地球の危機!

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「失業バンカーが家事を手伝うと全面戦争に?」

2009-05-28 08:54:11 | Weblog

ファイナンシャルタイムズの記事で、私はどうしても頭から離れない記事がある。それがこの記事だ。

4月10日、1ヶ月以上前の記事なんですけど、全文は、こちら→(*)。

私はこれを読んで、(間違っている)と、思ったのだ。だけど、どのように書いて良いのか、’格闘’しても分からなかったのだ。

正直、しょっぱなの、「私は、実にすばらしく料金の高い歯医者にかかっていて、先週も行ってきたところだ」

ここで正直、私はもう「ガーン」となったのだ。

「実に素晴らしく」は、→「料金の高い」なのか、
           →「歯医者」  なのか?

「素晴らしく」(副詞)だから、「高い」へ係るのだろう。「料金の高い歯医者さん」という意味だ。 (歯医者さんは普通? しかし、「先週も行ってきたところだ」。ならば、「歯医者さんも「「高い技術をもっている歯医者さん」」という意味だ。失礼でした)

「さて、この歯科医院の隣には、輪をかけてすばらしくお高い私立小学校がある」

(「輪をかけてすばらしくお高い」小学校? どういうこと? この筆者は、何を言いたいんだ?)なんて考えていると、 …

いえいえ、分からない私に付き合ってくださらなくて、結構です。すいません。とばして、

つまり、「有能なバンカーである夫が、経済危機で職を失って、…  家事は丸っきりダメ。そんな夫に妻は悲鳴をあげている」という記事なのだ。

どうやったら家事の分担を半々にできるか? いろいろ戦ってみた結果、筆者は、

「家事分担のコツは、「半々」へ持って行くことではない。数えるのを止めて、気にするのを止めることこそ、コツなのだ。

フイッシュフインガー(魚のフライ)を焼くだけなら、5分ですむ。けれどもそれが、誰の仕事か、グジグジ気にし続けると、感情面で何年も費やすことになる。」

と書いておられる。私は(その通り!)と思った。

しかし …   しかし、私は「グジグジ気にして(し続けて)、感情面で何年も費やしてきた。この筆者さんのように、社会に出て働かないで。

筆者さんは、「グジグジ気にして感情面で何年も費やすのは、いけないことだ」、と言われているのだ。待てよ、

つまり、私なんか、ゴミのクズだと言われているようなもんだ。

それは違うんじゃないか? 

「友人が言う通りだ。「ウチに家政婦さんが来ているのは、掃除機をかけるためにじゃないの。家政婦が掃除機をかけてくれるおかげで、私は夫を憎まないで済む。それがポイントなの」」



 そ  う  か   …  な   あ   …






(*)
失業バンカーが家事を手伝うと…全面戦争に?――フィナンシャル・タイムズ
2009年4月10日(金)09:14
(フィナンシャル・タイムズ 2009年4月5日初出 翻訳gooニュース) ルーシー・ケラウェイ



私は、実にすばらしく料金の高い歯医者にかかっていて、先週も行ってきたところだ。さて、この歯科医院の隣には、輪をかけてすばらしくお高い私立小学校がある。私がそこにいたのは朝の8時15分で、大型車が次々と乗り付けては幼い女の子たちを学校に送り届けていた。

その光景を見るともなしに見ながら、私はちょっと奇妙なことに気づいた。前回この学校の前を通りかかったのは半年前なのだが、そのときは子供たちを学校に送り届ける大型車を運転していたのは全員が女性だった。みんな、おしゃれで高そうなバッグをもっていて、髪型もばっちり決まっていた。なのにこの3月末の月曜日の朝、3台の車でハンドルを握っていたのは、カジュアルな服装の男性だったのだ。

ふと思ったのだがもしかして、国民的に嫌われてしまった失業バンカーたちは、せめて家庭では人気を少しでも回復しようとがんばっているのだろうか?

そう思いながらまた見てみると、運転している男性のひとりは、子供と人種が違っていて、どうやら運転手のようだった。残る2人については、子供とどういう関係なのかはっきりしなかった。

社会のごくごく小さいこの一断片をもとに語るなら、失業をきっかけに父親たちの態度が改善したというわけではなさそうだ。子供の学校にたまに顔を出す父親もチラホラいるにはいるだろうが、その程度どまりのようだ。

お高い私立小学校の校門付近に集まる送り迎えの親たちは今、どういうお喋りをしているのだろう。以前はリッチな会話をしていた親たちは今、恨みつらみといった負の感情を分かち合っているようだ。

とある女性は、夫をランチに連れ出して慰めなくてはならないので、子供の世話を手伝ってくれないか友人たちに頼んで回る羽目になったという。

ほかの女性の場合、失業中の夫をひたすらなだめすかし、叱って諭した末に、夫はついにようやく自分が使ったカップを自分で食器洗い機に入れるようになった。ただそれはそれで、夫が入れたカップを彼女がいちいち入れ直さなくてはならないのだそうだが。

これまで夫が外で働いている間に妻がやっていた家事を、それぞれどう分担するか、仕事の振り分け直しが必要になっている。そればかりか、これまで家政婦にお願いしていた仕事も、夫婦で分担しなくてはならない。家政婦はクビにしてしまったからだ。

やがていずれ、あちこちの失業銀行員の家庭で離婚ラッシュが始まるだろうが、私が思うにその原因は、妻たちがもう新しいグッチのハンドバッグが買えないからではなく、家事をめぐる家庭内戦争が理由となるのではないか? 現状でもすでに40歳以上の離婚の3分の2は、妻の方から別れを切り出すのだそうだ。そして妻が夫に口論をふっかける時、80%は「誰がどういう家事をするかしないか」がその内容なのだという。

家事をもっと上手に分担するには、どうしたらいいのか。それを知りたくて私は、「Getting to 50/50(半々を実現するには)」という新刊を読んでみた。アメリカのキャリアウーマン2人が共著したこの本は、家事をきちんと均等に分担しあえば全ての問題は解決すると主張する。「あなたは、最高のキャリアと最高の結婚生活を手に入れられます。そのために大事なのは、自分が持っている最大のリソース(資源)を活用すること。あなたの最大のリソースとは、旦那さんのことです」とこの本は言う。夫が資源だという発想は、私にはこれまで全くなかった。気の毒なジャッキー・スミス英内相はこのことをどう思うだろう。「アダルトな娯楽」映画2本のレンタル代金を、ついうっかり経費請求してしまった夫をもつ、おかげで騒動に巻き込まれてしまった、あの可哀想なスミス内相は。

この本いわく「半々」を実現するために必要なのは、スプレッドシートだという。著者のひとりは、自分が過重に家事を負担しすぎていると感じていたので、夫とふたりで、それぞれが家事に費やしている時間を秒単位で書き出していったのだそうだ。その結果をみたら二人は一緒になって笑って、そして「うわあ!」と言ったと。それ以来、全てがスムースにいくようになったのだとか。

そこで私はたった今、はたから見る限り最高のキャリアと最高の結婚生活の両方をもっているように見える友達2人に、「半々」を実現できているか聞いてみた。一人目の友達いわく、「夫は料理が大好き」なので、夫の家事分担は50%以上なのだそうだ。彼女の主な役割は、好き嫌いと関係なしに、夫が作った膨大な量の料理を食べること。

もうひとりの友人の場合、彼女の家事分担率は105%だとか。夫の貢献度はマイナス5%。なぜなら夫は家の中をやたらと散らかすし、演劇部に通っている子供たちのお迎えを忘れてしまうからだと。この友人は仕事においてはすさまじく有能でタフな女性なのだが、なぜその彼女が、もっと手伝うよう夫のモチベーションをあげられないのか、理解に苦しむ。

けれども彼女いわく、あらゆる手を尽くしたのだそうだ。夫を相手に交渉もしてみたし、すねてもみせたし、説教もしたと。唯一効果のあったのは、怒りを爆発させた時だけだと。それは短期的にはとても効果的だったけれども、長い目で見れば、元通りに戻ってしまったと。そして次にまた効果を挙げようと思ったら、さらに激しく怒り狂わなくてはどうしようもなかったのだと。

この友人いわく、自分が結婚したのは亭主関白的な、雄として群れのボスとなるような男だったと。そして群れのボスというのは、家事には不向きなのだと。そういう男はむしろ、誰かに金を払って自分の代わりに家事をやってもらうのが、とても上手なのだと。

私の経験から言わせてもらうと、家庭内の雰囲気を何よりも確実に悪くするのは「半々」がどうしたこうしたとゴチャゴチャ言い出すことだ。今ちょっとした実験をしてみた。何組かのカップルに、家の中でどうやって労働を分担しているか聞いてみたのだ。その結果どのカップルでも、男の方が「自分はこれだけやっている」と考える割合は、妻がそう思っている数倍にも達していた。我が家の場合、夫は「4:6」で自分は4割はやっていると思っている。けれども私に言わせれば実態は「1:9」だと思うのだ。私は別に、夫の分担が1割でも構わないと思っている。けれどもその1割を、当の夫本人が「4割」だと思っているのは、いかがなものかと。

この問題は、スプレッドシートを導入しただけでは解決しない。どの家事がどれだけ大事かどれだけ大変かという価値の算定は、主観的なものだからだ。息子たちをクリケットに連れて行くことは、私にとってはそうでもないが、夫にとってはとても大事なことなのだ。一方で私も、夫からしたら大したことではない家事を色々とやっている。

家事分担のコツは、「半々」へ持っていくことではない。数えるのを止めて、気にするのを止めることこそ、コツなのだ。フィッシュ・フィンガー(魚のフライ)を焼くだけなら、5分で済む。けれどもそれが誰の仕事かグジグジ気にし続けると、感情面で何年分も費やすことになる。

気にするのを止めるというのは、どうやったらできるのか、私にもよく分からない。けれども、家政婦をクビにするというのは、いくら金銭的に切羽詰まっていたとしても、家政婦にとってフェアじゃないし、実はもっとも不経済でダメな判断だ。それは私にも分かる。

友人が言う通りだ。「ウチに家政婦さんが来ているのは、掃除機をかけるためにじゃないの。家政婦が掃除機をかけてくれるおかげで、私は夫を憎まないで済む。それがポイントなの」