談山神社へ向かう途上で、少々寄り道をした。
伝飛鳥板蓋宮跡(でんあすかいたぶきのみやあと)を見るべく。
甘樫丘から、いつも見下ろしてはいたが、はっきりと見定まらなかった。
現状から思うに、伸びた植え込みと雑草が邪魔をしていたかもしれない。
ここは、中大兄皇子と中臣鎌足による日本初のクーデター「乙巳の変」の現場とされる。
談山神社境内の左端に登山口を見つけ、御破裂山をめざす。
御破裂って名は、かなり凄味がありおっかない。
御嶽山の噴火とオーバーラップした。
海抜618mなのに、510m徒歩20分とは、これ如何に。
ずっと上り坂をドライブしたことから、かなり高所にいるとの察しはついた。
短距離に気をよくし、歩を進める。
足元から、その一歩から階段なのは嫌な予感。
ほとんど階段続きで、分かれ道まできた。
まずは、わずか30mの談山へ。
うっ、前半より急勾配。
この階段、スイッチ1つでエスカレーターになった、らええのになぁ。
アホなこと考えないで、1段ずつ地道に上がりましょ。
ここで密談した2人が、それを実行に移したのが「乙巳の変」。
談山と、板蓋宮中での蘇我入鹿暗殺とがつながった。
そして、談山神社の名の云われにも納得する。
狭い地に御相談所と彫られた石が立つのみで、樹木に囲まれ見通しはゼロ。
談合には打ってつけの場かも、と思ってしまう。
分岐点へ折り返し、次は御破裂山への坂を上る。
なだらかかと思えば、倒木をまたぐ個所もあったりする。
御破裂山には、ビューポイントの看板があった。
そこからの眺めは、さぞ素晴らしかったのだろう。
いったいいつのことなのか。
今は、木々が邪魔をして途切れた景色しか臨めない。
期待外れ。
それでも、よく知る地形ゆえ、想像をふくらまして遠景をつないでゆく。
さて、下りだが。。。
上り来た急階段を使うのは嫌気がさしていた。
そこで、談山神社(西大門)を指す方向に進む。
極緩やかな舗装道で、往路よりも長距離だがすこぶる歩きやすい。
選択は大正解。
旧妙楽寺での女人禁制は、談山神社になり解かれたとある。
今夏に拝観した室生寺は昔から女性の参詣が許されていたが。
談山神社までは来ようとも、その裏山に上る人は稀有かと思われた。
山道は終始、踏まれた跡がなかったので。
辺りの手入れも久しくなされていないようだし。
談山神社から下りのドライブ。
車窓いっぱいに広がるのは。。。
収獲間近、静かな静かな里の秋。
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