9/19に北海道・大雪山系で初雪が観測されたらしいね。
さすがに緯度と標高が高いだけあって、紅葉の季節に寒気が来ると降雪するのも珍しくない北海道だ。
さて、北海道に限らず豪雪地方では冬になるとバイクを納屋や車庫に仕舞ったり、なじみのバイク屋さん
に預けて乗らない期間が数ヶ月続く事があるだろう。
バイク屋さんに預けるなら特に気にする必要も無いけれど、個人で長期保管する時はそのまま仕舞わずに
ちょっとした作業をする事で再度乗り始める時に余計な苦労をしなくて済む。
降雪地方以外にも単身赴任、数ヶ月に渡る長期出張、諸事情により数年間不動になりそうな事情でも同じだ。
これから紹介するのはYBRに限らず、どんなバイクでもやった方がいいと思う事なので参考になれば幸いです。
まず、オイル交換。
オイル内の汚れ粒子は長期に渡って放置するとエンジン底に沈殿して変質したり、液面の縁に付着する
ので安物のオイルで構わないから新品に交換推奨。
走りだす時に気分もいいからね。
チェーンの清掃と注油。
何年も寝かしたバイクのほとんどはサビだらけって事例が多いが、数ヶ月でもサビを予防できるならやって
おいた方が結果的に乗り出し出費を抑えられる。
バッテリーの取り外しと室内保管。
どんなバッテリーでも数ヶ月放置すると自己放電で弱くなるが、特に低温地方では外して室内保管し、
乗り納め、乗り始めに充電すると良い。
YBRの例で一ヶ月放置するとセルが回りにくいとの報告もよく見かけるから、1~2ヶ月の出張などでは
外さなくても補水管理(MFタイプは不要)と充電はやるべきだ。
放置状態から運良くエンジンがかかっても、その辺をウロウロする程度では満充電にならないから、どこか
の機会に充電器を入手するといいし、バイクが変わっても使うことができるからオススメ。
ここからの話は高温の夏期をはさんで1ヶ月以上、あるいは冬ごもりの数ヶ月保管や年単位放置の
場合に有効な作業。
できるだけタンク内壁を空気に触れさせない事でサビが発生しにくくなるからキャブ、Fi仕様問わずガソリンは
満タンにしておこう。。
そしてキャブ車では燃料コックからキャブへの経路、キャブ内のガソリンをすべて抜く。
YBR(無印の例)では右シュラウドを外す。
このネジは固いけど3番ドライバーで回して外す
シュラウドが引っかかってる部分を注意しながら外す。
①を手前、②で前方へと順にずらすと破壊せずに済む。
燃料コック位置をOFFにする。
これでコック以降へガソリンは流れない。
コック下にガソリンフィルターが見えるので、この中のガソリンを抜こう。
この部分のガソリンが腐るとやっかいだよ。
フィルターカップに目印の線を油性ペンでつける。
元に戻す時に合わせると厳密なトルク管理をしなくても済むし、Oリングがあるからこの方法で大丈夫。
工具を使わずに手でひねって外す。
樹脂製だから工具を出動させなくても良い程度のトルクで絞まってるはずだ。
カップの底に細かいホコリの沈殿物を発見した。
かくはんするとバラけたのでウエスに染み込ませて自然蒸発させて捨てた。
掃除をすると綺麗になった。
ガソリンフィルターの経路はこんな感じ。
外側から内側へとろ過するのでフィルターカップの底にゴミや水が落ちてわかりやすく、よく出来た構造だと
思うよ。
フィルターがあまりに汚れてたら交換できる。
Oリング構造でハメ込んであるから、下に引っ張ればいいだけで交換が簡単だね。
大陸育ちで中東やアフリカでも売られてるYBRだからなのか、ガソリンフィルターもしっかりしてるのが特徴
だけど、日本国内なら数年単位で放置しないかぎりフィルター交換までする必要には迫られないと思う。
カップ内のガソリンを排除した後に先ほど書いた線に合わせてカップを元に戻せばいい。
ここでも特に工具は必要としないが手の感触を覚えるとOリングの潰れ具合が分かり、へたに工具を使う
と樹脂製のネジ部をダメにする可能性が高いのが良く理解できるはずだ。
カップ取り付け後、コックはそのままOFF状態でシュラウドを元に戻す。
次にキャブレターのフロート室内のガソリンを抜こう。
右側ステップの根本に排出用のドレンホース類がまとめてある場所がある。
この部分から下へガソリンが流れる。
直下に金属かガラス製の容器を置く。
俺は手軽にガラスコップを使った。
キャブのドレンホース直近にドレンネジがあるから緩めると容器に排出される。
ネジに適合するドライバーを使い、排出し終えたらナメないように締め込む。
キャブのドレンネジは締め込み破損をするとキャブごと交換と思って慎重に作業し、漏れが心配のあまりに
ガンガン締め込まないように注意してね。w
排出したガソリンはタンクに戻せばいい。
ガソリンは危険物なのでむやみにそこらへ捨てない事。
当然作業中や作業後もしばらく火気厳禁で、喫煙者が近付いてきたら制止するべきである。
最後にフォークのインナーチューブの防錆作業で特に丸印の場所。
空気中の湿気から守るためにウエスにシリコーンオイル(スプレーでOK)を染み込ませて拭いて油膜を
作ってあげよう。(CRC○5○は長期防錆に向かない)
この作業は保管場所に移動後、静止した状態で最後に行うといい。
処理後に動かすとフォークの伸縮によってせっかく塗った油膜が薄くなってしまうからだ。
さて、これで長期保存前の作業終了。
次に走りだす機会には
1:前日にバッテリーを充電する
2:車体の埃をを軽く掃除
3:フォークを観察して点サビが出来てたらウエスやナイロンたわしで磨いてあげる
4:ガソリンコックをON(矢印下方向)にして、ドレンホース末端から漏れて来ないか確認する
5:キャブにガソリンが貯まるまでの時間を利用してバッテリーを取り付ける
6:エンジンをかけてみる(たぶん最初はかかりにくいはずだけど、これはキャブの経路内にガソリンが
行き渡るまでのタイムラグだから気にしない)
7:いきなりスロットルを大きく開けず、せめて3分くらいはアイドリング状態でオイルをエンジン全体に循環
させる。
8:タイヤの空気圧や灯火類など運行前点検を実行し、問題がなければ走りだして構わない。
こんなところか。
俺も実は北国に住んでた時、別の車種で以上の作業のおかげで春には問題なく快適な走り初めができたから、
これから始めて冬ごもりをさせる初心者YBRオーナーさんはぜひ実行してくだされ。
なお、単に1~3ヶ月くらいの留守にて放置なら、せめてフィルターカップとキャブのガソリン抜きだけはやった方
がいいと思うよ。
特に夏をまたぐような時期はガソリンの劣化速度が早まるので、めんどうでも留守になる前日に15分くらい時間
を作ってやっておこう。
ちなみにこの対策をしたけれど諸事情により何年も寝かしちゃった場合は、問答無用でタンクを外してガススタに
持参し、劣化ガソリンを引き取ってもらって可能ならば3Lくらい新品ガソリンを入れて復旧させるべきである。
バイクコレクターを含めて年単位の長期保存バイクの復旧は色々苦労があり、頻繁に乗ってる長距離車体よりも遥かに
気難しくて調子を戻すのは大変なのだ。
以上、YBR125に限らずキャブ車の長期保管対策例でした。ちゃんちゃん!
センスタ+ジャッキで前後タイヤを浮かせて空気圧を抜いておくか、接地させておく時は若干高めにしておく。
更にこだわるのなら、ワイヤー類にグリスアップをしておくと、錆の防止になるのでクラッチ側だけでもやっておきたいところですね。
長期保管を考えずに済む、一年中乗れる南関東のライダーは幸せですね(*´ω`)
北国にきわめて状態の良い旧車がゴロゴロしてて、しかも特に盆栽化せずに普通に乗られてるのを知ると、まあぶっこさなきゃ大丈夫かと思うのです。w
今回の記事中ご指摘の内容を書かなった理由は、あとからどうにでも対処できるからでして、タイヤはダメになったら交換すればヨシ、ワイヤーは直前まで使ってるのでダメになってたらこれも交換すればヨシ。
ところが記事の内容に関しては最悪バイク屋に引きあげてもらって修理内容が数万~10万になる可能性があるので予防処置が結局一番安く済むってことでしょう。
自分でやってもキャブ掃除やタンク内サビ修正、フォーク交換、バッテリー交換なんか想像しただけでイヤになりますよね。
春先にバイクの不動車を乗り換える話を何度も見かけてたので、ついついネタとしてw
金が唸るほど余ってたら私は毎年乗り換えますよ。
YBR125→YBR125K→YBR125Fi→YBR125G→YBR125KG→YB125SP→元に戻る
嘘です。たぶんXTZ250 TENEREを個人輸入しますww
今月初旬、毎週末乗っているのでいつものようにエンジンをかけたら・・・
え!かかんないな。
何度かセルを回してかからないので3年使ったバッテリーを充電して再トライ。でもキュルキュルするけどかからない。
プラグを外してみたけどあまりぬれているわけでもないし。
新品プラグに交換して再度。
でもうまくかからない。
めんどくさくなって先週末バイク屋に出してみたら「エンジンに燃料が送られ過ぎてまして・・・」
あまりその辺詳しくないので分解整備をお願いして今日直りました。
燃料供給系統に目立ったゴミ、不具合もなく整備後1週間ほど試乗してもらいましたが特に異常もないそうで、引き取りました。
自分で分解する、って大事だとは思いますが、ディテール知ってないと大変ですね、ってこの記事にいきあたって感じる次第です。
もうすぐ40000km。エンジンだけは滅法調子が良かったので意外ですがこれからも何かと参考にさせていただきます。
やれやれ・・・
ただし、なにかのきっかけで燃料がエンジン内部に流れ込む事もあります。
一週間程度乗らないなら「ガソリンコック」だけでも閉じておき、始動時1分前に開けてみてください。
理由や原理は割愛しますが、長期待機時にコックをオフにするのはけっこう重要な作業です。
どうせ普段、あまり触る事が無いコックですから、こんな機会に動かして機械的動作を
与えてみましょう。
どうやら今回の不調は寒い時期数週間コックを閉めずに居たってことしかバイク屋さんも思い当たらんのだそうです。
これまで閉めたことなどまったくなかったので、土曜日使い終わって日曜日使うときでも閉めるようにしようと思いました。
そろそろ新しいバイクも良いかもしれませんが、折角馴染んできたのでもう少し乗り回したいと思っています。それなりに装備も十室させましたし。
まぁ、あと数年で可処分所得も増えるでしょうからそしたら買い替えも。
別の夢として・・・四駆の軽自動車も欲しいところです。
今年は2年ぶりに中津川林道から三国峠を抜けてみようと思っています。