らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

生きる

2010年03月06日 23時54分04秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 1952年(昭和二十七年)の黒澤明監督作品。東宝二十周年記念映画です。

 東宝争議の影響で、東宝から去っていた黒澤明が東宝に復帰した第1作です。

出演者は以下のとおり。
志村喬( 渡邊勘治~市役所市民課長)、金子信雄(渡邊光男~勘治の長男)、関京子( 渡邊一枝~光男の妻)、小堀誠(渡邊喜一~勘治の兄)、浦辺粂子(渡邊たつ~勘治の兄嫁)、南美江(家政婦)、小田切みき(小田切とよ~市役所臨時職員)、藤原釜足(大野~市民課係長)、山田巳之助(齋藤~市民課主任)、田中春男(坂井~市民課職員)、左卜全(小原~市民課職員)、千秋実(野口~市民課職員)、日守新一( 木村~市民課職員)、中村伸郎(市役所助役)、阿部九洲男(市会議員)、林幹( 土木部長)、小川虎之助(公園課長)、清水将夫( 医師)、木村功(医師の助手)、渡辺篤(患者)、伊藤雄之助(小説家)、丹阿弥谷津子(スタンド・バーのマダム)、永井智雄(新聞記者)、村上冬樹(新聞記者)、青野平義( 新聞記者)、宮口精二(やくざの親分)、加東大介(やくざの子分)、堺左千夫(やくざの子分)、広瀬正一(やくざの子分)、宇野晃司(やくざの子分)、千葉一郎(焼香する警官)、三好栄子(陳情の主婦)、菅井きん(陳情の主婦)、一万慈多鶴恵(陳情の主婦)、上遠野澄代(陳情の主婦)、谷晃(飲み屋の親父)、長濱藤夫(下水課職員)、河崎堅男( 土木課職員)、勝本圭一郎(公園課職員)、瀬良明(市役所職員)、光秋次郎(市役所幹部)、鈴木治夫( 衛生課受付職員)、今井和雄(予防課受付職員)、加藤茂雄( 防疫係受付職員)、安芸津広( 虫疫係受付所職員)、川越一平(道路課受付職員)、津田光男(都市計画部受付職員)、榊田敬二(区画整理課受付職員)、熊谷二良(消防署職員)、夏木順平(病院待合所の患者)、深見泰三(野球場の男)、小島洋々(総務課長)、登山晴子(焼香の客)、安雙三枝( 焼香の客)、小泉博(ジャズバーの客)、向井淳一郎(映画館の客)、市村俊幸(ジャズバーのピアニスト)、倉本春枝(ジャズバーのダンサー)、ラサ・サヤ(ヌード・ダンサー)

     

 最近黒澤映画を見出した私が、(若い頃にTV放送か何かで見ていて感動していた映画をあらためて見て、)より深く自分の心に突き刺さってくると思いました。人の生~死を話の中で重要に扱い感動をよぶやり方は、手塚治虫作品にも見られるやり方で、「人間の死」が重要なキ~ワ~ドになるのです。若い頃に感動した時と今ではそのとらえ方が大きく違っています。40歳を過ぎるとふと「人生半ば」と思う事があるものです。自分の年を倍にすると80歳を越えてしまうわけですから・・・。

 先週だったかのNHK大河ドラマ「龍馬伝」のなかのセリフの中でも「与えられた命を使い切れ!」と父に諭された龍馬のシ~ンがありました。

 公僕であるお役所体制の批判映画ともとれますが、テ~マはそんな表面的な事ではない気もしてきます。しかし、不祥事が絶えることないお役所に関わる人は、是非とも新人研修の時にこの映画を見て欲しいですね・・・。

 志村喬 演じる市役所市民課長の渡邊勘治が、映画のシ~ンの中で、何回か吉井勇作詞、中山晋平作曲の「ゴンドラの唄」を歌います。調べるとゴンドラの唄は大正15年発表の歌謡曲だそうです。深い唄ですね。勘治が息子夫婦と住んでいる家の感じが、昔住んでいた池袋の家と似ていて懐かしい気持ちになりました。急勾配な階段や和室の雰囲気など。あの頃の建築デザインの流行りかもしれませんね。

 音楽は早坂文雄。1953年度のベルリン国際映画祭(第4回)においてベルリン市政府特別賞を受賞した日本人が誇りにして良い映画ですので、見ていない人は是非見て下さい。少し自分の人生を思い直す良いきっかけが出来るかもしれません。

 しかし、映画を見るたびに思い直しても、所詮自分に甘いので、私も普段の生活に戻った市役所の人達と同じ人間です。
HMVジャパン
コメント
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