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スキルは見えない・・13 スキルを支えるもの(再掲載)

2023年12月07日 | スキル

まあ、立て続けに、前修理者のミスやら見逃しやらいい加減な処置とかみてると

世の中の修理屋さんというのは、

そんなにスキルがないのかと、思ってしまう。

だが、よく考えれば

きちんと直せる方のものなら、故障しないし

不具合がでたら、そのきちんと治せる方のところに再依頼するだろうから、

まともに、直せる方の手のものは来ない。

ただ、オークションなどで、

治しておいたら、高く売れる。

と、(とりあえず)鳴るようにしているものが、出回る。

高橋に言わせれば

どこが直したかわからないようなものは、あまり、良くない。と、いう。

ー「某有名修理店」とかというような、あいまい表現ー

これは、長年やっていると、

およそ、さっしがつく。

当方で開けてみたとき

なんですか?この対処・・・となって

報告を送ると、

某有名修理店(実名付き)と、話されたり

こちらから、某有名修理店(実名付き)ですか?

と、尋ねると、-よくわかりますねー

と、返される。

OHしてます。メンテナンスしてます。

と、なっていても、1部分しか直していない。

がたついていようが、お構いなし。

へたすると、あまりよくないコンデンサをつけていたりもする。

(どのみち、トータル性がいるので、全部やり替えるが)

きちんとしたものに交換されているところ(例えばギアとか)は、そのまま利用できるが

ほぼ、メンテナンスされた部分は全部やり替え。

と、なると、購入する人がもっと、良い音を望まれたとき

メンテナンスした金額も部品もすべて無駄になる。

あたら、触っているだけで

値段も高くなっている。

そして、その値段分がぱ~~でんねん。(古すぎて判らん?)

それ、買う?

劣化半田のまま。劣化コンデンサのまま。

一部分だけさわったものをそのまま聴く?

高い値段であればあるほど、考えるだろう。

 

と、なると

ある程度、奇麗な筐体ならば

無茶に扱われていないわけだから

鳴らないというジャンク品のほうが

よほど、良い。

 

正確には、中をさわっていないものの方が良い。

スキルのない修理屋さんに

中を壊されている、なんてのは、よくある。

どこそこのOBなどというのも、時折、やってる。

結局、ノウハウ・マニュアルでやっている部分があって

たしかに、ノウハウは秀でているし

メーカーが外に漏らさないことを知っている。と、いう

特典をもっているぶん、強いのだけど、

実際の場面での応用力が少ない。

修理には、さまざまな知識がいる。

回路や制御や弱電や他、

構造力学みたいなものも必要。

すると、それらがなくても

ノウハウやマニュアルで治してきているので

仮に回路図がまちがっていて(それさえ、気が付かないことがある)

新たに回路を組みなおさなきゃならない。などなったとき

ポン付け製品がない。

自分のスキル・知識を総動員しても、回路を組みなおせない。

そんな機器でも、直しました。

(単に、症状が治まっただけ)

と、なり、オーナー宅に帰還すると、

また、不具合が出てくる。

 

実際、(症状がでていないとむつかしい)

不具合場所特定が一番時間がかかる。

部品やICを交換してみたり

怪しいところを消去していくという方法になる場合がある。

YBA CD INTEGRE 3台目 (MY・AUDIO-転載紹介)

が、判りやすいか。

実際、報告書のほうでご存知の方もいらっしゃると思うけど

しらみつぶし、を、行っている。

その報告書で思い出したけれど、

他の業者さんでは、箇条書き文書しか来ないというのはよくあることらしく

本当に見てくれたんだろうか?

と、オーナーさまが不安を抱くということも多々あり、

実際に、こちらが診ると

交換しました。と、いうものに不具合箇所があり

交換したことにしただけじゃないのか?

と、灰色疑惑が生じる。

きちんと、見ていけば、判ることだし

そういうバグが多いなら

なおさら、対処しているだろう。

と、なると、稀な不具合と考えられる。

稀な不具合が、

交換前と交換後と同じ症状がでるものだろうか?

やっぱり、灰色だわあ。

いずれにせよ、まともに診ず、ポン付けで交換しているものが

不具合特定、調査して、部品を交換してまで、

確認しているわけがない。

報告書など、画像できちんとだしていこうとすれば、

面倒なことになる。

やってないことがばれてはいけないので

疑似活動をおこなわなきゃいけない。

 

まあ、そんな仕事でお金をいただこうというのだから

儲かってしかたないだろう。

あまりにも、不具合特定がこみいってしまうと

さすがに、少し調査費はいただく。

3日間、半徹状態でテスターをあて、オシロをにらみ、

あれを交換し、これを交換し

やっと、不具合原因にたどり着くことだってある。

 

お客様のなかには、

何もしないのに

技術料があたりまえのところにだしていたのか?

それだけの時間分+アルファは請求してください。と、言われる方もいた。

そのあたりは、高橋、謙虚である。

ー自分のスキルがたりなかったのでー

と、もらおうとはしない。

この違いが判るだろうか?

 

よそさまがまともにやりもしないことを

必死にやるわけで、

時にそれは、人跡未踏の工程がある。

そのことから言えば、スキルがたりない。では、ない。

だが、それで、スキルが増える。

その逆計算を言うと思う。

スキルが増えるということは、

足りてなかった。と、いうことで、ある。

と、いう非常に厳しい見方で自分を見る。

やりもせず、金だけとったかと思われる灰色修理者とは、

意を異にする。

 

スキルを支えるものは

誠心誠意の取り組みである。

こういうのを、職人根性というのだろうけど・・・・。

昨今、そういう方とそうでない方との両極に分かれてしまった気がする。

 

代理の父親も板前だったし

まあ、こんなもので良いか。などという妥協はしなかった。

鰻などは、自分で串をうって焼いて

骨も焼いて、ウナギのたれをつくってたし

鰻を焼くのも、炭をおこして焼いていた。

裏に簡単なブロックのかまどを作ってだったけど。

天火など、使わなかった。

こういう手間暇惜しまぬこだわりを見ているせいだろう。

高橋の姿勢は貴重であると判る。


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