
降ったり止んだり,28度、87%
昨日は丑の日,珍しく丑の日に主人が夕飯に帰ってきます。嬉や嬉し,夕飯は鰻にします。香港に鰻の蒲焼きを持ち込んだのは日本人ですが,中華料理にだって鰻料理があります。最近はとんと市場で見かけなくなった鰻ですが、以前は手際よくさばくおじさんの手元に見惚れていました。日本と同じようなさばき方です。頭に釘をポンと刺してまな板に打ち,そのまますっすっと身を割きます。随分以前に食べた四川料理の鰻は硬いやら,味がきついやら,生臭くも感じました。日本の鰻料理には敵わないと思いました。身の柔らかさ,臭みのなさ。そんな鰻の蒲焼きが簡単に香港でも手に入ります。日本人が中国ではじめた鰻の養殖,台湾から入って来る鰻,日本から来る天然鰻と書かれた鰻。鰻の稚魚の減少でどの鰻もここ数年はとてもお高い物になってしまいました。我が家が買うのは普通の中国産と思われる鰻です。
息子がまだ家にいて,私たち夫婦も若かった頃は,なんと一人で2匹の鰻を食べていました。つまり3人家族で6匹の鰻を食べるわけです。それが,最近では一人1匹になりました。食べ方もこってりした鰻のタレをからめながら食べていた若い頃が懐かしく思い出されます。最近の我が家の鰻の食べ方は,蒲焼きをしっかり水で洗うことからはじめます。回りに付いたタレを全部洗い流して,しっかりキッチンペーパーで水気を拭き取ります。それを蒸し器にかけて温め直します。蒸気が立ち始めたら,たっぷりお酒をふりかけます。
お土産でレトルトパックの鰻を頂戴することがありますが,これはどんな有名なお店の物でもあまり美味しいと思えません。蒲焼きを電子レンジで温め直すと,これまた,普通の鰻は皮がゴムのようで感心出来ません。蒸し上げると,皮まで柔らかく頂けます。この蒸す鰻は,義父のふるさと柳川の鰻料理です。鰻の蒸籠を一枚,などと言って注文します。私の父は、鰻を食べるといえばこの柳川まで福岡から車を飛ばしました。小さい頃から馴染んだ鰻の蒸籠蒸です。
もちろん、 山椒は欠かしません。一休堂の山椒の小瓶の中身は,産寧坂の七味家の山椒です。香り高い山椒が,すっきりと甘辛くない鰻に馴染みます。主人、日本酒を一献と思ったようですが、生憎日本酒をきらしています。赤ワインとも鰻の相性はいいようです。
土用が終わる頃、鱧をたべていましたから。
昨日の、三越本店の地下は鰻重だらけでした。最高額は一万円。
コラボで山椒に凝ってほしいなあ、と思いました。最高の和歌山ものも並べて欲しかったです。
我が家は白焼きです。
でも、ないのよ。