桜ラウンジ」他のワンワールドグループの7,8のエアラインが使っています。食べ物飲み物のサービスエリアは、 これだけ。まず、コーヒーは作り置きのコーヒーが保温台に乗ったまま。缶にはいった飲み物は、ビールのみ。食べものは、このコーナーの外れに 井村屋の肉まんを温める機械が置いてあり、冷凍の肉まんが温まるのを待ちます。他にはJALのカップ麺、SKYでシリーズが見本で出ています。SKYで蕎麦を頼めば、奥からお湯が注がれて出てきます。つまり、カップ麺の持ち出し禁止を体よくしたもの。クロワッサンと書かれた袋入りのパン、実際はクロワッサンのにおいだけの普通のパンです。これだけ。カップ麺の頼み方は、外人の方にはチンプンカンプン、やっと日本人の頼み方を真似して、麺にありついていました。井村屋の肉まんについて兎や角言いたくはありませんが、ラウンジで食べるの?と思います。

 白人の男性が2人入って来て、見渡すなり、ビールを片手にラウンジを出て行こうとしました。すると、受付の方が、ビールの持ち出しもダメですと言っているのが聞こえます。狭い上に、台湾人の子供たちが大騒ぎ。椅子もリラックスできるものではありません。最悪はトイレです。トイレの数一つ、狭い狭いトイレでした。当然窓は一つもなく、穴蔵のようなラウンジです。もちろん、JALに乗る方もこのラウンジを使うわけですから、他のエアラインだからというわけではありません。あまり気持ちのいいラウンジではありませんでした。

 さて、一時間半ほどのフライトで、台北桃園国際空港に到着。私の乗っていた機体は一時間後に、香港に向けて飛び立つのですが、私はそのまた一時間後の別の飛行機に乗ります。そこで、台北のキャセイのラウンジへと向かいました。この桃園空港でトランジットはよくしますが、台湾に来る時は松山空港を使っていた記憶があります。ちょっと見慣れぬ桃園空港、リノベイションが進んでいてラウンジが分かり難く感じました。

 このキャセイのラウンジ、香港のそれと作りは似ています。ただ、キャセイの本拠地ではないのでスペースは、何分の一でしょう。一つ違うのは、ファーストとビジネスとでは部屋が違いました。ファーストはビジネのラウンジを抜け、その奥にあります。つまり私が書く台北のキャセイのラウンジはビジネスクラス用のものです。

 コーヒーが碾きたてを煎れる事が出来るマシンで飲めます。嬉しや、嬉し。いや、福岡の「桜ラウンジ」のコーヒーの美味しくなかった事。やっと一息。スペースは狭いのですが、椅子はゆっくりとくつろげるものです。 ざっと食べ物のコーナーはこんな感じですが、品揃えも福岡の「桜ラウンジ」の比ではありません。サンドイッチが三種類。パイ地の中華風のものが四種類。このパイ地を使った中華のパイは台湾の町中ではよく見られるものです。 饅頭が三種類、豚肉、ゴマ、クリーム。飲み物もお酒も福岡の「桜ラウンジ」に比べれば充実しています。そして、小さなコーナーですが、キャセイのお得意ヌードルバーがあります。雲呑麺!と急ぐ私、なんとメニューはここ台湾の麺、「牛肉麺」「海老子麺」などがあります。頂いたのは牛肉麺の辛い方。この麺は、おうどんのような感じですが、もっと素朴な味がします。見出し写真がお饅頭と牛肉麺です。パイ地の下で暖まっている、プリン状のもの、暖かなプリント思って、 頂いてみました。なんとほんのり優しい具なしの茶碗蒸し。旅の途中のお腹にはもってこい。

 このラウンジの食べ物、いかにも台湾らしくて好きです。台湾料理は、中華の中でも一つのジャンルが出来るほど、他の中華と違います。豪勢ではないけれど、一口口にすると、あっ、台湾!香りが違います。味がきつくありません。日本でも有名な「鼎泰豊」は、日本の味に作り替えられています。どうか本場で召し上がってください。

 2月は、キャセイのラウンジを香港、羽田、福岡、台北と使わせてもらいました。香港のラウンジがいいのは当たり前、にしても、福岡のラウンジは、最小限度といいたいのでしょうが、寛ぐ場にすらなりません。経費節約は分かります、それでも、もっと優しいサービスをと願います。羽田のラウンジの食事はおいしくなかったけど、今考えると、サービスもロケーションも空間自体の落ち着きはには、心和むものがありました。