年がかわる数時間前に、タイ在住の友人から、日本のテレビでタイのニュースをしていないか見て欲しいと電話があった。
いそいでチャンネルを変えると、「バンコクで連続爆発」というニュースが流れていた。
戦勝記念塔やショッピングモールなど6ヶ所で、ゴミ箱などに爆弾が仕掛けられていたようだ。
この時期にバンコクで爆弾が炸裂するとは、予想もしていなかった。
友人は、タイの地方に出ていて、海外よりも情報が入りにくいため僕に電話してきたのだった。
タイ警察は、海外のグループやタイ南部のイスラム教徒の犯行ではないと判断している。
これは明らかに、タイの臨時政府に対する示唆行為だが、昨年9月のタイの政変に際して「民主主義の危機だ」と強い懸念を表明していたのは、どこの誰だったろうか。
彼らは、ベネズエラのチャベス大統領に対しても「民主主義への脅威だ」と表現している。
彼らが民主主義の擁護を口にするとき、必ず不穏当なことが発生する。
チャベス大統領は民主主義への脅威ではないし、タイの政変も民主主義の危機ではない。
しかし、どこかの誰かにとっては、チャベスやタイの臨時政府はとても都合が悪いということだ。