雨、17度、94%
「今年は梅が遅いですね。」ご近所とのこの数週間のご挨拶でした。少しづつ気温が春めき、昨日は一気に20度を超えました。しかも夕方から雨です。膨らみ始めた蕾が一斉に開くでしょう。
我が家の梅の木は私が小さい頃は植木屋さんの手入れの甲斐あっていい木姿でした。母が手入れを怠り梅の木ばかりか庭木は全て茫々となりました。梅の木は徒長枝が出やすく、わき枝がすぐに混み合います。私は徒長枝だけは払いますが、相変わらず姿の悪い梅の木です。
ご近所の高齢のおばあさんの庭には数本の梅の木があります。庭をめぐる梅の木は年2回、植木屋さんの手が入ります。樹齢は我が家の梅と変わりませんが、木姿が乱れることなく透かされた枝が端正です。梅の花は桜の花と違い咲き誇る姿よりポツポツと咲き始める頃に風情があると思います。 まだ丸い蕾が残り、開いた花がポツポツ。日本らしい趣です。この写真は手入れの行き届いた梅の木です。一方我が家の梅の木は見上げると、
すでにボサボサと花が開いていました。みっともない下がり枝にも花が咲いています。
手入れがされていない証拠です。それでも花は花。メジロやスズメはこの梅の木が好きで集まります。五月の終わりにはたくさんの実を付けます。まるで梅農園の梅の木です。
この梅の木下に立つと昔の美しかった姿を思い浮かべます。器量は悪くなりましたが、「花」と「実」で季節を伝えてくれます。そして何よりは小鳥たちが集まる木になってくれました。ポツポツがいいと思うものの茫々の我が家の梅の木を愛おしく思います。