2014-11-22 13:02:10の記事です。
メンテナンス終了後、特におねがいしているのが、引き続きエージングをかねて実奏してください。ということです。
発送後やお振込みを頂いたときに以下の文章を添付しております。
(今年あたりから、必ず添付していますので、見覚えのある方がいらっしゃると思います)
***半田増しに電解コンデンサーに補強コンデンサーにオペアンプ・クロック。(ここは施工内容でかわります)
これらどれをとっても、全てエージングが必要です。
生まれ変わった子供たちに電気信号を教え直す作業がエージングですので
本当に成人?するのには、1ヶ月ちかくかかると思います。
こちらの三日間のエージングでだいぶこなれるのですが、
いったん、通電をとめてしまうと温度がさがり電解質が固着するのでしょうか、
元に近い状態に戻ってしまいます。
ただ、3日間のエージングがあるので、成長した点まで短時間でたどり着きます。
この後、戻らないところまで、成長するのに、1週間くらいは掛かると思います。
それをすぎたら、各部分のエージングがトータルに噛み合うようになってきて
ゆるやかに熟成してきます。****
今回はエージングのことで思うところが有るのでかいてみます。
高橋もブログで
「電解コンデンサなど徐々に劣化していくので耳も徐々にエージングされて
電解コンデンサの劣化に気が付かず、これが本来の音だと思い込んでしまう」
と、いうようなことをかいていますが
今回代理が書く事は
音楽機器自体のエージングでなく、人間さまの耳のエージングのほうです。
人間の耳は「良いとこ取り」ができるのです。
簡単に言うと、群衆の雑音の中で親しい人の声を聞き分けられる。
ですから、オレオレ詐欺とか本来なら聞き分けが出来て被害にあうはずがないのです。
ところが、被害にあう。
かわいい子供や孫?のピンチときくとそれだけでパニックになって、
冷静な判断ができなくなるからでしょう。
これが、実はAudioでも起きているのです。
冷静な判断が出来ない。イコール「何とかしてやらなければいけないと思いこむ」ということでしょう。
Audioの世界でも「思い込み」が出来てしまうのです。
この「思い込み」を作るのがエージング(人間耳)なのです。
以前、ラックスマンのアンプを(かなり改善されているもので、もちろん高橋ヴァージョンです)使用していて
これをまた別の物にかえたわけですが、替えて暫くは、どうしてもラックスマンのあの繊細さと比べてしまうのです。
あげく、新しく設置したアンプ(もちろん、これも高橋ヴァージョンです)は無骨で暴力的だとかんじるわけです。
だいぶしてから、ラックスマン耳が新アンプにエージングされはじめ、ひょんなことで、
ラックスマンをもう一度きいてみたら、低音の響きが薄いし、情報量も少ないのです。(新アンプと比べてです。当社比ならぬ当アンプ比です)
つまり、ラックスマンの良いところに耳がエージングされてしまって
逆に新アンプの情報量の多さ、レンジも広さを聞き取れないのです。
この呪縛のようなラックスマンエージング(思い込みとも・・)がとれて、
改めて2台を聞き比べてみると、正直、ラックスマンに物足りなさを感じたわけです。
長い事きいていたので、ラックマンの良い処だけ覚えていたわけです。
これが、もし ラックスマンしかなかったら、ずっと、この音が最高?でと
強固なラックスマン耳になってしまった事と思います。
とは、いうものの、おそらく、あそこまで繊細で華麗な表現をこなすのは
ラックスマン以外ないのではとおもっています。
頑固なエージング耳(思い込み)を作らないためには、カラーの違う機器を持つのが良いのだろうと思いました。
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