2007年4月の記事ですが、こんなのが載っていました。(「グローバル・エイズ・アップデイト」 http://blog.livedoor.jp/ajf/ より)
エチオピア:都市菜園プロジェクト、
HIVで苦しむ人々の支えに エチオピアの12歳の少女ウォイニシェ・ウジュラさん Woinishe Wujuraは、エイズに苦しむ女性や子どもたちが運営する畑での作業に一生懸命である。
HIV感染率が3.5%のエチオピアでは、2005年時点で、約132万人がHIV陽性者と推定され、そのうちの55%にあたる73万人が女性である。「Gordeme」と呼ばれるこの菜園は、2004年に始まったエチオピアの都市菜園プロジェクトの一つで、エチオピア内にいくつか点在し、合計約1万人の女性と子どもによって運営されている。
米国国際開発庁USAIDのセイヨム・ディジェネ博士Dr Seyoum Dejeneは「このプログラムはエチオピアのHIV/AIDS対策の中で最も成功しているものとなった。十分な栄養源はHIV/AIDSのケアのために不可欠な要素のひとつで、この菜園に参加する人々にとって、新鮮な野菜を確実に入手できる唯一の場所だ。」と語る。
エチオピアは慢性的に厳しい食糧事情にあり、国民の半数は一日を1ドル以下という、貧困ライン以下の生活を強いられている。
HIVに感染している 32歳のシングルマザーのワルキネシュ・アリさんWarkinesh Aliは、「この菜園に来るまで私の家では野菜などほとんど食べられなかった。私達は、ここでの作業を通じて、より健康でいられるし、病気のことを忘れられる。」と話す。
菜園に参加できるのは、彼女のように貧困に苦しむ女性や子どもである。面接を受けて選ばれると、一定の農地と道具が与えられ、基本的な農業訓練を受けることができる。実際に菜園では、赤レタスやレタス、フダンソウ、ケール、かぶ、ビート根、トウモロコシ、人参、ニンニク、玉ねぎ、じゃがいもなどが育てられている。
このプログラムの菜園は全て有機栽培である。南アフリカに本部を置き、経済発展に取り組む団体である、ECIアフリカによるプログラムの責任者を務めるテスファイェ・ガタチェTesfaye Getachewさんは、「私たちは農薬や化学肥料を一切使っていない。菜園のいくつかは元々ゴミ山で、ゴミや排泄物、そして病気が溢れていた。それが今では健康の源だ。肥料も人々の家庭ゴミから作られている。」と話す。
米国開発庁USAIDの資金援助を受けた菜園では、ECIアフリカの技術指導の下、エチオピア政府の支援を受けた23の農業・健康機関のネットワークによって農業訓練が行われ、9,800人が菜園での労働に参加している。
このプログラムの目標はエイズで苦しむ人々への栄養源供給とHIV/AIDS教育を共に行うことにあるが、自給分以上に生産された余剰の野菜は周辺のコミュニティに売られ、その売り上げは菜園に参加する女性たちやその家族の収入となる。また、このプロジェクトはHIV/AIDSに対するスティグマや差別を改善する一助ともなっている。
菜園で働く一人は、「以前は近所の人がうちに来ることなど絶対になかったが、今では食べ物を求めて訪れるようになった。」と語り、菜園によって近隣の人間関係が変化したことを物語っている。
(引用終わり)
これ、良いですね!
・「面接を受けて選ばれると、一定の農地と道具が与えられ、基本的な農業訓練を受けることができる。」
「道具も与えられる」、というのが、良いですね。
・1日1ドル以下の人が、食べ物を得られるというのは、良いでしょうね。
・「有機栽培」、というのも良いし、
・「病気のことを忘れていられる」
・「以前は近所の人がうちに来ることなど絶対になかったが、今では食べ物を求めて訪れるようになった。」
夢のような話だな、と思いました。
今も続いているのでしょうか。
エチオピアだけではなしに、他の場所でもやってみれば? と思いました。