AccessとLinux

中小企業での販売管理プログラムの作成についての所感

仕事を減らそうと思ったら

2017年10月08日 09時03分45秒 | Weblog
最近、同業者で管理ソフトを更新したところがある。そこはウチなんかより、かなり大きい会社で売上も4倍くらいはあるのだが、事務の女性がかなり遅くまで仕事をしている様子。ウチでは終業時間になるのを、じっと待っていて、時間とともに「お疲れ様でした!」と言って、終業時間後5分と会社にいないのに、えらい違いだ。うらやましくもあり、なんでそこまで時間がかかるのだろうとも思う。

導入したソフトはパッケージソフトを手直ししたもの。導入に当たって、業者からは「新システムに移行すれば仕事の効率が上がって、作業も楽になりますよ」という説明も受けたようだった。しかし、実際には思ったほどの効果はなかったように見受けられた。

仕事を減らそうと思ったら、今している作業をそのまま電算化すれば確実に仕事は減る。だが、パッケージソフトを使うとなると、仕事のやり方をソフトに合わさなければならないので、実際のところさして仕事は減らないだろう。結局、なるべく手直しなしで使うことを勧められていても、効率を上げようと思うと手直ししてもらわなければならないし、そうなるとソフトの保守管理でまた、費用がかかってしまう。

ITProの「木村岳史の極言暴論!」ではSIerの仕事は今後、激減するだろうとのこと。「SIer」がどういった仕事なのかもう一つよくわからないのだが、パッケージソフトの手直しがSIerの仕事なら、そういった業者そのものも減ってきて、中小企業には対応してくれなくなるのではないかと思ったりする。

事務処理で手間がかかる原因はレアケースの対応にある。特定の会社だけの処理。これが結構な数になる。

役所はどこもほぼ個別に対応しなければならない。入札物件の請求書は商品ごとにその月の納入数量を出して、税込単価を掛けて消費税の端数は切り捨て、これが一番よくあるパターンだが、この処理でさえ民間企業とは異なる。消費税の端数1円違っても請求書の出し直しだ。もちろん全ての役所がこの計算方法ということはない。納入の都度、請求書を出すところもあれば、落札物件が複数あれば、商品ごとの計をまとめた合計請求書が要る場合もある。だいたい、納品書に代表者名と印が必要ということ自体、民間企業とは異なる。処理は全て手作業になる。どの役所がどの形式で請求書を出すかということを記憶していなければならないこと自体、大きな手間だ。

民間企業では納品書、請求書が必要なく、逆に支払明細書を送ってくれるところもある。これは手間がかからないようだが、今度は納入したものが全て正しく検収されているかの確認が必要になる。一般的に納品書、請求書を郵送する得意先では請求金額で入金されることが多いので、入金金額と請求金額を照合するだけで済むのだが、先方で支払金額を確定する場合には差異があれば、価格、数量を明細ごとに比較しなければならない。また、月末に納入した場合は検収が間に合わず、翌月に繰り越してしまう場合もあり、その場合は2ケ月間、請求金額と支払金額が合わなかったりする。

こういった作業は電算化できる場合もあれば、どうしても無理な場合もあるだろう。だが、実際のところ、得意先マスターにフラグを追加して、必要部分は作り込みさえすれば電算化できるものだ。たった1社だけのために対応する場合もある。そういったレアケースにそれぞれ対応して徐々に効率が上がっていくものだと思う。1個、1個手間をつぶしていくのだ。

そう考えるとパッケージソフトを使っていたのでは仕事の手間を減らすことはできないと思う。

しかし、自作ソフトでは継続性が心配。また、手間がかからないことに慣れきってしまっているので、メンテナンスができる人がいなくなってしまった時、新たに入れたパッケージソフトに対応できないだろう。そういう意味では最初からメジャーなパッケージソフトを使っていれば、そのソフトを使ったことがある人なら使いこなすことができるだろうし、事務の人数を増やすことで一応の対応は可能かもしれない。ただ、費用が、、、、、

いずれ来るべきソフトの入れ替えを考えると頭を抱えてしまう。
コメント
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