AccessとLinux

中小企業での販売管理プログラムの作成についての所感

Access自分流 「棚卸し確認」

2009年04月04日 10時49分25秒 | Weblog
手作業での棚卸しは当月仕入金額の調整という意味合いが強いですが、コンピュータでの棚卸し確認は意味合いが異なります。

私は棚卸し確認は当月コンピュータ入力の成績表だと思っています。売上がチャント上がっているか? 仕入入力がチャント行われているか? その結果が棚卸しです。

コンピュータで打ち出しする当月棚卸表には商品ごとに前月繰越、売上数量小計、仕入数量小計、当月残、現在庫を表示します。月末在庫が実物在庫と合っていれば問題ありませんが、合わない時は売上モレ、仕入モレを確認します。どうしてもわからない時は、実物在庫に合わせて数量調整することになります。
メーカーから直接、得意先に送ってもらうような商品(直送)は棚卸しの対象になりませんが、コンピュータの棚卸表に残高があれば、売りモレです。また、マイナス在庫になっていれば仕入モレです。
仕入先からの請求書とコンピュータの仕入明細を照合してから棚卸しを行うが原則ですが、仕入先の中には20日締めのところもあります。その場合、当月分については20日までしか仕入明細の照合ができません。残り10日は仕入未照合のまま、棚卸し確認を行わざるを得ません。棚卸し確認を行っていて、21日以降の仕入モレを発見することはよくあります。
また、配達帳に記載しない雑品については売りモレを発見することも多いです。

何年か前に税務署の立ち入り検査がありました。その際、棚卸表のチェックもあったのですが、この棚卸作業を「毎月これをやってるんですか!」と言われたことがあります。棚卸表は立ち入り検査では必ずチェックが入ります。もし、棚卸計上モレがあれば即、追徴課税になるといったことを(税理士からだったか?)聞いたこともあります。棚卸表の確認はそういった意味でも重要です。

棚卸し確認作業は以前こそ2日かけてやっていましたが、現在は半日で終わります。約3時間の作業です。売上、仕入の入力が慣れで正確になったこともあるのですが、実物在庫表とコンピュータで打ち出しした棚卸表が照合し易いようにソートされていることも、より作業を簡易化しています。
実物在庫を記入する紙フォームもコンピュータで打ち出ししています。商品マスターには棚卸表に上げるかどうかのフラグ用のフィールドを設けています。その紙フォームに実物在庫数量を記入してもらいます。その表はExcelでも出力できるようにしていて、担当者によってはExcelに数量を入力してくれる人もあります。紙で提出する担当者分はこちらでExcelに入力します。各場所の数量をExcelファイルに入力してしまえば、一つの表にまとめて、コンピュータ棚卸表と同じ項目でソートします。Excel棚卸表ができてしまえば、上から順番にコンピュータの棚卸表と照合していきます。

照合を簡易化するための工夫として、コンピュータの棚卸表には現在の在庫数量も表示するようにしておきます。棚卸し確認作業はコンピュータ棚卸表打ち出し後、直ぐに行います。
棚卸し確認作業を行うのは、月末締め仕入請求書の照合が終わってからになります。それは10日前後になってしまうのですが、その間も当然商品が動きます。月末の実物在庫と棚卸表の数量が合わない時は現在の在庫数量を確認します。月末在庫数量がコンピュータ棚卸表と合っていない場合でも、コンピュータの現在庫と現在の実物在庫が合っていれば、売上明細、仕入明細のチェックをする必要はありません。それは売上日、仕入日、実物在庫を数えた日がたまたま食い違っていたため、数量が合わないだけだからです。

以前、手作業で実物在庫だけで棚卸し金額を決めていた時は、月次損益が毎月上下していました。先月はかなり利益が出たが、今月はひどく収支トントンといった繰り返しが2ケ月ごとに続くといった状況でした。コンピュータで棚卸し金額を決めるようにしてから、そういったことはなくなりました。今、考えると、棚卸表に上がってこない直送品の棚卸し計上モレが原因していたのではないかと思います。実物が手元に残らない商品の棚卸しはコンピュータを導入して初めて正確にできるのではないか思います。
コメント
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