たぶん、この通りのはず・・・。
一抹の不安をおぼえつつ前進すると、可愛らしい色合いののれんが、突如視野にとびこんできた。
建ちならぶ住宅の1軒で、少々わかりづらい。
築80年の古民家を手直しし、カフェに生まれかわって3年。
きざんだ時の重みをまとった調度の数々が、あたりまえの顔をして納まっている。
木の温もりが嬉しい、夫婦で営まれている店。
棟続きの蔵は陶器のギャラリーで、落ち着いた作品が並べられている。
実は、息子の慧佑さんの手によるものだ。
ピンときた私が店名に触れると、「親バカでねぇ。。。」と想像通りの答えがかえってきた。
「慧蔵(けいくら)」命名の経緯は、慧佑さんの蔵にあったのだ。
照れた彼女の笑顔が、とてもチャーミング。
ゆくゆくは---父の料理を子の器で---と、未来像を語ることばに力がこもる。
奥さんは大の絵本好きだとか。
絵本コレクションは汗牛充棟で、それらを自由に読めるコーナーもある。
和食は京風昔おかず、洋食はイタリア家庭料理がメインだ。
どちらも濃いめのしっかり味。
せっかく地産地消をめざしたのに、もったいない気がした。
家庭料理なのだから、それぞれの家の味があって然りなのはわかる。
だが私としては、素材の旨味をひきだす味つけや工夫がほしかった。
と言いつつ、たいらげてしまったが(笑)。
縁側の窓ガラスから、なだらかな陽光がさしこむ。
疲れた心身には、トリートメント効果抜群のひだまり。
気がねなく、自由に寝ころがっていいんだって。
そんな店ってないよね。
おなかも満足し、まどろみたいのは山山だが、そこはグッとこらえた。
ほんとうは、ぽっかぽかの陽の子とおしくらまんじゅうもしたかったけれど。。。
東近江は、天気晴朗なり。
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